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本概要については、追って修正する場合がございます。
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<冒頭発言>
1年間、皆さんには大変お世話になったと思っている。十分な点、不十分な点、あったと思うが、貴重な体験を生かして、来年こそ、総理も来年が勝負の年とおっしゃっており、私もそのつもりであるので、この行政改革を実のあるものにするべく努力をしていきたいと考えている。<質疑応答>
【問】 行革断行評議会について、整理合理化計画が決定され、とりあえずのテーマというものがなくなった局面だと思うが、これまでの断行評議会の活動に対する評価如何。
【石原大臣】 やはり、難局を切り開いていく大きな原動力になっていただけた。ともすれば行政改革は総論賛成・各論反対となるなかで、各論部分でも切り込んでいただいたことによって、国民の皆さん方の関心を行政改革に対して引き付けていただいたし、破壊力を持って突破口を切り開いていただいたと、大変、心から感謝している。
【問】 昨日、断行評議会メンバーの猪瀬さんと田中さんが官邸で総理に会ったようだが、その際、監視・評価機関に断行評議会との連続性をもったほうがいいのではないかということについて、総理からそれも含めて前向きの姿勢が示されたようだが、監視・評価機関のメンバーについて行革担当大臣としてはどのようにお考えか。
【石原大臣】 どういう組織をどう作るかということをまず決めて、来年早々にも立ち上げていかなければならない。それとあわせて重要なのが、道路四公団の第三者機関。これとの兼ね合いもあるし。今、若干、人事異動もあり、新体制でどういう部局でどういう人がどういうふうにその案を練っていくかということを、これからじっくり、お正月の間に案を練って検討させていただきたいを思っている。
【問】 評議会との継続性、連続性ということに関しては、いわゆるメンバー5人のうち何人かをそのまま評価機関のメンバーにするというニュアンスだと思うが。
【石原大臣】 昨日の会議のことは、私、詳細を承知していないので、総理が何と言われたとか、猪瀬さん、田中さんがなんと言ったかわからないので、お正月休みに、どういう組織を、どういうものを作っていくのかということから始めないことには、どういう人がふさわしいかということはまだわかってこないのではないかと思う。
【問】 記者団に対して、断行評議会の努力を生かす方向で検討していきたいというお話だったが。
【石原大臣】 断行評議会には、総理も評価していただいているし、ああいう方々がいらっしゃらなければここまで進んでくることができなかったと、そういうことだと思う。
【問】 大臣は、断行評議会の今後の役割はどのようにお考えか。
【石原大臣】 これも来年、メンバーの皆さんとじっくり相談させていただきたいと考えている。
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<冒頭発言>
もう既に皆様方にブリーフさせていただいている公務員制度改革大綱について私から発言をさせていただいた。<質疑応答>
【問】 大綱が決定されたわけだが、与党の中に大綱を法的に位置付けて、基本法などを制定すべきとの意見があるが。
【石原大臣】 スケジュールとして、平成15年度の通常国会に国公法改正案を提出するべく努力していかないといけないが、来年の通常国会に基本法を提出することを決定したということは事実としてはまだない。ただ、考えとしてそのようなものがあることは十分承知している。
【問】 大臣として、基本法の必要性についてどう考えるか。
【石原大臣】 まだ、大綱が出来たばかりであり、詳細設計が一番重要。こちらは国公法改正案に全力を集中していくが、基本法を、閣法で出すという考え、あるいは、議員立法で出すという考えもあると聞いている。議員立法で出されることについては、議院内閣制なので、大臣である私がコメントする立場にないが、一つの考え方だと思う。
【問】 これで、特殊法人、公益法人、公務員制度と今年予定していた一連の改革が一段落したわけであるが、今年を振り返っての総括と来年の抱負を、大臣としてのリーダーシップの在り方を含めて、お聞かせ願いたい。
【石原大臣】 公務員制度改革は大綱後の来年の詳細設計が一番重要であり、特殊法人改革も通過点でしかなく、来年が本番である。法律案を通さなければ絵に描いた餅になってしまい、現状のまま推移していってしまう。来年が本当の勝負の年であり、一里塚を一つ越えたばかり。規制改革も答申であって最大限尊重とあるが、来年3月に決定する案の中に技術的に書き込まないといけない作業がある。特殊法人改革についても第三者機関の問題も含めて来年の通常国会に法案を提出する準備をしないといけない。法律が通らないと何も変わらず現状維持となる。これをしっかり受け止め、今年は助走期間であり、来年が本番であると考える。
【問】 大臣としてのリーダーシップをどのように発揮するのか。
【石原大臣】 小泉内閣は小泉総理の強力なリーダーシップがある。サッチャー政権による改革は大綱等をまとめるのに5年かかっているが、小泉内閣は8ヶ月でここまで来た。このスピードは世界に示しても恥ずかしくないと思う。小泉総理と二人三脚でこれからも、成案を得る、法案を通すべく、がんばっていく。
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<冒頭発言>
中央防災会議終了後に特殊法人等改革推進本部・行政改革推進本部合同会議が開催され、私の方から、特殊法人等改革・公益法人改革について、とりまとまったものを説明させていただいた。
関係各位のご努力により、本日、特殊法人等改革推進本部・行政改革推進本部合同会議が開催され、整理合理化計画を決定することができた。行政改革を所管する大臣として、関係者の皆様方、与党の皆様方、我が党の皆様方、閣僚の皆様方、また国民の皆様方が小泉改革の最重要課題であるということを十分にご認識をいただきまして、ご声援いただいたことによって、本日、整理合理化計画をとりまとめられたものだと思い、心からお礼申し上げた次第。
4月26日に行政改革担当大臣を仰せつかって、最重要課題である行政改革、なかでも規制あるいは特殊法人等改革、公益法人改革といったものに取り組んできたが、今日、こうして、整理合理化計画が予算の内示の前に本部で決定できたことは、限られた人員、また、途中で3ヶ月間ほぼ前倒しをしろといったような時間的制約のなかで、大きな方向性をはっきり出すということに重点をおいて事務・事業の見直しというこれまでにない視点からまとめることができて、ある程度の成果が出せたものだと思っている。
しかし、これは総理もおっしゃったことだが、来年が本番なんだと、今回は整理合理化計画をとりまとめたということは第一歩でしかないと私は思っている。整理合理化計画の策定というものは特殊法人改革の通過点であると認識している。方向性が示されたとはいえ、各法人の事務事業に関し、これだけはやめなさい、縮減しなさい、こういうことを指摘させていただいているが、いざ、法案化において、改革の方向性というものが本当に堅持されているかということをしっかり注視していかなければならないし、ひとつひとつ具体化していかなければならないと思っている。その過程において、今回もいろいろと議論があったが、既得権益を守る各府省や関係する方々の抵抗というものが、また始まるのではないかと思っている。
総理のおっしゃるとおり、いよいよ来年からが法律を作るという意味では本当の勝負の年だと思う。総理からも、いよいよこれからだと、来年も奮闘しろと、改革を完成させるために引き続いて責任を持って任務にあたるようにというような趣旨で奮闘せよという指示もされたので、そういうものをやっていくうえで、やはりしっかりとフォローアップしていく、評価・監視していくための委員会を特殊法人等改革推進本部の下に設置して、民間の知恵を取り入れて改革をより一層実のあるものにしていかなければならないと考えている。
明日からまた新たな闘いが始まるという気がしている。これまでも申し上げてきたとおり、国民の皆様方の関心がなくなってしまうと行革というものはなかなか先に進むことができない。これからもメディアの皆様方を含めた関係各位のご協力をお願い申し上げたい、そう考えている。
公益法人改革においては、中間とりまとめである。これは、いわゆる補助金等について、行政委託型公益法人の改革を具体化するための方針に則って、平成14年度予算に積極的に反映するよういろいろ検討作業をつめてきた。これももうお話をさせていただいたが、「第三者分配型」は改革対象208件のうち、平成17年度までに補助金の廃止等の措置を講ずるものが172件。また、依存型、3分の2以上依存しているようなものについては、87件のうち、58件廃止等の措置をとる。また、「役員報酬助成」については、改革対象32件のうち、平成17年度までに廃止するものが31件。
その結果、集中改革期間内で、現在3900億円ある補助金の金額が、1100億円程度は削減することができるのではないかと。これは予算ベースではなくて決算ベースで計算することになっているため、確定的な数字ではないが、およそ3分の1は削減することができると。
いずれにしても、これは中間とりまとめであって、いわゆる検査等の事務・事業を含めた行政委託型公益法人等改革の全体の実施計画というものを今年度中に決定し、新たなルールについても、検査等の部分のルールを一本化する等、実施計画と併せてこれも決定することとしているので、関係者の皆様方のご協力をお願いした。特殊法人と比べると金額も一桁違うが、大変ここの分野も社会の隅々までくもの巣のように入っている分野なので、注意深く成案を得るべく努力していきたい。
<質疑応答>
【問】 今回の改革を進めていくにあたって一番苦労した点はどこか。
【石原大臣】 やはり時間が短くて、限られたスタッフ、また私のところには、規制改革については松下副大臣、渡辺政務官がおりますが、特殊法人等改革などの行政改革では無任所であるために、与党の皆さん方への説明、あるいは自民党への説明、また、国会での質疑等、時間的な制約、かなりの部分を国会開会中はとられることによって、物理的な問題として事務方も含めてギリギリの人員で行った。私のほうについても、昨日も途中で予算委員会があると、答弁に出なければならないと、その間、政府の代表が自民党の行革本部にいなくなってしまうという制度的な人員的な問題、そしてスピードアップしなければならないという、その2つが大変だったと思う。
【問】 空港については、平成14年中に「政府において」決める、という表現があるが、この「政府」とは国交省のことか、あるいは行革事務局がなんらかの関与を今後もしていくということなのか。
【石原大臣】 その点は、今日も扇大臣が会議の中でご発言をかなりされていた。書かれている文章を読みますと、「国際ハブ3空港の経営形態のあり方については、従来の航空行政を厳密に検討した上、上下分離方式を含め民営化に向け平成14年中に政府において結論を得ることとする」となっている。どういうことかというと、一言で言うとこの民営化の議論。党の方の行革の議論を聞かれた人もいらっしゃると思うが、地域間対立に近いような様々な議論があるわけなので、従来の航空行政を厳密に検討したうえで、上下分離方式を含め、民営化に向けて平成14年中に政府において結論を得ると。
今の質問にお答えすると、私どもとしては、行革を推し進める立場から、事業を行うに際しては、これまでどおり採算性はきちんとやっていただきたいと、政府の一員なので申し述べていくということ。
【問】 大臣は、それぞれ民営化することが必要ではないかとおっしゃっていたが、そういった意味では上下分離の考え方が入っていることと、大臣のおっしゃっていたこととは離れた表現だと思うが、どうか。
【石原大臣】 これはギリギリの表現。「上下分離方式を含め」ということで、「上下分離方式で」と書いてあると今ご指摘のようなことになるが、様々な議論がある。今言ったように、行革の観点からは、これまでどおりきっちりしてくれということは言いつづけていくので、大きな齟齬は出ないのではないかと考えている。
【問】 大臣のおっしゃっている行革の観点ということで、空港問題、地域間対立に切り込んでいくのはかなり難しいものがあるのではないか。
【石原大臣】 冒頭の質問と重なるが、3ヶ月間前倒しをした。空港の問題だけでも先日も行革本部で40分くらい議論があったと思う。そこの議論はやはり深めていかないと、空港行政全体の話と、これが地域エゴで意見が対立していくとなかなか成案を得ることができない。そんなことを兼ね合わせると、やはり空港行政全体での政策論、行革論からこれは行政学に踏み込んだいわゆる政策論部分とはギリギリのところで接しているわけなので、そこの議論を深めていかなければ納得できる結論というものはなかなか出ないのではないかと考えている。
【問】 扇大臣の方からは、今日の特殊法人等改革推進本部でこういった問題についてどんな発言があったか。
【石原大臣】 正確な言葉はメモにしていないので扇大臣から聞いていただきたいが、この、先ほど披露した計画に入っていることをわかってくださいね、という趣旨ではなかったかと思っている。
【問】 政府系金融機関では、塩川大臣は政策投資銀行の特殊会社化という発言をしていたが、今日はそのような発言があったか。
【石原大臣】 塩川大臣から政府系金融機関についての発言は、特に無かった。
【問】 政府系金融について、大臣はかねてから、民業圧迫の観点からの見直しの必要性について何度も言及されていたが、今回結論を得られなかったことについてどのような感想をもっているか。
【石原大臣】 これは今も考え方は変わっていなくて、「民間でできることは民間で、地方でできることは地方で」という原則のもと、8つの政府系金融機関についても今回初めて事務・事業の整理・縮小ということを書かせていただいた。ただ、今、昨日の党での議論を聞いていただいてもおわかりのように、公的金融・民間金融をあわせた日本全体の金融構造、金融システムが若干揺らいでいる。株価を見ても非常に不安定な動きをしている金融機関もあるし、地方をまわってタウンミーティング等でいろいろ地元の方とお話をさせていただくと、必ずしも民間金融機関の融資状態が芳しくないと。そういうことを考えあわせると、公的金融、民間金融をあわせた日本全体の金融構造の改革の推進力となるように、この公的金融改革をもっていかなければならないのではないかと、またそういう時期なのではないかと思う。特に、今言ったような議論は、渡辺喜美さんがRCCと政策投資銀行の合併でこういうものに対処しろという意見はあったが、どちらかというと、現下の金融情勢は不良債権処理等に追われて厳しい状況にあると。特に中小金融が厳しいと、そういうご意見が強かったと思うが、くどいようだが、公的金融の改革なくして、あるいは民間金融とあわせた金融システム全体の新しい姿なくして、構造改革とはまだ言えないと思っている。そのとき、政策金融については、こういう状況を考えて、広範な観点から金融システム全体という広範な観点から、必要な改革は行わなければならないが、今の状況では慎重に検討を行う必要があるということで、現時点で結論を出せる状況ではないと、そういうふうに判断したとご理解いただきたい。くどいようだが、各金融機関の事務・事業の見直しの実施をしっかりとみて、金融システム全体の中で公的金融改革が金融構造改革の推進にどういうふうに貢献できるのか。その後、公的金融の対象分野あるいはボリュームこの話も相当させていただいているが、総与信で800兆円弱あって、政府系金融で170数兆円、これに27の同じような特殊法人等が行っている融資業務をあわせると200兆円弱のものがあって、そのボリュームというのは比率で言って2割、3割というようなことは、やはり直していかなければならない。公的金融の対象分野も、民間が貸せるところに貸している部分もある。あるいは今言ったボリューム、組織の見直しを行うということは何ら変更していない。そのために経済財政諮問会議、これは総理が議長である、経済財政諮問会議に英知を集めて、年明けに検討を開始して、できるだけ早い時期に結論を得る。総理も、今日、この点について、会議の中でおっしゃっていたが、指一本触れさせないといってきたところを、見直すんだ、ということで円満に話がついて、来年から経済財政諮問会議で議論していくんだということなので、私は、かなり早い時期に結論が出るのではないかと思っている。ただし、経済状況を見極めて、いつ実施するかというのはその後、政治的に、あるいは経済的に判断されていくと考えている。
【問】 今お話に出た27法人のうち、経済状況もあるとは思うが、そのなかにも見直せるものがあったのではないかと思うが。
【石原大臣】 読んでいただければおわかりのとおり、今、ご指摘のあったのは、公庫、銀行、金庫以外の政策金融実施機関、さきほどの200兆円の与信のうちの1割弱にあたる部分の27法人だが、この金融業務について、今度初めて、6法人を全廃。一部廃止など業務の縮減が19法人。あるいは収支改善、その他の見直しを行うというのが2法人というふうに整理をさせていただいて、初めてそこの部分に踏み込ませていただいた。もちろん、総合科学技術会議でマルチファンディングの議論がでなければもう少し踏み込んだことが言えたかもしれないが、これはやはり、総合科学技術会議という日本のこれからの科学技術立国を支える会議の方々が、こうあるべきであると言ったことなので、その部分を全く無視することはもちろんできなかった。他方人への業務移管等も行われることから、私は最終的には現行の、公庫・銀行・金庫以外に政策金融を行う法人数は、10減って17法人になる。このように27法人の金融業務について見直しを行ったところであるが、政策金融全体については、経済財政諮問会議で、公的金融に関する検討を踏まえて、私はまだ27法人のうち10しか手がつけられなくて17残っているが、更なる見直しを行う必要が十分あるし、そういうことも経済財政諮問会議で今回は10法人整理しか出来なかったが、もう少し、政策的な議論を詰めていって、だぶっていることろがあってこれはこっちでいいんじゃないかということになれば、これを今ご指摘されたように減らしていくということは十分可能と思っている。
【問】 フォローアップの第三者機関については、どのようなイメージをもっているか。
【石原大臣】 総理から、実は、2週間くらい前にお会いしたとき、まとまった後でも抜け道を見つけて逃げることのないようなことを考えられないのか、というお話があった。それで、私のほうで、内閣が変わろうともフォローアップしていく、あるいは監視していく、そして冒頭お話したように、行政が行う法律改正が、行革本部の方針に照らして正しいかどうか、評価していくものを作らなければならない。つくるとしたら、内閣につくるか、内閣府につくるか、総務省か、あるいはこの特殊法人等改革推進本部につくるか、そのケースが考えられるという話を総理に報告させていただいた。今回は、いろいろ考えたが、特殊法人等改革推進本部、これは特殊法人等改革基本法、議員立法ですが、平成18年3月31日まで、国の行政改革、特殊法人等改革を支える、中心的に決定する機関の「下部組織」という言い方が適切かどうかはわからないが、民間の英知を集め、民間人の方に入っていただいて、評価・監視のための委員会を設けることとさせていただきたいと、総理に申しましたところ、総理もご了解いただいて、年明け、国会が始まってですが、詳細について成案を得て、この委員会をスタートさせたいと考えている。
【問】 その監視委員会は石原大臣のところで検討するのか。
【石原大臣】 それは組織的に言うと、冒頭言ったように、内閣におく、内閣府におく、総務省につくる、あるいは特殊法人等改革推進本部に設置するというケースが考えられて、今回、特殊法人等改革推進本部に設けようということを総理に報告させていただいて、ご理解を得たと思うが、そうすると、特殊法人等改革推進本部の本部長は総理で、副本部長として行革担当大臣、総務大臣、財務大臣、官房長官といるので、実態は行革担当大臣の下の機関になると考えている。
【問】 今回の改革について、過程の話だが、年度末という期限で進めればもう少し議論が深まったのではないか、3ヶ月前倒しの影響はどう考えているか。
【石原大臣】 やはり日本人は短気なので、何をやっているんだと。小泉改革、これは参院選時に具体的なものが無いじゃないかということもあって、7月24日に総合規制改革会議の皆様方に中間とりまとめを出させていただいた。それと同様に、特殊法人等改革も、年を越して、国会が始まって、関心がなくなると、声の大きい方がたくさんいらっしゃるので、抵抗はもっと強まる。そういう意味で予算の前と区切ってやったことで、いろいろご批判があることは承知しているが、先ほど言ったように、方向性というものをはっきりと打ち出すことが出来た。また事務・事業見直しというこれまでやったことの無いことも盛り込ませていただいた。このことによって、総理が前倒しという決断によって、かなりのものが短期間にまとめることが出来たと考えている。
【問】 フォローアップ委員会の究極の目的は何か。
【石原大臣】 本日の本部で、私の方からこのように発言した。「本計画の実施にあたっては、まず各法人所管府省が責任をもって対応することとなる。」これは一本一本法律が各府省ごとに出来ているので当然だが、「平成14年度には事業について講ずべき措置の具体化に取り込む。」これはもちろん予算措置があるので今回入っている。「組織形態についても、原則として平成14年度中に法制上の措置その他必要な措置を講じ」、要するに、平成14年度ということは来年の通常国会、まあ秋に大体普通はありますが臨時国会、そして、その次の通常国会と3国会あるが、そこで法案を通して、「十五年度には具体化を図る。」具体化を図るということは形を出す。もちろん、整理の中で5年以内にというような整理をしているもの、すぐに廃止できないもの、統合できないものはある。そういうものは別だが、具体化を図ることとして、「組織形態の変更、統合、業務移管等に伴う業務の効率化・スリム化を徹底するように」というふうに、今日、会議の冒頭でお話させていただいた。そして、横向かないように、この評価・監視委員会が監視していく。事務・事業の見直しについても、かなり書き込んだが、それが本当にやっているかどうかをフォローアップしていただく、そういう形になると承知している。
【問】 163の法人すべてについてか
【石原大臣】 163のうち45はご承知のように共済組合等なので、それ以外118
【問】 委員会は定期的に会合を開いて、というイメージか。
【石原大臣】 そう。定期的に。まだわからないが、メンバーも決まっていないし。例えば、関係府省の方に来ていただいてどこまで法案の整備が出来ているのかとか。あるいは、計画の中で事務・事業の整理、これを法律におとす作業は実は行革本部ではなくて関係府省になるので、それをちゃんとやっているか。もちろん行革本部も言いますが、総理が本部長のところの評価・監視委員会が言えばかなりのプレッシャーになると、そういうものをつくっていくということである。
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<質疑応答>
【問】 空港についてはどうなるのか。
【石原大臣】 空港については扇大臣といろいろ話をさせていただいた。その結果、民営化すると、更なる民営化をするという文言で決着した。
【問】 空港どうしの統廃合については。
【石原大臣】 これは扇大臣の案をひとつの軸に、これから自民党、保守党、公明党で議論の修正というものがなされていくと扇大臣が話していた。
【問】 それはいつのメドか。
【石原大臣】 メドの話はしていなかったが、そんなに時間がかからないうちにこれは3党の幹事長でやってもらわなければいけないわね、そういうことを話されていた。
【問】 その結果は計画に反映されないということでいいのか。
【石原大臣】 それは政策論ですから。
【問】 大臣もそれは同意したのか。
【石原大臣】 国交省が所管していて、案が出ている。その案に対してはいろいろなご意見があることも承知しているが、ひとつの有力な案なのでこの案を軸に、いろいろなバリエーションがあるので、上下分離や上下分離しないというのもあるだろうし、我が党のなかにも複数の意見があると承知しているので、収斂していくものと確信している。
【問】 確認だが、成田は民営化し、関空は更なる民営化をするということか。
【石原大臣】 そうだ。
【問】 民営化の形態は党で話をするのか。
【石原大臣】 我が党だけでなく、まず我が党の考えをまとめなければならないし、保守党の方もお考えになるでしょう。公明党の方もお考えになるでしょう。それでその軸になるのは、もう所管省庁の国交省が案を出されているわけですから、そのバリエーションを、様々なバリエーションを、今、例を示したが、お考えいただけるものと確信している。
【問】 民営化というと特殊会社などいろいろな形態があるが。
【石原大臣】 さらなる民営化というと特殊会社から完全民営化をはかる、民営化といえば3つの類型があるともう既に説明させていただいているところ。
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<質疑応答>
【問】 第三者機関の準備室について、年内設置の方向で検討されていると思うが、状況如何。
【石原大臣】 検討して、準備室を立ち上げるために全力で頑張っているところ。
【問】 その第三者機関のメンバーの選定については・・・。
【石原大臣】 第三者機関のメンバーの選定は、第三者機関ができてからになる。第三者機関ができなかったらメンバーの選定は無いわけだから。
【問】 第三者機関の準備室ができてからか。
【石原大臣】 いや、第三者機関ができてからでないとメンバーの選定はできない。
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<質疑応答>
【問】 閣僚懇ではどのような発言がなされたのか。
【石原大臣】 小泉総理からテロ発生以来、閣僚の皆さん、与党の国会関係の皆さんの協力でかなりのことができた、今後とも誠心誠意よろしくお願いしたいとの発言があった。
閣僚懇の後、私のほうから扇大臣にお話をさせていただいた。これは、今、各閣僚を回らせていただいている一環で、扇大臣のところはすでに道路公団をはじめ6公団で改革の方向性をご努力いただいて、出していただいているが、まだ残り19法人ある。事務的な作業、事務次官や当方の局長とご相談させていただきたいという話をさせていただいたところ、ご快諾をいただいた。
【問】 整理合理化計画の策定に向けて、今後、副本部長会議を活用するということは来週あたり考えていらっしゃるか。
【石原大臣】 副本部長会議も来週の段階では開催することになるのではないかと考えている。
【問】 その副本部長会議での方針としては、最後の取りまとめというものになるのか。
【石原大臣】 粗ごなしから始まって、一つ一つ進んでいくという感じ。
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<質疑応答>
【問】 関西空港について伺いたい。
【石原大臣】 10月5日と8月10日のものを読んでいただいて、今、鋭意、最終案のとりまとめを行っているとしか、今の段階ではお答えできない。
【問】 今週、扇大臣と塩川大臣が二期工事の延期の可能性について国交省での検討を踏まえて会談するということだが。
【石原大臣】 まだ容量がある。先日、空を飛んだら、神戸も埋まっていて、関西は3つも空港があっていいという感じだった。
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<冒頭発言>
本日は閣議の前に第4回特殊法人等改革推進本部が開催され、いわゆる7法人に関する改革の方向性について報告をさせていただいた。(資料を配ってください)。この7法人は他の法人に先駆けて結論を得るようにと総理の指示にあった、道路4公団をはじめとする7法人であるが、政府、与党関係者等の協力によって調整の結果とりまとめられ、年内にとりまとめる整理合理化計画において最終決定される予定である。
内容については、皆さん、既にご存知と思うが、例えば道路公団については、1年前には誰も道路公団が民営化されるとは思っていなかったと私も思う。その点では大変画期的な内容だと思う。問題の原点は、私は行革を担当しているので、いかにムダを省くか、言い換えればムダな道路はつくらないということだったと思う。そのためには今までと同じ方式でズルズルと道路をつくりつづけるのではなくて、一旦立ち止まって、総理が見直しという言葉、最初は凍結という言葉だったが、地方をまわって、凍結という言葉のイメージが道路を1キロもつくらないというような誤解を招いたので見直しという言葉になったが、国費投入はゼロ、償還期限を現行50年、橋は66年だが、50年を上限とするその基本的な方針のもとで計画を見直すべきであると。その上で、新たな組織によって、道路公団が民営化されるので新しい組織によって、建設する路線を、道路需要見通し、費用対効果分析を徹底的に行って、優先順位をつくって決定して、それ以外でも直轄方式でどうしても必要なものは建設していく。そしてそれは実は行革の範囲ではなくて予算の世界のなかで議論をしていくものだと私も考えている。
本四公団については、常識的にみれば、民間の感覚から言えば、経営状態、今の本四の経営状態を関係者が冷静に認識することが第一歩だと思う。これも再三申し上げてきたが、収入で利息も払えない以上、民間の感覚からすると、事実上破綻している。ただ債務もまだ確定されていない。破綻処理の基本というのは、金融をみてきたものの立場からいうと、まず第一に債務の確定というものがある。また、関係者の責任の明確化。本四公団についてはまだ、この一も二もなされていないので、関係者の徹底的な責任追及、また政治の責任というものも不可避だと思う。私も行革断行フォーラムで、政治家として国民の皆さんにあんなものなんでできちゃったのか、これから債務処理をしていく上で、本当に申し訳ないという気持ちを表明させていただいた。そのうえで、この負債を誰がどのように負担するか、やっと初めて議論が始まる。それがいよいよ始まるんだな、という感想をもっている。国の道路予算、地方も出資しているので、地方の負担においてもいくぶんか負担していただかなくてはいけないし、道路料金の活用も検討していかなければならない課題だと思っている。
住宅金融公庫については、非常に反発も強かったところ。その一の反発は、国民のマイホームの夢をかなえるために大きな役割を果たしてきたのになんでやめちゃうんだと、私のところにもメールやファックスなどもたくさんいただいた。現実に公庫のローンを利用している方が500万人いる。この方たちが今回の改革で不利益を被るということがあってはならないと私は思っている。また、これからの新しい業務として、住宅ローンの証券化業務が、民間金融機関が長期のローンを形成するためには欠かせない役割であると、これは8月10日の段階から指摘させていただいているが、この部分を育てていくことが、総理がおっしゃるように民間金融機関が住宅金融公庫にかわるうえで重要な分野ではないかと再認識している。
都市基盤整備公団については、これは小泉改革の原点だと思う。民間でできるものは民間にという原則のもとで、今回初めて、新規の賃貸住宅建設は行わないと。そして合理化努力を通じて早期に民営化を達成すべきだと。その一方で都市再生という経済波及効果の大きいプロジェクトがこれから東京や名古屋、大阪といったところで出てくる。そのときに公的な権限をもつものをどういう組織で置いていくのかということもひとつの課題ではないか。
一番時間がかかった石油公団については、ご承知のように、2度のオイルショックを経験した我が国、資源小国の我が国にとって、石油というものは生命線だ。ただし、これまで石油公団が行ってきたことが果たしてどれだけ役に立っているのか。例えば開発についても、私はこの改革で「センミツ」という言葉を初めて聞いたが、1000に3つしか油が出てこない。国民の税金をどれほどムダにしてきたのかということを考えると、民にできるものは民にということは、堀内総務会長の指摘を待つまでもなく、一つの真理ではないかと思っている。国家備蓄等についても、もともと収益のある事業ではないので、国が直接行って、管理等の合理化の余地があるところについては民間に委託して、民間の知恵を利用してコストを最小限化すべきではないかと考えている。我が国の必要なエネルギーを最小コストで保持していくためにどのような仕組みがいいかということは、今後の大きな課題ではないか。
7法人について見直しの方向性をとりまとめることができたが、これもくどいようではあるが、今般の改革の対象は163法人全てであり、整理合理化計画策定の作業は実はこれで第一歩を踏み出したんではないかという印象、感想をもっている。今日も本部で総理から、残りの法人についても徹底した見直しを行うとともに財政支出の大胆な削減をはかるようにと重ねて指示があった。総理も、始めたときに1兆円という数字は2〜3年かからないと無理だろうといっていたが、現実味を帯びてきたと。ムダがあるんだったらムダを削って、違う施策にその貴重なお金を使うようにという指示をいただいたと思っている。これからは引き続き、国交大臣のところばかりだったので、これからは各所管大臣や与党の関係者の皆さんとの議論を深めて、特殊法人等の抜本的な見直しを実現していきたい。
<質疑応答>
【問】 ムダな道路はつくらない、ということだが、9342kmのうち、残りの2000いくつの部分については、つくらないものも出てくるということか。
【石原大臣】 ムダな道路はつくらないということになると私は思う。
【問】 第三者機関で検討する内容は、費用対効果分析等ということだが、個別路線の優先順位の確定までやるのか。
【石原大臣】 第三者機関は、何度も説明しているように、私的な機関、各府省の政令で定める機関、新たな法律によって設立する機関という3つが考えられるが、これだけ大きな問題を検討するわけなので、法律を出す方向でやはり検討させていただいている。総理と話をしてこの方向性で間違いないなという確信を得たが、総理は国鉄再建監理委員会のようなイメージをもっている。これは総理府に設置された8条委員会だったと思う。この第三者機関では、基本方針のもとに、道路需要の見直し、あるいは金利の動向、これは金利が1%から10%まで動くだけで大きく違うし、費用対効果分析の考え方など、高速道路整備の前提となる採算性の確保に関する事項を私はもう一度詰めてもらいたい。それを詰めていくことによって、ムダな道路はつくらないという結論に達すると考えている。
【問】 確認だが、第三者機関は個別路線の優先順位をつけるのか。
【石原大臣】 その点については、まだ、どういう組織にするか、私的なものか、政令にするか、常識で言うと、国交省でやれば8条委員会も政令でできる。ただ、これは「内閣に」ということなので、内閣ということは内閣官房と内閣府があるが、内閣府には残念ながら61の所掌事務のなかに行政改革という文言はないし、ましてや、道路整備計画をどうつくるかというものはない。そこのところを詰めて、これも仮定の話ではあるが、第三者機関には高速道路整備の前提条件をしっかり詰めていただく。その前に組織をどう作るかというところから議論していかなければならないし、第三者機関のメンバーも非常に重要になる。そこにどういう規模でどういう方に入っていただくのか。そういうものを整理した上で、まずは高速道路整備の前提条件をしっかりつめていただくということが、私は今の段階で考えうる最善の策ではないかと考えている。
【問】 以前、タウンミーティングで総理が道路4公団は一旦統合してその後分割と言っていたが、この資料では「一体として」と言っており、「統合」と書いていない意味は何か。
【石原大臣】 これは、首都高と阪神高速、一体としてということに間違いはないが、地方の出資をどう考えるか。総理はかねがね言っているように、本四公団だけおいてきぼりにするようなことはあってはいけないと。先ほど債務処理の問題で若干言及したが、債務を確定、責任の所在を明らかに、そして国の道路予算、地方の負担において処理して道路料金の活用というものも検討していこうということなので、その中で分割、あるいはどういうものにするかということは、内閣に置く第三者機関で検討されると理解している。
【問】 基本的に一旦統合するということは変わっていないということか。
【石原大臣】 統合という言葉の意味。阪神高速、首都高速には出資がある。そして本四公団には債務がある。これをどう考えるのかというかたちで、統合の持つ意味、私どもは一体に考えていこうと考えている。
【問】 第三者機関のあり方は、総理から大臣に検討するようにという指示があったのか。
【石原大臣】 第三者機関にどんなものがあるのか。総理が「内閣に」といっている。「内閣に」というと、内閣府に置く場合、内閣官房に置く場合の2つが考えられるが、内閣府の所掌事務には行政改革はないし、ましてや道路整備計画の検討という項目は、内閣府設置法のなかにはない。そうするとどういうかたちでどこにどういうものができるのかを検討してくれという指示を受けているが、法律で所掌事務に含まれていなくて、でもやらなくてはいけないとなるとまずどうなるのか。これは決まったわけではないが、これは常識的に考えると、内閣官房に第三者機関を設立のための準備室をつくるというのが常套手段ではないかと考えている。
【問】 その内閣官房の準備室とは行革担当大臣の下におくのか。
【石原大臣】 内閣府設置法のなかには行政改革や道路整備計画というものがない。総理は「内閣に置け」と言っている。とりあえずは内閣官房で準備室をたちあげて、第三者機関でその新たな組織のあり方や採算性の確保を具体的に詰めてもらうというかたちに持っていかざるを得ない。今、法律を検討しているが、法律でつくると権威が高い、パーマネントなものになる。そうするとそれなりの費用がかかる。費用がかかるということは予算を計上しなければならない。予算を計上するためには急いで考えていかないと12月がやってくる。そのなかで、今、鋭意検討しているとご理解いただきたい。
【問】 本四公団の債務は確定していない段階ではあるが、国、地方の負担と道路料金を活用するということについてその負担割合はどのようになるか。
【石原大臣】 債務が確定するというのが第一義的。出資の比率でいくとは国と地方で2対1というのがある。あるいは、今日は実は、これ以上の地方負担は無理だという意見も特殊法人等改革推進本部の中で出た。どこまで地方に負担する能力があるのかということもこれから。キャッシュがあるわけではないので。さらに、地方はあと平成二十何年までに3000億円弱出すことも決まっている。それに上乗せできるのかできないのかという問題。一義的には債務処理というものは所管する国交省で検討されるものだと考えているが、今言ったような問題点、論点があると思っている。
【問】 第三者機関について当面準備室は…。
【石原大臣】 これは仮定の話。内閣府設置法に行政改革という仕事もないし、道路整備計画という文言はない。内閣官房に8条委員会をおくのは極めてイレギュラーなケースとなる。でも検討しろということなので、たぶん、やるとしたら内閣官房に準備室を置いて法律を準備するというかたちが、常識論のなかでは想像できる。というのも、法律でしっかりしたものをつくるにはお金が発生する。国鉄再建監理委員会を総理はイメージされているので、私は当時取材をしたこともあるが、ビルの一室に事務局長がいて数人のスタッフがいて、5名の委員がほぼ常駐して本体とも協力し合ってやったと。かなり大掛かりなものだったと思う。そのぐらいのものをつくるとするならば予算が発生する。予算は12月20日くらいが内示なんですか、そこまでにつめていかなければならない。内閣府設置法の所掌事務はポジティブリストであって、ネガティブリストではない。いきなり改正法案を臨時国会に出せば話は別だが、会期末まで残すところ週末をはさむと10日もない。そうすると作業は進めなければならないから、仮定の話だが、準備室をつくって準備をすすめていき、予算要求して、法改正、内閣府設置法改正なのか第三者機関設置法になるのか、そういう手続きがこれから発生してくる。それをどんなものがあるか、今、検討している最中。今日、先行7法人の基本方針が決まった段階で、そこまで残念ながら確定的なものは明言するだけの材料をもっていない。
【問】 仮に内閣官房に準備室を作る場合には。
【石原大臣】 第三者機関には法律が必要。債務確定の話は、国交省、本四公団がまず、セグメント情報がないので、それは決めていただかなければならない。それで責任の問題、なぜこんなになっちゃったんだということは、やはり明らかにしていかなければならないと思っている。
【問】 債務確定して、責任を明確化していくというその時期はいつ頃か。
【石原大臣】 今日は整理合理化計画もまだ決まっていなくて、先行7法人の基本的な方向を、今日、特殊法人等改革推進本部に報告させていただいたという段階。正直言って、今日皆さんに、こうやります、ああやりますというほどの、精緻なデータや結論は出ていない。鋭意今言ったような問題点を含めて検討させていただいているところ。
【問】 本四公団のところで、「道路予算」とは道路特定財源を含むのか。
【石原大臣】 国の道路予算には一体何があるのかということを考えていただければ、国の道路予算は国の道路予算であるということがはっきりするのではないか。
【問】 7法人の方針について、本四公団の債務がどうなるかはこれからということだが、基本方針、大筋が決まったが、具体的なところは不明確というところもある。今回の報告について、大臣はどのように捉えていてどう対応していくのか。
【石原大臣】 本四公団の債務処理については、国交省で検討がなされて、こうやります、行革の観点からどうでしょうか、ということになればコメントさせていただくが、一義的には、どう考えても行革の立場から、債務をこう確定しろとか、2対1で国と地方で分担しろといったことは、行革の立場からは、原案が出てからでないと言えない。よく先送りだとかのご批判をいただくが、冒頭言ったように、明確な方針、国費投入ゼロ、償還期限は50年上限、短縮を目指すという指示を示したわけなので。そのうえで、新しい組織のあり方、民営化する道路4公団、一番大切な採算性の確保を具体的に第三者につめてもらうというものなので、今日は閣議決定したわけではなく行革推進本部に報告をした内容としてはかなり具体的だ。先送りではなくて、あくまでこれは通過地点であって整理合理化計画というものを、7法人だけではなくて、事務事業の見直しを行った上で統廃合していただいたり、廃止していただいたり、民営化していただいたりといったことについて、これからその他の法人もつめていかなければならない。総理からも、残りの法人についても徹底した見直しを行え、思った通りやれというくらいの強いトーンでご指示があった。それと、総理が常々おっしゃっている財政支出の削減等を念頭において、これから残りを取り組む。そのなかで7法人の問題の詰まっていない部分、詰めなければならない部分、国交大臣とも相談をさせていただいて。国交相の方でやっていると思う。間違いなく。どう債務処理をすべきかということは。公にはされていないだけであって、やっているはず。それを聞かせていただくところからスタートしていくということになるのではないか。
【問】 本四公団の責任についてはどこで。
【石原大臣】 国交大臣はお考えになっていると思う。私は行革の立場でしか言えない。
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<質疑応答>
【問】 閣議前に総理とお話をされたようだが。
【石原大臣】 一昨日、総理に中間報告をさせていただいた。なぜ中間だったかというと、皆様ご承知のように、石油公団の廃止について結論が出ていなかった。昨日も断続的に4者あるいはバイで話をさせていただいた。この点については、あと、ほんの一部分のところで相違点があって、今日の早い段階に詰めようと思っている。
そして、昨日、総理から、道路4公団をはじめとする国土交通省所管の6法人について、扇大臣について、道路4公団については廃止・民営化、来年度からの国費投入ゼロ、償還は50年を上限として短縮を目指す、整備計画は見直す、組織については第三者機関で検討と。
住宅金融公庫は、これも昨日のQTでも明確に発言されておりましたとおり、5年以内に廃止すると。また、都市基盤整備公団についても廃止の線で見直しと、具体的な指示があったと私も聞いているが、この内容は一昨日報告させていただいた私どもの行革論の観点を本当に十分にとりいれていただいたのではないかと、扇大臣から直接ではないが、その内容を漏れ聞くところによれば、そのようなことではないかというふうに承知しているところ。
今、冒頭申しました石油公団ですが、いよいよ最終段階にさしかかっている旨、総理にご報告させていただいた。総理の方からは「まだか」と、そういうようなコメントがあったが、急いでやってくれというご指示であったと思う。総理からは、今日の早い段階で石油公団の廃止を、最終的に関係各位の間で合意を得るよう指示を受けた。今日の昼は、与党の行革関係の責任者の方々、また夕刻にはわが党の役員会等も、と聞いているので、限られた時間だが、引き続き全力で努力していきたいと思っている。私は石油公団の話もあとほんのちょっとのところなので、話がつくと思っているが、実はそれで終わりではなくて、これも何度も申し述べさせていただいているが、実はこの7つの法人がクローズアップされているが、他にも大きなものもある。小さいものもあるわけで、終わりではなく始まりというような気持ちで、今後とも7法人プラス整理合理化計画の策定を目指して、関係各大臣と協力して、総理の考える聖域なき構造改革の具体化に努力していこうと思っている。
余談だが、こういう7法人の方向性が見えてきたら、昨日、まだ、公表段階ではないが、これまで硬かった2人の大臣が、閣僚懇でかなり前向きに協力してくださるという発言もあったし、残る法人についても総理の意思が最大限反映されるように努力していきたいと考えている。
【問】 今、第三者機関について、組織の見直しをするとおっしゃったが、個別路線の見直しまで含まれるのか。
【石原大臣】 第三者機関は内閣に設置するというような方向であるが、その設置の仕方等、私的で行くのか、法律でいくのか政令なのか、今ご指摘のあった点についても十分に鋭意検討させていただいているところ。
【問】 総理には石油公団について、どのようにお話をしたのか。
【石原大臣】 石油公団については今日の早い段階で、残っているのはほんの一部なのでそこはご理解いただければそんなに時間はかからないでできるのではないかと、希望的な観測を今もっている。総理も「まだか」と、かなり強い調子で言われた。鋭意努力を続けさせていただいて、今ご指摘の三党党首会談に間に合うべく努力させていただく。
【問】 そのもう少しで合意できるところについて、総理にはどのように説明されたのか。
【石原大臣】 論点は絞られているので、こういう論点で、ここの部分が一番ハードコアになっているという話をした。詳細は折衝が続いているのでコメントは控えさせていただきたい。
【問】 7法人の結論は今日中に出るということか。
【石原大臣】 残っているのは石油公団で、これも今日の午後の早い段階、それまでにということを考えて鋭意やっているところ。
【問】 それまで平沼大臣や堀内総務会長とも再度お話をするのか。
【石原大臣】 先ほども、電話でもいろいろ話をさせていただいているし、平沼大臣とも閣議後も少し話をさせていただいた。
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<冒頭発言>
閣議での発言は、片山大臣からいわゆる公益法人白書について、これに関して私からもディスクロージャーの開始に感謝すると。補助金等の見直しについては14年度予算に反映できるよう努力しているという話をした。
<質疑応答>
【問】公益法人の補助金削減を平成14年度予算に反映させるということか。
【石原大臣】14年度予算案決定前に中間的なとりまとめをすることとしているので、関係閣僚のみなさんご協力下さい、という発言をした。
【問】支出削減の話については。
【石原大臣】ご存知のようにどのくらい減ったかかというのは、執行されるあとなので、決算ベースでないと数字が出てこないわけだが、方向性としては、ご質問の趣旨に沿って、そういうことを努力しているとご理解いただきたい。
【問】昨日の委員会で、道路公団の第三者機関を内閣府に設置することになるのではないかという発言をされたと思うが。
【石原大臣】仮定の話でまだ全く決まっていませんので。第三者機関をうんぬんという質問があって、委員がご指摘のようなことであるならば、というような仮定の話であって、断定的な話は一切していない。議事録を起こしていただければ正確にわかると思うが。
【問】行革フォーラムで、法律を書いていかなければ、という発言をされたが。
【石原大臣】あれは一般論。いろんな方法があると、今勉強している最中。その委員会の性格によっても違うと思う。私的諮問機関なのか、審議会なのか、あるいはもっとかっちりとした機関なのか、どういうものにするか、まだ、総理から勉強してくれという指示をいただいて、今、鋭意検討している。
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<質疑応答>
【問】 総理が第三者機関の設置について発言されているが、その役割や法的な位置付け、法律にもとづくものなのか、政令にもとづくものなのか、私的懇談会なのか、といった位置付けについてはどのようにお考えか。
【石原大臣】 ただいまご指摘のあった点については、補正予算の審議をめぐって総理が言及された点についてのご質問だと思うが、当事務局としては総理のご発言を受けて、鋭意検討しているという段階である。具体的にまだ何も決まっていない。
【問】 総理に以前報告をした道路公団の72通りについて、今月中旬に2通りくらいに絞って改めて報告するとおっしゃっていたが、いつ頃になりそうか。
【石原大臣】 今、総理のお時間をいただくべく調整中である。ご承知のように来週はQTが入ったので、なかなかお時間がタイトであると聞いている。
【問】 ということは来週以降になるのか。
【石原大臣】 事務的にお時間を頂戴するようにお願いしているが、今日現在、今の段階で、いつ時間がとれたというお返事はいただいていないということ。
【問】 時間が決まればすぐにお話ができるということで事務局の考え方は決まっているということか。
【石原大臣】 72通りの話は非常に誤解されていて、私、説明したとおり、72通りありますよというふうに説明したのではなく、いわゆるA、B、Cになりますと、そういう説明をさせていただいたというふうに話をしているので、そこのところは誤解のないようにご理解いただきたい。
【問】 住宅金融公庫について総理は一昨日の予算委員会で廃止すると明言した。事務局と国交省の間では民営化ということで調整していたと思うが、そのあたりの整合性はどうお考えか。
【石原大臣】 私もあの時は委員会に座っていた。確かわが党の清水達雄議員の質問にお答えになる形で、形としては清水議員がご持論を述べられて、行革事務局の考え方についても言及されたような雰囲気だったが、それに対して総理がかなり断定的に、明言されたと私はその時感じた。
総理を中心に内閣ができている以上は、総理の意思に則って成案を得るべく努力をしていかなければならないと現段階では考えている。
【問】 事務局が検討している、証券化支援業務や中低所得者向け融資というものを兼ね備えた民営会社というものと、総理のおっしゃっているものには若干ズレがあると思うが。
【石原大臣】 当方の事務的な整理を超えた総理のご決断と、あの時あの場にいた私としては、そういう印象をもった。
【問】 では今後は事務的には廃止の方向で調整されていくということか。
【石原大臣】 ここの部分については、当方の8月10日、10月5日の整理と、廃止というものに違いがあることは認めざるを得ないと思っているが、総理の主旨というものは、内閣を構成する一閣僚として、また違うことを言うと閣内不一致ということになるので、当然、総理の指示というものは厳粛に受け止めて、検討するようにという指示は、総理の発言を受けた後、事務局に私のほうから出している。
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<質疑応答>
【問】 今朝、堀内総務会長、麻生政調会長と会談されたようだが、どのようなことをお話されたのか。
【石原大臣】 ご承知のように、堀内総務会長は石油公団の廃止・民営化についてこれまでもさまざまな機会をとらえてご発言されている。私の方でも、何度か堀内総務会長のお考えを聞いている。堀内総務会長は、昨日、官邸にいかれて、小泉総理に、総務会長が最終的に考える石油公団廃止の考え方をまとめられた。昨日いかれたということは承知していて、私もその内容を早急に知りたいと考えていたところ、先方から、今日の朝、政調会長と、平沼大臣が現在WTOで出張中のため古屋副大臣と、そして私に考え方を説明したいということで、御説明いただいた。詳細は、私も一読しただけで、一言で言うのは難しいが、内容は総務会長が、今、ブリーフされていると思うので堀内総務会長に譲らせていただきたい。
私は総理から指示をいただいていて、ぜひ、堀内さんの案も参考にして、平沼さんとあるいは太田本部長と十分相談して、成案を得てくれという指示をいただいていたので、今日早速、つい先ほどだが私どもの行革事務局にも堀内総務会長の案をお渡しした。
先日平沼大臣がお示しいただいた平沼私案、そして、堀内総務会長の案は、今日の話だと、大筋では一緒じゃないかと堀内総務会長もされていた。平沼大臣の私案のペーパーは、主語が若干欠落しているところもあるので、そこのところがわからない。私どももわからないという話は平沼大臣に、もう少し詳細についてお話してほしいということはしていた。堀内総務会長も同主旨のご発言をされていた。これから、私の方で紙をいただいたので、両方対比したマトリクスを作らせていただいて、今日の古屋副大臣あるいは堀内総務会長のお話を聞かせていただいていると、方向性、つめていけば同じであると。例えば備蓄の部分は麻生政調会長も含めてお話したが、ほとんど相違点がないと。それが全て案を並べてどこに違いがあるのかないのか。また、堀内総務会長の案はより具体的で、SPCをつくるとか整理会社をつくるとか、いろいろ具体的なのでそういう案と、経済産業省が平沼私案をバージョンアップしたものがどういう相違点があるのか。まずそれを行革の観点から整理させていただく。私どものほうは、備蓄については国の直轄化による廃止、また、探鉱、投融資、技術開発については他の法人との統合により廃止、この結果によって石油公団を廃止していただきたいということを申し上げているので、行革の観点からもう少し両案を整理してコメントさせていただき、ここから先の話は実は国のエネルギー政策、この国の在り様に直結するような部分があるので、政調会長も大変関心があるところなので、政調会長にもご報告させていただき、政調会長の下にはエネルギー調査会もあるのでそこの皆さん方の話も政調会長は十分に聞きたいということだった。
【問】 平沼大臣と堀内総務会長、行政改革事務局の3つの案はかなり収束できるとお感じか。
【石原大臣】 今日の堀内総務会長と古屋副大臣、堀内総務会長の言葉として、今詳しく聞いてみると備蓄のところの議論、閣議があったので私はここで退席してしまったが、その議論ひとつとってみても、なんだ話してみたら一緒じゃないかということを堀内総務会長もコメントしていた。
一両日中に、今日いただいたばかりなので、それと平沼大臣の一枚のペーパーと対比したものをつくり、党の行革本部でご議論いただくことになると思う。
【問】 事務局の案とも大差ないということか。
【石原大臣】 処理の仕方が細かい。そこの部分までは行革の範疇ではなくて、どう処理するかという政策論。それは一義的には所管官庁は経済産業省・エネ庁なので、そこが廃止法案は経済産業省が出すことになるので、そことの間に齟齬がないように調整にあたるのが私どもの仕事ではないか、党行革本部の仕事ではないかと。行革でおさえておかなければならないのは先ほど言った2点だ。
【問】 石油公団というのは廃止法案を出すということか。
【石原大臣】 そこは今日も確認したが、政調会長、総務会長、古屋副大臣、これは平沼大臣もおっしゃっているが石油公団は廃止すると。これも政策的な処理、そこにいろいろな考え方があるし、平沼私案のなかでは細かいところは堀内総務会長のお言葉をかりると主語がないと、堀内総務会長は何度も言っていた。そこの主語を明確にしていくということで成案を得ていくことになると思う。
【石原大臣】 一部週刊誌に行革推進事務局が作成したと思われる議事録メモをもとに、橋本龍太郎元総理・行革本部最高顧問、また、野中広務元幹事長・行革本部常任顧問を攻撃する目的で悪意に満ちた報道が行われた。当事務局の調査の結果、記事は行革事務局が作成したメモ段階のもの等が基になっていると思われる。事務局の文書管理に落ち度があったことは率直に認め、それによって橋本龍太郎元総理、また、野中広務元幹事長に対して私も行革事務局をあずかる責任者のひとりとして大変申し訳なく、また心からお詫び申し上げたい。行革をなしとげるために両先生のご協力を、これからもお借りして小泉改革成就に向けて頑張っていきたい。
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<質疑応答>
【問】 昨日、大臣は講演で、総理から72のパターンを2通りくらいにして示せと言われたと、今月中頃までには総理が決断しやすいようにしたいとの発言があったようだが、72から2に絞り込む作業はどこでやるのか。国交省と一緒に作業するのか。
【石原大臣】 頭の整理を行うということだ。
【問】 頭の整理というのはどこで作業するのか。
【石原大臣】 いろいろなところで、いろいろな方が、いろいろなふうにされるだろうし、私どももいろいろな方法で、いろいろな方々と相談させていただいて、いろいろなことを考えさせていただきたい。
【問】 総理に提示するのは扇大臣なのか、石原大臣なのか。
【石原大臣】 いろいろな方が、いろいろなことを、いろいろなふうに、いろいろな時、ご相談されるというふうにご理解いただきたい。
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<冒頭発言>
本日、閣僚懇において私から、行政委託型公益法人等改革について実施計画各府省案に対する事務局のコメントについて話をさせていただいた。簡単に言うと、総理指示を踏まえて、補助金に関するものについては、平成14年度予算案決定に先立ち中間とりまとめを行うこととしている。その中間とりまとめに向けて、作業過程をオープンにし、各方面からのご意見を頂戴してより効果的なとりまとめになるように見解を公表させていただいた。既にブリーフさせていただいていると思うが。
<質疑応答>
【問】 昨日の総理の指示のなかで、第三者機関の設置の話があったが、その時期はどのようになるか。
【石原大臣】 まだ決まっていない。
【問】 整理合理化計画の前か後かということも含めて。
【石原大臣】 何も決まっていない。
【問】 今朝、官邸で副本部長会議があったようだがどのようなことをお話になったのか。
【石原大臣】 内容は非公開ということでやらせてもらっている。
【問】 公益法人の各府省案に対する事務局コメントも今日の副本部長会議での議題になったのか。
【石原大臣】 いいえ。
【問】 総理は昨日、自分に指示を仰ぐ前に動けというような苦言ともとれる発言をされたようだが。
【石原大臣】 行政改革推進事務局ならびに行政改革担当大臣は、他の府省が所管する法人の改革案を実はとりまとめる権限はない。あくまでも各所管大臣がどうするかということを決める。その案をとりまとめる中で利害が衝突したような場合に調整するのが特命大臣の役割と理解している。
【問】 計画の原案を書くのは行革事務局であって文案の責任は事務局にある。決定の責任は事務的にこちらにあるということではないのか。
【石原大臣】 ただ、お言葉ではあるが、高速道路のかたちでどれだけ道路をつくるかということを決定する権限はこちらにはない。唯一変更するのは、旧国幹審、現在の建設会議。ここでやらない限り、すなわち所管大臣が決定しない限り、行革事務局が高速道路はもうつくりませんということを閣議決定する権限はない。
【問】 決定はそうだが、凍結ということもいっているので、ものを言えないわけではないと思うが。
【石原大臣】 事業見直しを見ればわかるように、採算性に考慮して建設中のものでも凍結すべきものは凍結すべきであるという意見は申し述べさせていただいている。
【問】 建設会議に向けて、第三者機関が意見を述べたり方向性を示すということはできると思うが。
【石原大臣】 総理の言っている第三者機関は、私の理解では、道路公団の廃止・民営化後の在るべき姿について、どういうものがいいかということを、当事者でない第三者に決めていただく。また、これからどういう案になるかはわからないが、その案がきちんと実施されているかどうか、また、無駄があったり、決めたことと違う方向にいっているんじゃないかというようなことをしっかりとフォローアップしていく、そういう意味での第三者機関ではないかと私どもは考えているし、そのような話は総理にもことあるごとにお伝えしている。総理のニュアンスからも今申したようなことが伺えると認識している。
【問】 組織のあり方というのは、道路整備のあり方と関わるのではないか。
【石原大臣】 9342kmの整備計画は閣議決定されている。高速道路を、有料道路をつくるということは閣議決定されているので、その距離をどうするかは建設会議を開いて決める、あるいは閣議で、どのような方法が他にあるかは検討するが、決定しないことには変更はできない。
【問】 整備の手法を考えるということは事務局でもできるのではないか。
【石原大臣】 その前に、今の計画は9342kmつくるという計画なので、そこをいじるのであるならば、そこで政府としての方針を転換する必要がまず出てくる。それの責任者は国土交通大臣である。
【問】 総理が昨日言った、自分が検討できるような案を、どっちかというところまで絞れということについては、どのように対応するのか。
【石原大臣】 国交相のところで先週から、どうあるべきかということを考える私的な検討委員会も始まっている。党の方でもいろいろな案が出ている。私はその間をとりもつような形で調整にあたらせていただくということになるのではないかと考えているが、しつこいようだが、これは国土交通大臣の所管事項なので、私はあくまで扇大臣を補佐し、総理の考えを実現すべく努力していくということになると思う。
【問】 行革事務局としての役割は国交省の案をある程度精査して年内にということか。
【石原大臣】 扇大臣がどういうものをどういうタイムスパンで出してくるか。これから扇大臣と十分ご相談させていただくが、扇大臣がとりまとめるもの、それが総理のおっしゃるものに限りなく近く、また同じものであるように、私は努力させていただきたいと今の段階では考えている。
【問】 昨日の総理の発言は、大臣がそのようにおっしゃっていることと総理のお考えと若干ズレがあるということなのではないか。
【石原大臣】 そのようなことはなくて、十分総理とも話し合っている。特命大臣というのは与えられた仕事を行う。そこのところに、扇大臣が中心になってまとめているものに、行革という部分に関して私がもう少しお手伝いをしなさいというふうに認識している。総理がこれまでお話されてきたことと変わったと思っていないし、役割も何ら変わっていない。くどいようだが、建設会議のメンバーを決めて行うことができるのは国土交通大臣しかいない。法律をどう読んでも、私がそれでは建設会議のメンバーを任命します、そこで9342kmの計画を見直してくださいと、私がどんなに頑張っても、残念ながらそのような権限は持っていない。
【問】 ということは、11月末の道路公団の廃止・民営化の決定前に建設会議を開催してほしいということか。
【石原大臣】 それを決められるのは扇大臣。扇大臣がどういうかたちでどういうスピードで。会は現在まだ1回開催されて、諸井委員長もいろいろ発言されている。それを十分見て、それを扇大臣がどう受け止めてどういう案をとりまとめ、どういうお手伝いを私がすることができるのか。同じ内閣なので一致団結して改革の成案を得ていくことになると思う。
【問】 総理は72通りから絞れという指示をされたということは、事務局が絞ってもっていくということではないのか。総理の趣旨は、扇大臣を補佐するということとは違うのではないか。
【石原大臣】 そんなことはないと思うが総理にお聞きになってはどうか。私は総理と意思疎通を図って、総理の指示に従って、扇大臣を助け、党内との調整をして、総理の考えている改革案に近いものを作るお手伝いをしていくということに変わりはないし、これからも変わらないと思う。
【問】 諸井委員長は、今月中は民営化後の在り方について考えたいと、路線は今後と言っているが、それは大臣の言っているスケジュールとあわなくなるのではないか。
【石原大臣】 そんなことはないのではないか。扇大臣の私的な諮問機関と総理の考えがかけ離れているということは、何のための私的な懇談会かということになるので、そこは扇大臣が的確な指示を出されて、扇大臣が案をとりまとめていただけると確信しているし、私はその手伝いをさせていただく、というこれまでのことに何ら変更もないし、予定通り粛々と成案を得るべく努力していく。
【問】 そうすると事務局は煮詰める努力・作業はしないのか。
【石原大臣】 これまでと同様に、扇大臣がとりまとめるものに対して全面的なバックアップをしていく。
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<質疑応答>
【問】 大臣からは今日は何か発言をされたか。
【石原大臣】 今日は閣議、閣僚懇では発言していない。
閣僚懇終了後、扇大臣は海上保安庁法改正法の答弁等で先週お時間をもてなかったので、お話をした。私から扇大臣に、総理から指示のあった6法人、積極的なご対応をお願いしてきているし、扇大臣にご努力いただいているが、その他にも実は国交省が所管している特殊法人と認可法人は、JRも含めて特殊法人21法人と4つの認可法人、全部で25法人ある。
10月5日の事務局意見ですでに方向性を打ち出しているもの、民営化の方向で検討していただきたいといっているものもある。そのほか、引き続き検討するというなかにも、法人のなかには、これはいつも言っていることだが、自己収入に対する総費用の割合が5割以上のものは民営化の検討対象になりうるのではないかと当事務局は考えているが、その点から考えると、それが6割以上の法人があるし、9割を超えているものもある。そういうものについては引き続いて民営化できないか検討してほしいということについて、ノンペーパーだが、これも各大臣をまわったときと同様にお願いした。それに対して扇大臣が「私の方は一生懸命やっていますから。」と。「よく『石原大臣はいつ来るのか』と記者クラブに聞かれるんですよ。うちは一生懸命やっているから来ないでしょう、と答えておいたけどそれでいいのね。」ということだったので、「結構です。今日、お話したとおりなので引き続きよろしくお願いします。こちらのほうでお手伝いすることがあったら党のことも含めてなんなりとおっしゃってください。」というお話をした。
【問】 先行6法人についてはどのようなお話をされたのか。
【石原大臣】 一生懸命やっている、という話が扇大臣からあった。
【問】 自己収入が高い法人というのは具体的に。
【石原大臣】 具体的に個別名は出していない。ノンペーパーベースだが、先週各大臣をまわったときに各法人の名前を記してあるので、それと同様、25法人の紙を秘書官に渡している。
【問】 大臣の念頭にあるのはどのような法人か。5割以上超えているという…。
【石原大臣】 自己収入に対する総費用の割合が高いところは、水、鉄建、地域、運輸とかいろいろ。水とか地域は6割ぐらい。鉄建は9割ぐらいで、運輸施設整備事業団は9割くらいいっているのではないか。
【問】 一部報道では、本四公団の債務について道路特定財源で返済するという話があるが。
【石原大臣】 私も今朝、朝日新聞ですか、新聞で見ただけ。財務省の考えというクレジットだったかと思うが、財務大臣からは何も伺っていない。
【問】 大臣をまわるのが一巡したが、今後さらに二巡目というのは考えているか。
【石原大臣】 二巡目はないんじゃないか。もう言うことは言ってあるので、あとはご回答をちょうだいすると。
【問】 回答の期限というのは。
【石原大臣】 これは計画は変わっていないので。12月中に整理合理化計画を策定すると。そうするといつまでにという期限は常識的に見えてくるのではないか。
【問】 特段、中間段階での期限を設けているというわけではないと。
【石原大臣】 もう8月10日、9月4日、10月5日と、これまで節目節目でいろいろな話をさせてもらっているし、また大臣と話して感触が大分わかってきた。この感触にどう答えていくか、いよいよこれから。昨日テロ特措法が成立したので、こちらに集中的に他の閣僚も含めていよいよとりくむ余裕が物理的に出てくるのではないかと。いよいよ始まるという印象をもっている。
【問】 今日、平沼大臣が石油公団の見直し案について、総理に案を持っていくようだが。
【石原大臣】 今日の閣僚懇後、扇大臣と話をしているときに、平沼大臣が総理のところに入るのを待っていた。事務的には平沼大臣から私には何のペーパーをもらっていない。私の方から、当初言われているような経産省案なるものに対する問題意識は先日平沼大臣にお会いしたときに十分伝えさせてもらっている。いろいろお考えになって、どんな案を総理に説明されているのか、総理に今お話されているのかもしれないし、また今日は別件かもしれないし、そこも聞いていない。いずれにしても午前中にはどういうところだったのかというのが明らかになってくるのではないか。
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<質疑応答>
【問】 閣議後竹中大臣とお話をされていたようだが。
【石原大臣】 現下の厳しい経済状況の中で、政府系金融機関を使っての融資を望む声もいろいろなところから聞こえてくる。民間金融機関の貸し渋りが起こっているとの話も聞こえてくる。その中で特殊法人改革を進める行革事務局として、行革論としては政策金融のボリュームというのは数も融資量も縮小していくのが望ましいというのが行革論の立場であるが、政策論として、また、現在の経済状況のなかで、政策金融をどう利用していくのか、これは経済状況と密接に関係してくるので経済財政諮問会議でこの問題をぜひとりあげてほしい、というお願いを申し上げた。この点は同様の話を昨日塩川大臣にもしたところ。
【問】 政府系金融機関の廃止・民営化の議論を経済財政諮問会議で議論するということか。
【石原大臣】 そういうことではない。政府系金融機関のニーズと要望、もっとお金を貸してほしいというニーズがある。その一方で、行革論としては小泉総理の強い指揮のもと、原則廃止・民営化ということで行革論を議論している。その中で政策金融という、総与信の約3割を占める存在、政策金融はかくあるべしという議論は実は行革事務局ではしていない。行革の観点から、私たちの行革事務局は効率性の観点から、無駄を省くという観点から行革に取り組んでいる。8月10日、10月5日の事務局ペーパーにあるように、現下の経済状況を考えていかなければならない分野であることもまた事実である。そして、日本の予算の執行は、補正予算等でつみ増された予算というのは、特殊法人を通して流れているという特徴がある。それを今回、絞った。
しかし、経済状況をどう考えるのか、今日経済対策関係閣僚会議で補正予算を議論するが、そのなかで行政が一体でなければならない。行革だけが先に行って、政策論、経済を置いていくわけにはいかない。こういうことは行革は行革事務局でとりまとめるが、そういうものを活用するのかしないのか、やはりある程度の方向性を示さしていかないと、不安に思っている方も事実いる。また、貸し渋りも再び起こりつつあるように聞く。そのなかで政府系金融機関をどう活用するか。もちろん、行革の観点から重複をなくすというのはどんな経済状況下でもできることであるし、さらに重点分野に特化していくことも可能。その点について財政と密接に関係あるので、行革だけの観点で経済状況が今後どうなるかを見定めていかなければならない。そういう意味で、経済財政諮問会議でもこの問題はどういうふうに活用するのかというものは一度議論してもらってもいいのではないかと。その一つの流れの中で昨日、今日とこの話をさせていただいた。あくまでも、行革を決めていくのは政府行政改革推進本部である。
【問】 諮問会議で検討の結果、政策論と行革論が逆のベクトルを向く可能性があると思うが。
【石原大臣】 政府系金融機関には重複している部分がある。住宅など。これはどんな経済状況でも重複部分の事務事業の見直しはできる。あるいは、効率性を見直すことはできる。ベクトルが180度逆であっても行革を進める視点は政府系金融機関でも多々ある。それはどんな状況でも進めていかなければならない。ただ、与党や世間でニーズが高まっているという事実は否定しがたいものがある。金融機関と話をしても、昨今の金融情勢が98年の状況に似てきたという、エコノミストや現場の声もある。そういう声に耳を傾けて、やはり慎重に政府として、私は直接の担当ではないが、経済財政運営にあたっていかなければならない。小泉内閣の閣僚の一人として、そういうところにも目配りしていかなければならない状況だと認識している。
【問】 政策金融について、例えば低所得者に限定すると逆に景気への悪影響を懸念する議論もでてくると思うが。
【石原大臣】 そこは哲学の問題だと思う。私は少なくとも民間が融資できるところまで政府系金融機関は長期・安定・固定でやっているところがある。そういうところは他の重点分野に特化していくという行革の観点はどんなときも忘れてはならない。民間金融機関が貸出先を見つけられないでいるという問題、民間金融機関がリスクをとれないという日本の金融が抱える大きな問題が一方にある。そのなかで与党や金融庁でRCCの機能強化という話もでている。政府は一体なので、そういうことを全体の中で議論する。行革は政府の行政改革推進本部で最終的に成案を得ていくということに変わりはないが、年末前に一度議論することも必要と、私が要望した。それがとりあげられるのかどうかはわからないが、竹中大臣に私の意見を申し述べた。
【問】 竹中大臣の答は。
【石原大臣】 なるほどと。
【問】 原則廃止・民営化ではどうかというものが出てくるから諮問会議で取り上げるということか。
【石原大臣】 竹中大臣、塩川大臣、石原大臣がバラバラのことを言っているという批判が出ている。内閣は一体なので、どこかの場で、閣僚懇でもなんでもいいと思うが、一度しっかりと現在の経済状況を見据えて、規制改革で役立つことはあるか、政府系金融機関の廃止民営化という大原則のもとにやっている行革のなかでベクトルが180度違うというなかでも何か手立てを打つ必要があるのかどうかなど、各閣僚間で意思疎通を図っておく必要があるのではないかということを今日竹中大臣にお話した。やるとかやらないとか決まったわけではない。個人的な考えとして、そういうものを考えておくべきということを申し述べた。内閣として経済財政諮問会議でそれをテーマとして議論すると決めたわけではない。
【問】 今まで政府系金融機関は民間にできることをやっているということで廃止民営化を求めてきた。ここにきて、政策論として必要なものがあるかもしれないとお考えになったということか。
【石原大臣】 現実に政策論として中小企業対策では中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工中金、これらのものが政策的に融資を行ってきているという事実がある。still in continueで中小企業対策をやっている。その中で行革の観点から合理化、重点化、無駄を省けということを言って原則廃止・民営化を検討してほしいということを言っている。その一方で与党や国民からいろいろな声が出ていることも事実。それをどううけとめるかという政府としてのコンセンサスを得ておく必要があるのではないかと私が今この場合考えたとご理解いただきたい。諮問会議でとりあげるのかどうかはわからない。どこかの場、経済閣僚が集まる場で今日議論してすむのかもしれないし、そういうものが考えられるのではないか、ということを、竹中大臣が先日規制改革の話をしたので、こういう問題もありますと、こういう問題も政府として一度整理しておかなければならないのではないかと。事務局は商工中金の民営化を提言しているが、それも経済状況を勘案してと書いている。8月時点ですでにこういう問題を抱えながら特殊法人改革に取り組んでいるということを認識をしていた。そのなかでテロ、デフレという状況、そのなかで政策をとっていく必要があるかもしれないし。何ら方向に変化はない。
【問】 竹中大臣に言った政府系金融機関のなかには住宅金融公庫も念頭においているのか。
【石原大臣】 私が念頭においているのは中小企業の金融機関の話。
【問】 住宅金融公庫は除外するということか。
【石原大臣】 中小企業を念頭においている。中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工中金。
【問】 住宅金融公庫は今までどおり原則廃止・民営化か。
【石原大臣】 変更ない。
【問】 その中小企業関係の3法人については…。
【石原大臣】 3つの名前を出したわけではない。例えば中小企業融資は他にも細かいところがやっている。それを特殊法人改革で絞っていることも事実。それで中小企業が大丈夫ならいい。そこまできめ細かく見ていかなければならない状況でないかということで、こういう提起を、規制改革の話がたまたま竹中大臣からあったのでさせていただいた。くどいようだが、諮問会議でとりあげるかどうかの回答はもらっていない。
【問】 中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工中金は昨日までの段階で廃止・民営化と言っていたが。
【石原大臣】 原則廃止・民営化という方針に現段階では変更はない。
【問】 政策金融以外の部分について、ほかに政策論が必要というところがあるのか。
【石原大臣】 特殊法人というのは考えてみたら各役所の実務の出先。そこに無駄がある、重複部分がある。それを整理していくのが今回の行革のスタートだった。それを再認識しているということをご理解いただきたい。
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<質疑応答>
【問】 第二東名についてはどのようなお話がされたのか。
【石原大臣】 あれはどういうことなのかということを聞きたいということで呼ばれた。私の名前がクレジットで使われていたので。私がああいうことを与党でやっているんじゃないかということを疑われたとか、どういうことなんだろうと。「政府与党」という記述だったので。私どもの事務局では一切回答もしていないし、NHKの番組だったと思うが私の話を全て聞いていただければ、仮定の話として、ブレーンストーミングとして、一番事業規模がかかっているところが問題であるというような話をしただけであって、そんなことをやる権限はないということをその場で私は言わせていただいている。今もそのような権限は有していない。
【問】 一部の議員から第二東名凍結という話もあるように聞いているが。
【石原大臣】 そういうのがあるのか。私は聞いたことがない。誰が言っているのかぜひ教えてほしい。
【問】 結果として、総理から求められたことに対しての話は今日はなかったと。第二東名の話はなかったと。
【石原大臣】 その話ではなく、ずっと規制改革の話だったので。
【問】 第二東名の話について総理から何か考え方を示されたか。
【石原大臣】 だからそういう話は一切なかった。最初はどういうことか聞きたい、ということで呼ばれたけれども、その話は一切なかった。
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<質疑応答>
【問】 閣僚懇では。
【石原大臣】 閣僚懇で私のほうから、特殊法人の情報開示について発言をさせていただいた。関連府省が適宜適切に情報を出していただくことが特殊法人を見直していく上で非常に重要との発言をした。これに対して総理からも閣僚懇で、この改革を実りあるものにするには適切な情報にもとづく分析が不可欠であると、石原大臣に協力してこれまで以上に情報の提供・開示を行っていただくとともに所管の特殊法人の見直しについて、引き続き精力的に取り組むようによろしくお願いするという発言があった。
【問】 どんな情報の開示が不足しているとお感じになっているか。
【石原大臣】 例えば行政コストの分析が財務省に提出され、当方にもきているが、その数値がどういう意味をもつのか、あるいは真実なのかということを分析する部分であるとか、本体の情報についても、まだ、公開法が継続審議中なので、出向いていかないとなかなか出してもらえないなど、そんなところが例として挙げられるのではないか。
また、特殊法人改革では天下りがひとつの大きな問題であるが、どのくらいの人がどういうポジションで出向・天下りしていて、どれくらいの給与をもらっているという話も、ぱっと見ることはできない。
【問】 「適宜・適切」とはどういうことか。
【石原大臣】 正確に言うと「適切に」提供してもらうことが重要であると申し上げた。既に出ているものも当然ある。府省によっての温度差もあるし、法人によっての温度差ももちろんある。
【問】 整理合理化計画は年末の策定なので今出てきていないというので間に合うのか。
【石原大臣】 既に求めてはいるが、物理的理由なのか、あるいは出したくないのか。善意に解釈をすれば物理的理由からだろうが、悪意に解釈すれば出したくないということではないか。
【問】 具体的にはどのような情報か。
【石原大臣】 先ほど事例を出させていただいたが、さしあたっては行政コストの財務諸表と損益計算書を分析するうえで必要な部分というのは完全には揃っていない。
【問】 財務諸表を構成する元のデータの部分がほしいということか。
【石原大臣】 (肯く)
【問】 一昨日の副本部長会議で各閣僚をまわるといっていたが、これは既に始まっているのか。
【石原大臣】 昨日尾身大臣と1時間程度お話をしてきた。
【問】 今後の予定は。
【石原大臣】 現在調整中。
【問】 現段階でどのようなことをお話されるのか。
【石原大臣】 政治家同士の話をした。
【問】 まわられるのはどのくらいの閣僚をまわるのか。
【石原大臣】 特殊法人を持っている方は全員まわろうと。ひとつしか所管していない方もまわらせていただこうと思っている。
【問】 いつごろまでに終わる予定か。
【問】 一両日中、一週間くらいの間に一巡はしないと。一巡ですむような話でもないので。
【問】 尾身大臣とは具体的にどのようなお話をされたのか。
【石原大臣】 これは政治家同士の話なので、忌憚のない意見交換をした。最初は西村事務局長と先方の大熊政策統括官が入っていて、8月10日の事業見直しや10月5日の組織見直しでの考え方を説明し、また、先方は総合科学技術会議で、どうあるべきかというのを、最終決定ではないがかなり煮詰まってきているという話をして、事務方は退席いただき、その後40分くらい二人だけで話をさせていただいた。
【問】 副本部長会議で今後の段取りもお話になられたのか。
【石原大臣】 副本部長会議では今後の段取りについては話をしていないというか、私の方から、12月に整理合理化計画をとりまとめると、それまでには11月末までに総理がおっしゃったような道路公団など先行7法人の結論を出すという一連の流れを説明した。特筆すべき新しいことはない。月末にBS/PLの解析のようなものが間に合えば皆さん方にもお示ししたい。それをみると不良債権的なものが全体像としていくらあるのか明らかになってくるのではないか。
【問】 昨日の断行評議会後、猪瀬氏が会見で、国交省におく道路のあり方についての第三者機関について、評議会として、大臣に「反対であると伝えた」という説明があったが。
【石原大臣】 昨日はいろいろ入っていて時間がとれず、評議会には私は10分程度しかいられなかったが、特にそういうことは言われた記憶はない。
【問】 断行評議会の解釈では所管省に第三者機関をおくのはよくないのではないか、ということだが。
【石原大臣】 それは評議会の意見であって、扇大臣には扇大臣のお考えがあるということ。断行評議会が「やめろ」という権利はないし、私も扇大臣に対して研究したり勉強したりしてはいけないという権利はないし、またそれもおかしな話ではないかと理解している。
【問】 扇大臣の研究のための会について…。
【石原大臣】 詳しく知らない。私が行革について勉強したらいかんといわれるといい気分がしないのと同様ではないか。
【問】 今日の閣僚懇では情報公開について他の閣僚から何か発言があったか。
【石原大臣】 情報公開についてはどなたからもなかった。
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<質疑応答>
【問】 特殊法人改革について、道路公団に関する国交省の新たな試算が出たが、交通量が伸びない場合について初めて試算がなされた。それによると、9342kmをこのまま整備する場合には1年間に3000億円投入しても50年で償還できないという結果が示されているが大臣の見解如何。
【石原大臣】 詳細については分析が終わっていないが、今、ご指摘があったように、経済がこのように軟調に推移しており、少子高齢化が進んでいる現状を考えると、交通量が計算通り伸びていくということがなかなかありえないということも過去のデータから実証されている。そのような場合、年間3000億円ずつ国費を投入して50年の償還計画でいっても6割程度しか償還できないと。ということはこういう経済状態の中で9342kmを作っていくには、さらなる国費投入か、償還期限の延長、あるいは道路料金の値上げが必要ということを、この数値は客観的に物語っていると考える。
【問】 50年で返せるという保証がどこにあるのか、と大臣はかねておっしゃっていて、その可能性としては今回初めて文章で出たが、それと民営化または整備計画の見直し問題を絡めるとどのような感想をもたれるか。
【石原大臣】 過去30年間で見ても償還期限の変更や料金の値上げということがずっとなされてきたことから、計算通りにはなかなかいかない。あるいは、道路建設例えば10億円計上していても、物品の高騰の時には予定の値段よりも高くかかっている。そういうことを考えると、これから財政事情が厳しい中でどれだけのことができるのか。地方をまわれば道路建設は重要な仕事というのは実感するが、道路だけを作っていればいいのかといえば、そうではないということも地方の方々が強く理解されている。
島根のタウンミーティングに行ったが、道路を作ってくれという声の一方で、他に有効にお金を配分しなければいけないんだ、という声の方が私は強かった気がした。そういうことを勘案して、これは行革事務局がどれだけの道路を作るべきだということはいえない。無駄なものは作るべきではないということはいえるが、9342については国幹審で決まっている。この国幹審の9342を変更するならばまだ一回も開催されていないが建設会議を開いていただいて、そこに上がる前の段階で扇さんが検討委員会を作られるそうなので道路のこれからのあり方をそこで。ああいう数字が出たということは国交省としても現実としてはこういうことが予想されるということを公に認めたわけだから。
また、金利が上振れするリスクはこれから高まる。毎年30兆円借金をしていくということは、GDP比で6%程度。そんな国はないわけで、しかも、国と地方をあわせると660兆円もの借金がある。これ以上借金が増加していくと、国債の金利も高騰し、これまでの低金利がいつデフレ状態からインフレ状態にコントロールきかないくらいになるか、過去の多債務国に証左がある。
こういうことを勘案しながら、いったいどれだけの計画で道路がどれだけの税金の投入、有償資金の返還計画をもとにできるのかをもう一度冷静になって考える必要があるのではないか、ということを今の段階では印象としてもっている。あくまで現段階では印象であって、あのペーパーはもう少し詳細に分析しなければならない。
【問】 道路のあり方を扇大臣の下で検討する。一方で総理は国会でも先日言っていたが、いろんな見直し案のなかから、第三者機関でよいものを選ぶといっている。この二つの検討委員会の関係はどうなるのか。
【石原大臣】 これは全く性格の違うものだと理解している。というのは、総理がおっしゃっている第三者機関というのは、組織形態論をどうすべきかということを決める第三者機関。扇大臣がつくろうとしている検討委員会は、これからの高速道路建設のあり方を検討する検討委員会だと承知している。ということは扇大臣の下に作られる検討委員会で検討を行って、それが建設会議という正式な機関に諮られていくことになると見るのが常識的な判断ではないか。今の段階では両方立ち上がっていないので、なんともいえないが、そういうふうに推移すると見るのが現段階での判断ではないか。あくまでも別のものである。
今回の道路公団の問題、組織形態論の問題で、問題がこれほどこじれているというのは、行革事務局の仕事は、やっている事業の見直しと、その事業の見直しの結果、あるべき組織形態はどういうものなのか、というのが仕事。道路の場合は、どういう組織にするかということを考えたときに、いつ民営化するかによって、どれだけの道路ができるということ、すなわち高速道路建設という政策マターとリンクしているところにこの問題の難しさがあると認識している。
【問】 国交省でどれだけの道路を作るかを検討し、総理の第三者機関は組織を検討するということだから、リンクするということか。
【石原大臣】 もちろんパラレルなものが接点をもってリンクするということはありえるが、組織としては全く別の組織。
【問】 国交省で道路のあり方を検討した結果、総理の下の第三者機関で組織のあり方を議論するという流れと理解してよいか。
【石原大臣】 これは両方ともできていないので、頭の体操として理解してもらわないと、扇大臣がどのようなものを作られるかということも伝聞でしかないので。こういうものでこういうことをしたいということを扇大臣から直接聞いたわけではないので。
そんなに焦らずとも、テロ特措法等が国会で審議いただき成立すれば本部長会議等開いて、この問題ももう少し整理したものを皆さんに示せると思う。扇大臣も現在、海上保安庁法改正法の所管大臣であって、審議にとられている。そのなかで、総理も官房長官も同様だが、この話を詰めていくのはなかなか難しい状態であるということもご理解いただきたい。
【問】 国交省の試算について、今のままでいけば償還できないというデータが初めて出た。国交省が公に初めて認めたということだが、この結果、整備計画の見直しが必要と改めて思うか。
【石原大臣】 整備計画の見直しをしなければ民営化する時期がかなり将来になってしまうということは再三指摘させていただいたところ。国交省資料の、例えば「交通需要増加なし・金利5.0%・建設投資1年1.21兆円」の場合、年間3000億円投入して50年償還でも12.7兆円、20.6兆円のうちの62%。これがまた、「交通需要増加なし・金利5.0%、建設投資1年1.09兆円」でいっても年間3000億円投入で償還期間50年の場合に13兆円、20.6兆円の63%しか償還できないということ。これを100%にするには足りない分をつぎこまないと計画が完成しない。ということは、高速道路料金を値上げするか、国費を投入するか、償還期限を延ばすかの3通り、建設コストの削減もあるかもしれないが、大まかにいってこの3つしか考えられないということを、このデータは物語っているのではないか。今は、数字を追っただけで、もう少し詳細に分析しなければならないが、今の印象だ。
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<質疑応答>
【問】 昨日太田本部長がおっしゃった特殊法人の情報開示について、今日は話は出たか。
【石原大臣】 今日はその話はしていない。来週の閣議のところでお話をさせていただこうと考えている。
【問】 先日示された道路公団に関する国交省の試算について大臣の感想を。
【石原大臣】 国交省案は、試算の前提条件が、例えば金利は2つのケース、需要見通しも2つのケース、国費投入をゼロ、1000億円、2000億円、3000億円とした4段階に分かれていて、12通り案を示している。論理的には12の8倍、96通りあるはずで、その12通り以外のケースもある。需要が全く伸びなくて金利が低いという、一番極端なケース、こういったケースが含まれていない。どういう状態になるかということは予断を許さないわけで、その予断を許さない中で本当に50年間で有償資金の返還ができるのかできないのかというのも大きなポイントではないかと私は思っている。というのも過去30年の間に改定、改定で償還計画が変わってきているし、本四公団がいい例だが66年後に返し終わるという数字があるが、あれは通行料がマックスで対前年比3.3%増えるという計算。そういうやはり同じようなものが出てきてそれがリアリティもつかどうかということも分析する必要がある。12通りを見せられて、「ああ、そうですか」と単純なコメントにはならないのではないか。もう少しディテールをもらうことになっているので全部出揃った段階でコメントしたい。
【問】 その他のケースが出てくるのは来週初めなのか。
【石原大臣】 来週の模様。
【問】 総理指示によって国費投入をしないで償還を30年以内という場合にどうなるか、という試算の結果は償還額ゼロなわけで、それでもやりたい場合はどうするか案を出せという総理の指示だったが、その案は出てこなかった。それについてどのようにお考えか。
【石原大臣】 今のご指摘は、国交省の案で「0.0兆円」として書かれているところ。対極として「20.6兆円」があって、これはこのまま毎年3000億円つぎ込んでいって当初予定通りあと20兆円でできるという案。これは金利動向が1%違うと作れないかというと作れるわけだ。金利が安いまま推移すれば。さらには、用地買収、高速道路の場合はこれが高いわけだが、この調達コストが考慮されておらず、こういうプラスアルファの要因がこの「0.0兆円」というところでは加味されていない。全て現行のままという考えで提示されているので、私はここは「0.0兆円」ではないのではないかと思う。あえて、20.6兆円の対極としてこの表ができているのでここが「ゼロ」になっているのではないかという感想をもった。
【問】 国交省は今月中にもこの数字を検証するというか、今後の道路整備の在り方を検討する委員会を立ち上げると言っているが、既定方針通り進める方向になっているようだが大臣はどのようにお考えか。
【石原大臣】 これは総理から指示が出ていて、総理は行政の長、所管大臣は扇大臣なのでそういうふうに進むとは思えない。行政の長である小泉総理と扇大臣が話をして、扇大臣も一昨日の参議院・予算委員会で、「総理の指示に基づいて行っていかなければならない聖域なき構造改革のひとつだ」、と答弁している。行政の一機関の長である扇大臣の指示、また、最頂点にいる小泉総理の指示を全く無視して、自分たちの案が正しいといって案をとりまとめていくということは、組織として、この国が成り立たないということの証左になってしまう気がする。だからそういうことはないのではないかと思っている。
【問】 その総理の指示とはどの指示か。
【石原大臣】 30年の返還期間を縮減しなさいと。これは推測の域を出ないが、総理が国費投入ゼロという話をされたのは行政コスト計算のなかで「△2900いくつ」という数字、これは逆に読むのでプラス約3000億円ということだが、経常益があるところにさらにお金をつぎ込まなくても創意工夫と努力でできるのではないかというメッセージをこめて言われたのであって、だからプラスアルファの部分が何もない数字なので、ゼロではないのではないかということを申し述べた。
【問】 総理は扇大臣のもとに第三者機関をおくのはだめだとおっしゃっていたが。
【石原大臣】 総理の指示は、いろんな案が出てきていて、党の行革本部の熊代先生の案、行革断行評議会の案、慶應大学の加藤先生の案もあるし、党の太田行革本部長がかねてご指摘されている業務ごとの分割、作る部分とコンサルティングする部分に分けるという案もある。そういう中でどれが一番いいかを、客観的な第三者機関で決めてもらうんだと総理はおっしゃっている。まさにそのとおりではないか。
【問】 自民党の部会では、民営化はいいが9342kmはそのままやるんだという決議がされているが、その点について大臣はどのようにお考えか。
【石原大臣】 9342kmというのは、国幹審が2年前に決定したもの。これは1987年の四全総で、高速道路計画がそれまでのものからばーっと広がった。当時は85年のプラザ合意で円がドルに対して強くなり、ジャパン・アズ・ナンバーワンといわれ、日本のシステムが成長モデルのなかで一番すばらしいシステムだと、特殊法人も含めて官が主導する国家主導経済。そういう時代背景があって、そのなかで公共事業の目玉、高速道路計画の案を考えたときは、税金を使わずお金を国民から借りてどんどんと整備していくという素晴らしい案といわれた。それも、時代の変遷とともに、交通量の伸びは人口動態、トラフィック形態で大きく変わっていく。そういうものが頭落ちしてきた段階で、過去に決めた計画、これから日本がよくなるし、日本が世界で一番だといっていた時代のなかでの計画が、10年の間にバブル崩壊後の景気低迷、赤字国債増発による財政破綻のなかで受け入れられるのかを考えると、受け入れられない。そのなかで50兆円の税収しかない国で6兆円以上道路を作っていくのが可能なのか。1割以上。社会保障費が増えていく。介護問題が深刻化していく。医療保険が高齢者医療を中心に伸びていく。政管健保の赤字が累積していくという段階で、そこだけ過去の計画どおりやっていくことができるかということを国民やメディアに問えば、それでもできるとは誰も考えないのではないか。できるならば逆にできる方法を示していただきたい。だから、先ほど言った「ゼロ」じゃない方法はいくらでもあるんじゃないのか、と私は考えている。
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<質疑応答>
【問】 国交省の案は今日にでも出てくるのか。
【石原大臣】 わからない。
【問】 予定は。
【石原大臣】 知らない。聞いていない。
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<質疑応答>
【問】 特殊法人等改革推進本部の副本部長4人のもとに協議機関を置くという話があるようだが。
【石原大臣】 今日はその話は出なかった。
【問】 大臣はどのようにお考えか。
【石原大臣】 報道で見たが、特殊法人等改革推進本部は全閣僚なので、これから実際に、月末くらいから関係閣僚と直接お話をさせていただきご協力をお願いすることとなると思うが、そういうものをさばいていくための機関というのが、本部を毎回開催するというわけにもいかないので以前から必要ではないかと思っていたので、そういうご指示があれば是非作っていただきたいと個人的には考えている。現段階で、そういう指示はいただいていない。
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<質疑応答>
【問】 大臣は先日宮崎で講演された際、行革サミットをやりたいというお話をされたが具体的にどのような話か。
【石原大臣】 皆さんにこれは5日にもお示ししようと思っているが、ヨーロッパを視察して各担当大臣とお話をしてそういう話が出た。各国が共有している部門、成功した例、失敗した例について、3カ国でイギリスのマクドナルド大臣、フランスのサパン大臣、イタリアのバッサニーニ元大臣と話をするなかで、こういう話になり、私もそういう話をしたところ、では機会をみてやっていくのもいいのではないかと。
私の方から3大臣に言ったのは、これは実はG7各国だけの問題ではなく、emerging country、アジアに多いがこういう国々も、経済が成熟・発展していく段階で国家主導的な体制から必ずグローバリゼーションの流れの中に入ってくるので、私たちが経験した成功や失敗の例、方法というのが、いろいろなケースがあるとは思うが、参考になるのではないかという話をさせていただいた。
次回開催されるだろう、特殊法人等改革推進本部に、資料として、私の意見として、提出させていただくことを考えている。やる、やらないは別として、私の提言として出させていただくことを考えている。
【問】 やるならばいつ頃になりそうか。
【石原大臣】 私の意見として行革推進本部に出させていただいて、皆さんがそれをご覧になって、やれといってくださればやれますし、そういう暇はないだろう、特殊法人改革をきちっとやれ、公務員制度改革をやれ、公益法人改革をやれ、と言われたら時間的に余裕がないと、そういうふうにご理解いただければと思う。
【問】 年内の整理合理化計画の前にも実施か。
【石原大臣】 いえいえ、そこはちょっとマンパワー的に無理だと思う。
【問】 昨日、総理から扇大臣に出された指示について、道路計画を白紙に戻すという話があるが。
【石原大臣】 その件については特に総理や扇大臣から話を伺っていないが、漏れ聞くところではやはり民営化の時期が非常に不明瞭であると。総理としては民営化を英断したことは可とするが、それから先が不明瞭なので、より具体的なものを私(石原大臣)と十分相談してやってくれというようなお話だったと、間接的だが伺っている。詳細については事務レベル、大臣レベルでも。今日は、扇大臣と話をしたが、その話は向こうからは出なかった。
【問】 総理の指示どおりに国交省案が改めて出てきた場合には、他の案と並んだ出発点になるのか、それとも国交省案を優先することになるのか。
【石原大臣】 先週金曜日に私は総理のところに行ってきたが、国交省案として了承したものであって政府案はまだ決まっていない。政府案は、いろいろな案が出てきて、私の私的な諮問機関である行革断行評議会や慶応大学の加藤先生を中心とした構想日本も案が出ているし、漏れ聞くところでは古賀道路会長も行革本部のヒアリングの中で独自案を出すという話も聞いているので、それをミックスするのか、あるいはその中で一番いいものを、政府として採用して決定していくと。ベースになるのはもちろん国交省案だろうが、その国交省案がまだ出てきていないのでなんとも言えないが、いろんな案が出てきていろんな議論の過程を経て成案を得ていくのではないかと今の段階では考えている。
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<質疑応答>
【問】 第三者機関の案について今日の午前中にも大臣が総理に会われると聞いたが。
【石原大臣】 今、時間をとっている最中。できれば午前中、遅くとも午後にはと思っている。まだ時間は決まっていない。
【問】 中味は第三者機関をどうするかということの話か。
【石原大臣】 それもあるし、紙面では国交省案を総理が了承と報道されているが、私にはこれでいいと了承したわけではないと、民営化するということは大いに結構だと、その決断をしたことについては大いに評価するという言い方を前回はされていたので、その点を。あの後、国交省案について当方もヒアリングしたり分析したりしたので、総理にこちら側の国交省案に対する考え方をお話させていただく。また、10月5日には組織形態論について9月4日に各省から出された意見と両論併記で、当方としてはこう考えるというものを、8月は事業見直しの考え方だったが、今度は組織形態論について示すが、その話もさせていただこうと考えている。
【問】 国交省案の、20年、10年といったものは大臣は受け入れられないと。
【石原大臣】 受け入れられないというよりも、昨日の総理所信表明演説でも7つの公団の具体的名前を出されて先駆けてやっていくんだというお話を、所信表明でされたので、改革工程表プラス総理の所信表明ということであの案のままでは齟齬が生じる恐れが非常に強いと。その辺をどう調整していくか。所管する扇大臣にその意味を理解してもらい、総理所信または改革工程表のペースにあの国交省案をブラッシュアップしてもらえれば問題は少しずつ解決していくのではないかと今のところ考えている。
【問】 第三者機関の案は組織形態についての、あちらの表現で検討委員会といっていたものなのか。
【石原大臣】 先日のお話のときには、総理も検討委と第三者機関を別物とは認識されてなかった印象で、私も検討委員会と第三者機関が別物とは正直あのところでは思わなかったので、そこも含めて、総理が扇大臣にどう指示したのか。それによって今の質問への回答が出てくるものと思う。
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<冒頭発言>
閣議後、扇大臣が総理のところに入られて、国交省所管の道路4公団プラス住宅金融公庫ならびに都市基盤整備公団の廃止・民営化案を総理に説明された。私はその後総理に呼ばれて、扇大臣の並々ならぬ決意を総理から伺い、心強く感じたところ。内容は、今、私も総理から1部いただいてきて、バーっと見たが、ひとつの案ではあるが、実はこの案が国交省から事務局にきた案ではないもので、今の段階では、いいとも悪いとも言うことはできない(注:この案はその後国土交通省案として正式採用された。)。ただ、総理もおっしゃっていたが、総理の指示に従って扇大臣が廃止・民営化案を出されたということでこの国交省所管6法人についてはその方向性が今日確定したものと、総理と私では認識が一致した。
もうひとつ、一点だけ総理から指示があった。例えば道路3公団について、統合による課題を検討する委員会を扇大臣の下に設置するという話が総理にあったそうだが、総理からの指示で、所管大臣の下にその民営化方法等を検討する委員会を置くことはままならない。やはり、第三者的立場、総理の念頭には国鉄再建監理委員会のようなものがご念頭にあるものと推測するが、それを設置するようにと。来週の末くらいまでに、私(石原大臣)の方で、どういうことが考えられるか、例えば内閣に設置する、また、特殊法人等改革基本法があるので特殊法人等改革推進本部の下に設置する、これらの案を中心にどういうものが一番今回の改革で適当であるか、来週中に結論を得て、検討する委員会、管理する委員会の持ち方について総理に提案をさせていただく。その後、扇大臣と十分相談させていただき、この6公団の扱いについてもその枠組みで検討していただくようにお願いを申し上げるところ。今のところは以上。
<質疑応答>
【問】 扇大臣の提出した資料の内容を具体的に教えてほしい。
【石原大臣】 これは行革事務局に届いているものではないので。私は総理から「ともかく1部いただけませんか」と言ってもらってきたものなので。国交省の方で説明があった後、そちらの方で聞いていただきたい。私どもの事務局で、事務レベルで国交省が事務レベルで省議決定された国交省案として事務局にきたらこちらとしても速やかに皆さんにブリーフィングしたい。今の段階、11時30分の段階では来ていない。
【問】 出されたものは民営化案が示されたと。
【石原大臣】 そうだ。民営化案。
【問】 今日の資料は国交省案なのか扇大臣の案なのか。
【石原大臣】 その位置付けが明確に確定できていない。今、確認しようとしたが、大臣の下で幹部会をやっていて官房長ともどなたとも連絡がつかず、会議の最中ということで問い合わせに答えてもらえないので、今会見室に下りてきたというのが実際のところ。
【問】 示されたのは道路「3公団」についてなのか。
【石原大臣】 性格上詳しくは言えないが、資料は、「日本道路公団、首都・阪神公団の改革について」と、3公団の話になっていて、本四架橋公団は民営化するというペーパーが別になっている。
【問】 委員会の持ち方について特殊法人ひとつひとつについて設置するのか。
【石原大臣】 そういうものも全部含めて、どこに置くのかというところから検討する。国鉄再建監理委員会のときは設置法、法律案件だったが、今回は基本法に基づく特殊法人等改革本部という政府としての意思決定機関があるので、どういう形がいいか、来週中に事務局のほうで検討させていただき、総理のところに、今回の特殊法人等改革ではこういう委員会の持ち方がいいのではないかということを提案させていただく運び。
【問】 道路の凍結についてはその案ではどのような記述になっているか。
【石原大臣】 そこは具体的に書かれていない。都市再生やネットワーク整備について第三者機関において今後の高速自動車国道の整備のあり方を議論する、ということで具体的なことを書いていない。
【問】 その第三者委員会は3公団について今おっしゃったようなテーマについて検討するのか。
【石原大臣】 扇大臣と私で直接話をしたわけではなく、総理からの話なので。ただ、総理は国交相の下に第三者委員会を作ってそこですべてをやるというかたちはだめだと。やはり所管省庁ではないところに検討委員会をつくっていくと、そういう総理の指示だったので、そのあり方については事務局が来週中に。他の法人もあるので、例えば石油公団を廃止するとすでに経済産業大臣も明言して決まっているので。その他いろいろ法人もあるので、そういった諸々の整合性を含めてどう委員会を持つのが今回の改革でベストであるかということを当事務局で来週中にも検討して、皆様方にも示すし、まず総理に持っていき総理の意見を聞いて決定したいと考えている。
【問】 第三者委員会の検討対象となる法人は道路3公団だけではなくて全部なのか。
【石原大臣】 全部だろう。
【問】 全部というのは。
【石原大臣】 77とか、163とか、それはいろいろあるだろう。あくまでブレーンストーミングとしては、大きな委員会をつくって分科会方式というのもあるだろうし、大きなところでひとつ方針を決めてもらってというのもあるだろうし。特殊法人等改革推進本部で整理合理化計画を作ることが決まっているので、そこの本部にパラレルな機関にするのか、ぶらさがったものにするというようなことも検討対象だし。今のところ総理から指示をいただいた段階で、こちらとしても成案を持っているわけではないので、あくまで頭の体操としてはそういうことも考えられるのではないか。
【問】 検討委員会の結論はいつまでに出るのか。
【石原大臣】 どういう検討委員会をつくるかまだ決まっていないので、結論がいつ出るかわからない。
【問】 総理はいくつかの法人については来年度法案を出すようにと言っているが。
【石原大臣】 そういう意味ではできるものは可及的速やかに。特に、道路4法人を中心とする石油公団を含む7法人については、この検討委員会、委員会ができたら一番の検討課題になるとご理解いただいて間違いないと思う。
【問】 総理は国交省の案について何か感想を言われていたか。
【石原大臣】 総理は、ひとつの案だなと、そういう言い方をされていた。
【問】 注文はあったか。
【石原大臣】 お聞きしたところ、1箇所だけ総理が言ったのが、委員会を所管大臣の下には置かせない、その1点だけだそうだ。やはり大切なのは、一般論だが、民営化して民営企業が独占すると競争がなくなるので、競争環境のある中での民営化が必要であるということは再三再四私も申し上げているし、総理もこの考えと一であると、今日のお話の中でも強く感じた。
【問】 今日、扇大臣が出された案では、競争がある程度担保されるものなのか。
【石原大臣】 資料を詳しく読んでいない。意味がざっくりしているところもあるので。廃止・民営化をうたわれたということでは画期的なことだと思う。
【問】 6法人とも民営化と考えていいか。
【石原大臣】 はい。
【問】 その民営化に要する期間についてはどのような記述になっているか。
【石原大臣】 期間についてざっと見たところ、「何年後」といった数字は一切入っていないが、これも再三申し上げているように、集中改革期間が平成17年度末までなので、10年も、20年も、というものは当方としても総理としても受け入れるものではないということは、十分に各省とも認識されていることと思っている。
【問】 総理から石原大臣への指示事項をもう一度確認したい。
【石原大臣】 扇大臣の案で「道路3公団について」と書いてあり、そこに特別委員会を国土交通省の下に早急に設置すると書いている。その点については総理が扇大臣に絶対にだめだとおっしゃられたと。だから、行革事務局、石原大臣の下で、こういうものを、どこにどういう形でどういうふうに置いたらよいか。これだけではないので。今日は扇大臣の6法人の話が出ているが、このほか77法人あるし、認可法人までいれると163法人あるし、それをすべて整理合理化計画の中ではどうするかということを、事業見直しと組織形態まで決めるわけだから、そういうものを具体的に検討する第三者機関を総理は作るべきだと。総理は国鉄再建監理委員会を念頭におかれているのかなと、「再建監理委員会」とはおっしゃらなかったが話を聞いているとそういうものが念頭にあるように感じられたので、そういう形のとおりやるのか。というのはその当時は国鉄改革推進本部のようなものはなかったわけだが、今回は内閣に特殊法人等改革基本法で本部が設置されている。そこに有識者からなる第三者機関をつくるという案もあるだろうし、ぶらさげる案もあるし、パラレルにする案もあるし、個々の法人ごとにつくるという案もあるし、そういうもののあり方については来週中に私どもの事務局でディスカッションし成案を得て総理の下に提案をさせていただいて決めていくと。そういうものが仮にできた段階で、6法人プラス石油公団はそこの委員会で先行的に議論する最大課題であるということは間違いないのではないかということを申し述べているところ。くれぐれも誤解のないように。
【問】 12月の整理合理化計画の策定まで議論をする委員会なのか。
【石原大臣】 わからない。集中改革期間は平成17年度末まである。整理合理化計画を作ってもそこですべてが終わるわけではない。その間に法改正が必要なものは法改正していく。委員会がいつできてなくなるか、今時点ではわからない。
【問】 委員会のスキームは。
【石原大臣】 今日、今言われたばかりなのでどういうものになるかというのは正直言ってわからない。今さっき検討してくれと言われたわけだから。事務局にも「来週中に作れ」と私はまだ言っていなくて、来週中には作って持っていかなければスピード感から言って間に合わないということで、現実に事務局に言ったらひっくり返るかもしれないし。私の頭のなかでもさっきいったような整理があるから、私もこれから整理していき、どれがいいかということを決めていきたい。今段階ではそこまでしか話す材料がない。今、20〜30分前に言われてきたばかりなので。
【問】 事務局と委員会の連携とりながら…。
【石原大臣】 もちろん。どこにできるかわからないがそれは当然のことだと思う。
【問】 昨日、国交省案が今週中に出ないだろうということでスケジュールを変更ということをおっしゃっていたが、そのスケジュールは変わるか。
【石原大臣】 まだ国交省としての案は出てきていない。この資料の位置付けが明確でないのでわからない。紹介したように、「整備のあり方を議論する」というのは凍結して議論なのか計画をやって議論なのか書いていないので、これはヒアリングをしないと。第一、このペーパーを誰が書いたものなのか、今の段階ではわからないのでかなり時間が…。これだけのものなので、また、もうひとつ、委員会がどうあるべきかというのもやらせるわけなので、常識的に考えれば明日とかあさってとは到底思えない。向こうも窓口と連絡がつかない状況なので、どのくらいかかるかというのは、昨日は10月初旬にと言ったが、どうなるか正直言って省議決定されなかったら、国交省案じゃありませんし。そこの位置付けがわからないので。
【問】 道路3公団は統合・民営化ではなくて分割・民営化なのか。
【石原大臣】 この資料には「分割」という言葉は入っていない。そのあたりも、「統合して民営化」という書き方なので、聞いてみないと上物だけ分けるということも新聞ではでていたし、わからない。詳細はまもなく国交省で説明があって、私どものほうにオフィシャルペーパーをいただいて、それを先方の事務局があるなら事務局と。道路局と思うが。異例なので私どもも戸惑っているというのが率直な印象だ。
【問】 住宅金融公庫については、これまでのような長期・固定の融資ができるかどうかについて、どのような記述か。
【石原大臣】 「業務を抜本的な見直し、民間にできるものは民間に委ねる。」と書いてある。個別についてはわからない。聞いてみないと。事務局に来ているペーパーではないので。
【問】 扇大臣に総理の指示があったときの内容よりは進んでいるのか。
【石原大臣】 「20年」とは書いていないという意味では進んでいるのではないか。ただそれが5年なのか10年なのか3年なのかは書いていない。だから聞いてみないとなんともいえない。
【問】 扇大臣の資料のなかでの委員会設置に関するくだりを確認させていただきたい。
【石原大臣】 「基本的考え方と概要」というところに書いてあるが、「統合による課題を整理・検討するため、特別検討委員会を国土交通大臣の下に早急に設置。委員会の検討を踏まえて速やかに統合。」と、そういう書き方になっている。
◎ この案はその後国交省案として正式決定され、本日、12時30分からの国土交通部会に報告されている。
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<冒頭発言>
今日は、ちょっと遅くなったが、行政委託型公益法人等改革の各府省に投げていた案が全部集まり、それを整理したものを皆様方のもとにお配りした。これについては、私の話が終わった後、事務方から詳細についてブリーフィングさせていただく。これはちょっと厚い資料だが、行革事務局に提出いただいたものを事務局で整理してまとめたもので、そこには当方のコメントはまだ入っていない。このあと、特殊法人改革と同様、各府省の方々と当方の公益法人チームが会い、ヒアリングを行い、精査してコメントを出させていただく。多少お時間をいただきたいと思っている。
今後の進め方は、実施計画については本年度中の決定に向けて取り組んでいくが、7月23日の行政改革推進本部において、「予算に関連する事項については平成14年度予算に積極的に反映させるよう取り組んでいくべし。」という総理からの指示を踏まえて、いわゆる、第三者分配型、補助金をそのままわたしているもの、補助金依存型、収入がほとんど補助金だというもの、役員報酬、補助金から役員に報酬を出しているもの、この3つについては平成14年度予算編成過程にあわせて検討を進めるために、10月中を目途に各省の改革案とそれに対する事務局のコメントを公表したうえで、12月初旬を目途に中間的なとりまとめをお示しさせていただきたいと思っている。そしてこの中間とりまとめに向けては、さっき言った3類型に該当するものについて個別事業そのものを深掘りして、精査して、その必要性、そして国の関与のあり方等について徹底した見直しを行わせていただきたいと考えている。その結果を踏まえて、財務省と綿密な連携をとりながら、14年度予算及びその執行にできる限り反映させるとともに、平成17年度中、集中改革期間中に、道筋について実施計画においてのプログラム、こういうふうにやっていくんだというプログラムの形でお示ししたい。公益法人の資料の公表については以上。
特殊法人について、今日を目途に扇大臣から、総理から指示があった道路4公団をはじめとする6法人についての廃止・民営化に関する国交省案が提示されるということであったが、今時点で、当方の事務局に案は届いていない。扇大臣は先ほど、1週間ぶりに雇用対策会議に出られていたが、それまでご入院されていたということなので、事務方との詳細の詰めというのができなかったのかなと推察され、今日私どもの手元に来ないということは残念だが、多少の遅れというのはいたしかたないのかなという感想をもっている。できるだけ早くこの6法人の民営化案・廃止案が提出されることを私どもとしては期待しているとともに、9月末を目途にコメントを出させていただこうと思っていたが、巷間伝えられているような6法人の廃止・民営化案ではない、かなり踏み込んだものが出てくることも予想されるので、そうすると当方としてもその分析ならびにコメントを作るのに多少時間がかかるので、当初の予定より多少遅れて、10月初旬にとりまとめを皆様方に公表するということになるのではないか。これがまた、週をまたいでもうしばらく提出が遅れるとこちらとしても分析の時間も必要なので。どういうものが出てくるか、事務方との間でかなりやりとりがあると聞いているので若干遅れるのかなということをこの場を借りて申し述べたい。
<質疑応答>
【問】 特殊法人の日程は、今日、国交省の提出が遅れたことで、現段階でどのくらいずれ込むと見ているか。
【石原大臣】 当方では、事務局レベルでは本日の提示はできないという連絡をいただいて、いつという話はされていなかった。
【問】 それは事務方の話か。
【石原大臣】 事務方からこちらの事務方に対して。
【問】 扇大臣は週内にも出したいといっているという話もあるが、それでも予定は遅れるのか。
【石原大臣】 巷間伝えられているような案であるならば、なんとかというのは言いやすいが、どういうものが出てくるか、大きな変更があったようなことも聞いている。そうすると分析にも時間がかかるのではないか。まあ、どういう案が出てくるか正直わからないし、いつ出るかも先方から何も連絡をいただいていないので今は確定的なことは申し上げられない。そうは言っても10月初旬には必ず出さないと計画自体が遅れてしまうので、遅れるとしても1週間、2週間遅れるというような話ではないと思っている。とにかく、何が出てくるのか全くわからないので。
【問】 当初予定では、9月下旬の事務局コメント公表前に25日からの党の部会でも議論するという話だったと記憶するが、10月初旬となると部会での議論は直接こちら側がつくる案に反映されなくなるのか。
【石原大臣】 逆ではないか。
【問】 部会の資料は…。
【石原大臣】 部会案を吸い上げるのは党の行革推進本部だ。こちらは政府としての政府のものを決めていっている。政府の行革事務局として考えをとりまとめる。行革本部が行う部会ヒアリングは行革本部がとりまとめられて、太田本部長から私の方に何らかのアプローチがあるものと承知している。
【問】 太田本部長とのヒアリング後どのような形での話の仕方になるのか。
【石原大臣】 部会ヒアリングをやるという話しか承っていない。
【問】 公益法人の資料についてご覧になっての評価・感想をお聞かせいただきたい。
【石原大臣】 バーっと見ていただくとわかるように、措置済みとか17年度内までに措置等、バーっとあって、数がかなりのものとなっている。冒頭で言ったように、紙なので、本心のところがどういうことを考えているか、これからヒアリングを通じて事務局で精査してからでないと。私のほうから、例えば17年度末までに措置するといっているのが、17年は集中改革期間の最後だから現実問題として前倒しできるのかどうなのかというのは聞いて見なければわからないので、個々のコメントは控えたい。が、例えば英検などのいわゆるお墨付きを廃止することについて、文科省は思い切ってやってもらったという点については、これまで絶対だめといっていたのが自らの判断で廃止を決定したのは評価できると思う。その一方で、廃止はだめ、というものもある。そうすると、全体としては制度の廃止までいたっていないというものもある。いずれにしてもヒアリングさせていただき、10月中には公にさせていただきたいと思っている。
【問】 補助金、委託費の削減の目標額をお聞かせいただきたい。
【石原大臣】 具体的に補助金がどこにいくらというのはまだ決まっていない。すなわち、公益法人にいくのもあれば民間に委託するものもある。精査された数字というのは執行段階で確定してくるもので、そういうことを考えると、特殊法人のように何割でいくらとは言いづらい。が、総理の指示もあるので、先ほど申し上げた、第三者分配型、収入の66%以上を補助金等に依存する補助金依存型、役員報酬の3つを中心に、補助金や委託費の縮小・廃止、交付方法の変更などを通じ、14年度予算案の執行を通じて、やはり2割、3割は削減するという目標をもって、その意気込みで、いずれにしてもこれは財務省の所管になるが、財務省がここはむだだとしっかり認識できるように、当方の事務局がこれからヒアリングを行って精力的に取り組んでいくと、今の段階ではそうご理解いただきたいと思っている。
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<質疑応答>
【問】 国土交通相が体調を崩されているようだが、国交省の案の提出期限等、スケジュールに変更はあるか。
【石原大臣】 先週の金曜日に入院されて、1週間ということですから、20日の木曜日がちょうど1週間目にあたる。その時に扇大臣が退院されているのかされていないのか、まだ当方は知りえていない。それによって変化があるのかないのか、事務局に昨日、国交省の感触をあたってくれと指示をした。今朝役所にいた段階では事務局から国交省がどう言っているといった返答をもらっていない。何分、身体に関することですから。
【問】 テロの関連で、政府の対応が今後いろいろと迫られてくると思うが、そういったものが特殊法人改革のスケジュールに影響してくるのか。
【石原大臣】 それは別のものとして、こちらとしては作業を進めていかざるを得ない。テロ対策の話も非常に重要なものだが、特殊法人改革も非常に重要なものであり、当方としては粛々とこれまでの作業を進めていく。月末を目途に、各省から回答いただいたものに対しての、事務局としての最終返答のようなものを書かせていただきたいということに何ら変更はない。また、12月に整理合理化計画を全ての特殊法人等に対してお示しするというスピードに今のところ変更はない。
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<冒頭発言>
閣議のなかで、私から特殊法人等改革と平成14年度予算の概算要求について、財務大臣等からも発言があったが、要求額でいうと対前年比5831億円の減額要求となっている。これについて総理のご指示に基づき、この改革の趣旨に合致しているかどうか検証を行うので、これからも引き続いて各大臣の御協力をお願いしたいという話をさせていただいた。また、9月4日にとりまとめた「特殊法人等の廃止又は民営化に関する各府省の報告」について、この月末を目途に、今、事務局でヒアリングをしているが、当方のコメントを今月末に公表させていただく。各大臣は廃止・民営化を前提にゼロベースから見直すとの総理の指示を踏まえ、特殊法人等の改革に引き続きご尽力をお願いしたいと要請した。
また、公益法人改革についても、この7日に改革案についてすべて提出していただいたが、現在、事務局を中心に必要な検討と調整を行っているところ。その際、7月23日に行政改革推進本部でご了解いただいた「改革の具体化方針」に沿って、これも平成14年度予算案において、補助金や委託費の思い切った見直しによる大幅な削減を目指すという方針で臨んでいただきたいと、これも関係省・関係大臣によろしくお願いしたいという要請をさせていただいた。
これに関連して、塩川大臣の話のなかで、「マイナス5831億円というのは11%だ。これからは特殊法人向けの補助金等については、今後の予算決定までに関係省庁と交渉して2割減とさせていただく。」という発言があった。
この他、各大臣、私も含めて海外歴訪の報告。
<質疑応答>
【問】 外遊の報告に関連して、大臣はロンドンで成田と羽田の統合についてお話されたが。
【石原大臣】 閣議前、総理を宮内会長と訪問した際、冒頭に、総理から大分いろんなところに行ってきたようだなということで。
その前に福田官房長官にお会いし、見てきたところについては民営化できるという確信を得たという話をさせていただいた。個別具体的な内容については改めてお話をさせていただくということを前置きとして、一つだけ例として、ヒースロー空港を視察した際、そこで働く方にヒアリングして「民営化されてどうか」と聞いてみたら、ヒースロー空港の株をもっているということだった。その後、事務方に聞いてみたら、社員の97%が自分の会社の株を持っているということで、働く人も民営化されて自分の会社に誇りを持ち、自分の会社を愛してうまくいっているという話を、福田長官にさせていただいた。
総理には、訪問したイギリス、フランス、イタリア、どの国も日本と違って、国営会社で働いている人がこのままではジリ貧だと、そしてそれを所管している役所もこのままではまずいなと。政治のリーダーシップ、強力なものがあったわけだが、働く人の大多数と官僚のかなりの部分が改革に協力した。日本との違いは官僚が反対していることだと、そういう話を総理にさせていただいた。
【問】 その際、総理は何とおっしゃったか。
【石原大臣】 総理は黙って聞いていた。宮内会長もいらしたので。これは会談の冒頭部分だったので、そこの部分のやりとりはなかった。
【問】 国交省の事務次官が空港の民営化は厳しいと発言したようだが。
【石原大臣】 これは総理がいつも言っているように、役所というのは「できない」「ちょっと難しいですね」と言うことが仕事みたいになっている。そういうことなんじゃないか。
【問】 特殊法人の予算5831億円という数字について…。
【石原大臣】 その数字は前年に対する減額要求。
【問】 この数字についてどのような感想をお持ちか。
【石原大臣】 これから検証させていただきたい。これは、主計局が作業を進めているが、減った部分が特殊法人から公益法人に振り向けられている可能性がある。子会社で、例えば支払い報酬の診療基金を見に行ったら、外注しているということで、よくみると財団法人〇〇と書いていたりということがある。関連公益法人等に事業を割り振っているということがないかということを含めて検証させていただこうと思っている。
【問】 公益法人の「大幅な削減」の目標はあるか。
【石原大臣】 決算ベースでしか数字が確定的なものが出てこない。補助金という大きな枠のなかでとって、そこから割り振って公益法人に流れていくので確定的な数字は予算決定の時になかなか出づらいものだが、2割、3割削減するという目標をもって取り組んでいかなければならない問題だと考えている。
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<冒頭発言>
閣僚懇において私のほうから公務員制度改革に関連して、若手ヒアリングを通じて、霞ヶ関の公務員の超過勤務が慢性化していると。これは、これまでの内閣でも取り組んできたところだが、忙しくて政策を考えるヒマがないというような話も聞き、なんとかしなければならないというお話をさせていただいた。それには、各省トップの大臣に現状を知っていただき、自らの課題として取り組んでいただきたいと要望させていただいた。また、その一つの原因には国会での答弁作成にかなり徹夜があるという事実もあるので、党にも相談して国会へ要請をさせていただきたい、という話をさせていただいた。片山大臣からも同趣旨のお話があった。
<質疑応答>
【問】 国会への要請とは具体的にどういう形になるのか。
【石原大臣】 まず党と相談させていただくことになるだろう。
【問】 質問を早い段階で出すと徹夜がなくなるとかそういうことか。
【石原大臣】 そういうことが起これば質問が早い段階であれば作成も。これまで、夜中に出るから朝まで作業となっているようだから。
【問】 閣議終了後、総理と何かお話をされたようだが。
【石原大臣】 若干、外遊するので、そのことについて報告をさせていただいた。
【問】 総理から何かお話があったのか。
【石原大臣】 特にない。
【問】 公務員の若手ヒアリングは大分前に実施したと思うが、あえてこの時期に大臣がそういった発言をされた意味は。
【石原大臣】 今日概算要求が出揃って、9月から小泉内閣として初めての、予算編成の繁忙期を迎える。また、9月末に国会がスタートするし、予算折衝、組織、あるいは、定員審査、法令審査業務と言うものが、これまで合理化に取り組んでいるが忙しくなる。そういう実態を大臣に認識してもらいたいということ。
【問】 それはそれぞれの努力でやるということで、制度を変えるということにつながっていくものか。
【石原大臣】 制度には直接的にはつながらない。これまでにも6月の何日かは早期退庁週間のようなものを総務省がやったりしている。それでも今いったような予算関連分野の担当などはどうしても遅くなるという実態が改善されていない。古い官僚出身の議員などはそんなに忙しくなかったという声が圧倒的なので、ここ数十年のことなのではないか。
【問】 今日概算要求が出揃うことに関連して、各特殊法人は事業縮小等見直しをしているとの報道があるが、各法人の姿勢についてどう思うか。
【石原大臣】 今の段階では、報道以上の情報をもっていない何とも言えないが、報道から推察すると、それなりに総理の強いメッセージが各所管省庁に伝わっているのではないか。こういう努力を1年2年3年と積み重ねていくと目標達成も可能ではないかとの印象をもった。ただ、9月10日過ぎですか、主計局の方に数字が集まってきてそれを見て正式にどうであるかという話をさせていただきたい。これはあくまで、報道ベースの感想と御理解いただきたい。
【問】 それは1年、2年、3年と続けないと1兆円目標は難しいということか。
【石原大臣】 数字がわからないので。1兆円かもしれないので。今のところは報道されているものを見ての感想でしかない。実際の数字は皆さんも持ってないと思うので、主計局の精査した数字を見て、今年度達成というかもしれないし、来年度というかもしれないし、再来年度というかもしれないし、できないなというかもしれない。今、報道を見る限りでは、総理のメッセージが伝わっているのではないかなという印象をもっている。
【問】 外遊で重点的に視察されるのはどういったところか。
【石原大臣】 イギリスは、エージェンシー化の先進国であり、サッチャー革命が今の繁栄につながっている。そういう意味では見るべきものが多く、私も金融をやってきたので金融の分野や、民営化されているヒースロー空港、その他研究機関もたくさんあるのでそのようなところを。また、イギリスは総理とブレア首相が2001年から事務レベルの交流を深めようという話もあるので、そういう分野でもブレア政権の皆さんと関係強化していく、日英関係強化していくという意味をもった訪問になるだろう。
パリでは、日本によく似た官の強い国の中で民営化が行われている。例えばルノーは半分国が資本出資しているが、日産を買収するという関係もある。民間金融機関で活躍しているトップともお話をさせていただきたい。
イタリアでは、皆さんの関心が高い道路公団の民営化と同じような、アウトストラーダ社などを視察させていただく。
【問】 昨日、講演会で、特殊法人支出削減について、1兆円は出ないだろうということをおっしゃったが。
【石原大臣】 そんなことを言ったかな。
【問】 1兆円という目標は難しいがかなりのボリュームは出てくるだろうと。
【石原大臣】 記憶が定かでないのでコメントを差し控えさせていただくが、さっきの発言と同じ。
【問】 削減額がどのくらいのボリュームであれば許容できるか。
【石原大臣】 残念ながら数字を持っていないので、今は何とも言えない。10日の週に財務省主計局がとりまとめるのでそれを見てお話をさせていただきたい。
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<冒頭発言>
閣議のなかで、私の方から、インターネットによる公益法人のディスクロージャー等について、先般、総理からも、情報公開がこの特殊法人改革、公益法人改革を進める上で極めて重要であるということで、こういう先行できることからどんどんやるようにという指示があった。私どもとしてもそれが重要だと考えていたところ、総務省のご協力もいただき、公益法人改革についてのディスクロージャーについて取組みがなされて、各省庁に御協力をいただいて所管しているものを出していただけるということになって、そのような発言をさせていただいた。
<質疑応答>
【問】 総理のところに行かれたようだが。
【石原大臣】 本日、閣議後、私から総理のお時間をいただき、特殊法人改革の今後の具体的な進め方について報告させていただいた。席上、総理が扇大臣を呼ばれており、道路4公団、都市基盤整備公団、住宅金融公庫の廃止・民営化論について、省として早急にとりまとめていただきたいという総理からの要請があり、扇大臣もこれを快諾し、「協力したい」とおっしゃった。総理は、国交省は特殊法人改革に対して、抵抗勢力の権化のように言われているが、これからは改革勢力の先頭だと思われるようにいい案を出してもらいたいと、そして行革事務局と議論しながら、国民の皆さんが喜ばれる改革案を示すよう指示があった。それが扇大臣と総理と私の間の話だった。
扇大臣が退席した後、総理が、9月3日までに各省の案が出るということだがどうなっているかとご質問され、私から、8月10日はゼロ回答だったので、それを鋭意待っている最中だと。各省の案は9月3日17時を〆切としており、それが出揃い次第、事務局として公表させていただく。総理からは検証という指示も受けているので、その1週間後位には、財務省主計局、理財局、総務省行政管理局から、予算、組織に関連してのヒアリング結果が出るので、それもあわせて検証作業を行わせていただき、もう一度各府省からヒアリングさせていただく。総理が今日すでに道路4公団、都市基盤整備公団、住宅金融公庫の廃止・民営化論を省としてとりまとめるように指示して扇大臣が快諾された。こういう事態でちょっと状況が変化をしたかもしれないが、各府省が考える所管特殊法人の廃止・民営化、ダメならその理由、そして予算措置にどう反映されているかを、紙をもらうが話をきかなければ分からない部分もたくさんあるので、9月下旬目途に当方のコメントと概算要求の検証結果を、9月中に明らかにするという話も総理にさせていただいた。総理からはがんばってやってくれ、と激励をいただいた。総理との話は以上。
【問】 総理が具体的な法人名を挙げたのは。
【石原大臣】 道路4公団と都市基盤整備公団と住宅金融公庫の合計6。
【問】 総理は民営化とおっしゃったのか、廃止・民営化とおっしゃったのか。
【石原大臣】 廃止・民営化。
【問】 総理があえて国交省所管の6公団を挙げたのはなぜと思われるか。
【石原大臣】 総理がおっしゃったように、どうも国土交通省が特殊法人改革の反対の牙城のように言われていて、総理は「扇さんだいぶ誤解されちゃってるね。20年後に民営化するということを言いたかったわけではないでしょう。できるものからやっていくが、最終的にはそのぐらい全部にはかかるということを言ったのにどうもそのあたりが誤解されているよ。」と。扇さんも「そうなんです。時間がなくて十分に説明できなかったんです。」というやりとりがあった。扇大臣は協力したいと力強く言われたのが印象に残った。そういうことでこの6公団が名前として浮かんだと推測する。
【問】 扇大臣は道路4公団について現行計画にもとづくと民営化に20年かかるというような発言をされていたが。
【石原大臣】 今日、総理が「テレビを見ていたが、民営化まで20年かかるといいたかったわけではないでしょう。」と、口火を切った。扇大臣も、「できるものからやるんですよ。」と。「最終的にそのくらいかかるものもあるということが実は言いたかったんですが。」という会話があった。
【問】 国交省は9月3日までに出す案をこうまとめろというのが総理のお考えか。
【石原大臣】 今日は28日なので、9月3日、かなり大変な作業になるんじゃないかと思う。
【問】 民営化に20年かかるものがあってもいいと総理は言っているのか。
【石原大臣】 総理は、そういう意味で扇大臣が言ったわけではないでしょうと。だから総理は20年でいいと認めているわけではなくて、できるものはすぐにやるということ。
【問】 廃止・民営化の具体的姿について総理からコメントは。
【石原大臣】 国交省として案を取りまとめてくださいと。扇大臣が、「はいわかりました。私も案はもっています、協力させていただきたい」と。事務局は道路4公団でいうならば、有料道路として収入プラス補填が五分五分以下の路線の採算性をチェックすること、交通量の見込み、私は甘いと思うが、そういう採算性の悪いものは凍結あるいは事業量縮小、建設の工事単価の見直しによって採算性を改善し引き続きやっていく、あるいは道路のネットワークとして必要であるならば、直轄など他の事業手法でできないか等を事業見直し案で言っている。それに対して反論もあったが、この観点の主張を掘り下げたものをこちら側も意見を言っていく。両者でいいものをつくってくれというのが総理の指示。
【問】 今日は、総理から建設中の道路の事業凍結について何か発言はあったか。
【石原大臣】 総理からはない。そういうものをどうするかによって民営化論というものは負担が出てくる。
昨日、福田官房長官にお会いしたが、官房長官も高速道路の需要見通しについて、伸び率ゼロぐらいに厳しくみていかないと採算性の議論はできないんじゃないかというお話もあった。私も同感だ。そういうものを勘案して、凍結による事業の縮小、工事単価の見直して採算性を改善してやっていけるのかどうか、あるいは、どうしてもネットワークの観点から必要な場合にはその他の整備手法、税金でつくるということも考えられる。
なぜ有料道路で建設しているかというと、道路財源の要望が、財源以上にあるので、なかなか自分のところの工事が進まない。それであれば借金してでも、有料道路でも早く整備してくれといって有料道路の整備計画というものが各地方からあがってきているのが実状と思う。参院選で地方をいくつかみたが、首長も料金が高いから安くしてくれという要望が多かった。有料道路はもうのらないんだったら国道整備の方がいいんじゃないかと私が言うと、首長も是非そうしてもらいたいと言う。今言ったような見直しの観点から着工部分についてどうするのかということを検討していけばいいのではないか。それももちろん国交省が所管しているわけだから、国交省が案を出してくる。私どもは事業見直しで切り口を示したわけだから、その切り口に則って国交省が案を出してくるものと承知している。
【問】 総理からスケジュールについて何か新たな指示があったか。
【石原大臣】 ない。スケジュールは、こちらからこうさせていただきたいという話をさせていただき、総理はご了解いただいたということ。9月3日に各省から案が出され、9月下旬目途にこちらがヒアリングして、反論と予算の検証をあわせて発表する。国会も始まるのでそこで議論がなされ、民営化論が出てきて、年末の整理合理化計画と。
この6公団だけではないので。私は今日総理に確認したが、6公団の名前が出ると、他のところは「これでもうタマは飛んでこない」と思うから、そこは引き続いて、全部事業見直ししたのでそっちの線でやっていいんですねと確認したら、もちろんそうだと。そこははっきり総理もおっしゃっているし、事務局も、事業の見直しという切り口から入ったので、この切り口に則って、組織形態論に決着をつけるのが年末の整理合理化計画であるというスタンスに何ら変わりはない。総理にもそれを支持していただいた。
【問】 9月3日の〆切は国交省も同じなのか。
【石原大臣】 今日新しい要請があって、それに対して扇大臣も個人的な案は持っているという話をされていた。それが組織の中でどうオーソライズされるのかどうか、組織として新しい案をつくられるのか、これからお話があればその都度お話をさせていただきたい。今の段階ではそう考えている。
【問】 6公団の名前があがったことで全体の見直し作業に影響があるか。
【石原大臣】 スピードが増すということと、小泉内閣の特殊法人改革にかける意気込みが所管する他の省にもよい影響を与えると思う。
【問】 8月10日のようなゼロ回答はないと思うか。
【石原大臣】 それはわからない。相手が出すことなので。人事権者の大臣がいるので、そういう案が出てきた省庁の大臣と話をさせていただいてもいいんじゃないかとは思うが、現時点では何も出てきていないのでとやかく言う問題ではないと思う。
【問】 住宅金融公庫について踏み込んだ話はあったか。
【石原大臣】 名前を出されただけで、金融公庫をどうしろということはなかった。扇大臣から、今融資を受けている人から、金利があがるのかといった手紙やメールを役所にもらっているというお話があり、そういうことのないように案を考えさせていただくという話があった。
【問】 扇大臣は本四公団は3公団と別に見直しをするといった話をされたか。
【石原大臣】 個別具体論はなく、総理から6公団について省として考えをまとめるようにと、扇大臣から、はいわかったと回答があった。
もう一点、9月2日から9月9日まで私は欧州を訪問する予定。民営化、エージェンシー化、失敗・成功の例があると思うが、現地の閣僚と意見交換、また、現地の関係者と話をして、小泉改革の焦点である特殊法人・認可法人の改革に、海外事例が役立つかどうか話を聞いてこようと思っている。訪問国は、フランスとイタリア、イギリスの3カ国の予定。
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<冒頭発言>
閣議終了後、第2回特殊法人等改革推進本部と第5回行政改革推進本部の合同会議が開催された。私どもの方から、特殊法人等の個別事業の見直しの考え方について説明した。これに対して総務大臣から総務省として協力していくと、塩川大臣からゼロベースから見直すという固い決意が示された。小泉総理から、特殊法人改革は党の公約になっていると。選挙が終わったらそういうことはやらないよ、ということのないように、各大臣が強いリーダーシップ・指導力をもって廃止・民営化を前提に話をまとめていってほしい。役所に話を聞くと全部存続が前提となってしまう。そういうことでは困る。14年度予算でも1兆円程度の削減を目指していくので、各所管大臣は頑張ってやるようにと。また、情報開示を徹底して、不良債権がどれだけあるのか明らかにしていかなければならないと。私に対してはサンドバッグのようにたたかれてでも改革を成就するように頑張れと指示をいただいた。
<質疑応答>
【問】 事業見直しの考え方について、閣僚から慎重な意見や考え方を示す発言などはあったか。
【石原大臣】 閣僚の皆さんからは、片山大臣、塩川大臣が応援してまいると、省をあげて協力していくという力強いご支援の話しかなかった。
【問】 個別事業の見直しの省庁側の反論が多いようだが、これは大臣が予想した範囲内か。
【石原大臣】 私は、もう少し、「渡りに船」で事業をやめたいというものがあってもよかったかなという印象をもっている。総じて言うならば、ゼロ回答に近いものになっているという気がする。
【問】 サンドバッグのようにというお話もあったが、これから正念場を迎えるにあたって、大臣の決意・抱負を改めてお聞かせいただきたい。
【石原大臣】 総理からはサンドバッグという例えが出された。先日行革の第一人者である中曽根元総理を訪れた時、中曽根元総理は、秋の主戦場は特殊法人改革にあると。そこで前線基地の司令官として集中砲火をあびて、血みどろになるくらいの気持ちをもって改革に取り組むようにというご薫陶をもらった。総理のご薫陶並びに、中曽根元総理、具体的な、国鉄分割・民営化という目に見える成果を出した内閣の当事者であられた大先輩の言葉なので、総理の言葉と中曽根元総理の薫陶をしっかり受けて、恥じないような改革を進めたい。そのうえで必要となってくるのは国民の御理解と発想の転換、また同僚の議員の皆さんのご協力、党の協力が議院内閣制では不可欠だと思っている。ひとりでも多くの方にしっかりとご理解いただくよう努力を重ねたい。
【問】 概算要求について9月に検証をするとのことであるが、その後、予算編成過程の節目ごとに関与していくのか。
【石原大臣】 「検証」という言葉は、私も12年間の政治経験と、また、ジャーナリズムの世界の10年たらずいた、20有余年をあわせても、各省庁の出す予算を検証するというのは正直言って初めてのこと。言葉をかえると2次査定というのか、それぐらいのことをしっかり行革事務局を中心にやれという総理の指示だ。各省はゼロ回答に近いものが出てきたが、今日の総理の話にもあるように、役所の話を聞いていると存続ありきだ。総理自ら、廃止・民営化が大前提だと、これに則って各大臣が所管する特殊法人の改廃についてリーダーシップをもって取り組むようにというご指示もあったので、関係閣僚はその席にいたわけなので、関係閣僚が所管する特殊法人の予算要求も8月すぎれば出揃ってくるので、そのとき前進あることを期待するし、出てきたものに対して生ぬるければ赤で印をつけるし、私どもと考えが同じならば同じだということも言わせて頂きたい。情報を明らかにすることで国民の理解を得つつ改革を進めていきたい。
【問】 以前、官邸で大臣が総理と会談した後に、総理から廃止と民営化を前提にしろといわれて発想の転換しなければと我々に言ったが、今後、作業の進め方は変わるのか。
【石原大臣】 スピードアップが図られていく。というのは、廃止・民営化が前提だと、組織形態論でやめるか民営化ということに絞られてくる。採算がとれない限りは民営化できない。特殊法人は倒産しないのが前提となっている。石油公団を例にとっても特別会計で1リットル当たり2円石油税が永遠に入ってくるので、ある意味ではコスト意識がない。民間はコストを最重要視しているので儲からないことはやらない、ムダなことはやらない。
そういう観点に立って組織見直し論というのがこれまでよりもはやいスピードで、9月中にも案をとりまとめていく。各省庁も総理の指示が今日出されたのだから。自民党の選挙公約なんだから、所管大臣が強力なリーダーシップをもって、ことにあたれという指示なので、この重い発言を関係閣僚も十分留意されるだろうし、私もこの総理の内閣なので、小泉内閣だからやるというような視点に立って引き続き取り組んでいきたい。
【問】 9月中というのは組織形態について大臣がまとめるのか。
【石原大臣】 組織形態について、当方として、もちろん関係省庁との議論なくしてこうだと言い切るわけにはいかないので、180度ベクトルが外に向いているのだから、ベクトルを少しでも同じ方向に向けるような努力をしながら、9月中にも当方が考える組織形態論の第1弾くらいは公にしたい。
【問】 組織形態の見直しに関する論理ではなくて、個別具体的に○○公団といった名前をだすのか。
【石原大臣】 具体的に道路公団はこういうふうに民営化するんだ、石油公団はこういうふうに民営化するんだとか、廃止でもいいんですが、こういうのは廃止するんだということを個別の法人ごとに明らかにしていかないと。なんといっても14年度予算で1兆円の削減を目指せと、目指す意気込みで頑張れという指示をいただいているので、形態論が最終的な姿を見せない限り、事業からこちらは絞り込んでいっているが、廃止か民営化の2つしか前提はないので。それに則って採算性のあわないものもたくさんある。本四公団はどう考えても採算があわない。そういうものをどう処理していくのか。グリーンピアもどんなことをやっても採算にのらない。一部売却したところもあるけれどもなかなか買い手がつかないということも現実にある。それをいつまでにどう区切っていくか。債務は増えていくんだから。例えば8月25日にH2Aロケットを発射するが、事業団に単年度で2000億円出資されている。単年度2000億、10年で2兆円だ。ロケットが今回失敗するか成功するか、私は成功を望んでいるが、もし失敗したら日本の宇宙開発をどうすべきか、議論が深化していくだろう。そういった世のなかの動きに合わせて、各法人の形態を、ムダを切って、効率をよくして、また政策的に必要なものはどういう形で残すかを、整理合理化計画で明らかにするが、そのたたき台になるものを出していかなければならないと考えている。
【問】 当初組織見直しは当初年度末でと言っていたのを年末に前倒し、さらにたたき台を前倒しをするねらいは何か。
【石原大臣】 概算要求基準が今日決定される。そのなかで、事業量を絞っていく。すなわち一般会計から3兆円、特別会計と併せて5兆数千億円の補助金等があるわけで、これを削るということは事業を廃止するとか他の方法でやっていかないと、存続がありえなくなるのでそういうものにスピード感をもって対処していくということと理解していただきたい。
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<冒頭発言>
○ 閣僚懇において、私のほうから、特殊法人等改革について、平成14年度予算の概算要求基準の閣議了解に併せて個別事業の見直しの考え方を、特殊法人等改革推進本部に報告する旨を発言した。関連して、総務大臣、財務大臣、また総理から発言があった。総理の指示は、特殊法人等について、廃止・民営化を前提にゼロベースから見直すこととともに、特殊法人等への財政支出について、平成14年度予算において1兆円程度の削減を目標とする意気込みで作業を進めることと、そういうような指示があった。また、これも先般指示があったことだが、特殊法人等の有するいわゆる不良債権的なものについて、できるだけ早い時期に情報開示に努めるようにとの指示があった。10月を目指して鋭意作業を進めているところである。
○ 以前から、シンボルマークとキャッチコピーをホームページで募集していたが、シンボルマークは51通の応募をいただき、行革断行評議会の委員の先生方に選んでいただいて、神奈川県の鈴木さんの作品を採用させていただいた。委員の先生方の話を総合すると、行革断行の力強いイメージではないかということであった。キャッチコピーは総計225通の応募があり、千葉県の広岡さんの「大胆に徹底的に 行政改革」という作品を採用させていただいた。短い募集期間でたくさんの応募をいただき感謝している。国民の皆さんが行政改革に関心をお寄せいただく契機となったと思っている。なんと言っても、国民の皆さんの関心とご協力が行政改革には不可欠であり、これから秋以降は国民運動的なものとして行革を盛り上げていきたいと思っている。行革についての国民対話なるものも企画していきたいと考えている。
<質疑応答>
【問】 特殊法人等改革に関する総理指示に対して塩川財務大臣はどのような発言をされたか。
【石原大臣】 塩川大臣は、平成14年度予算の概算要求において、「見直しの考え方」の内容を可能な限り盛り込み、特殊法人等向け財政支出の削減に積極的に取り組む旨、関係閣僚も協力して欲しい、との話。
それとやはり、塩川大臣、財務省サイドは、予算をつけるときに特殊法人の補助金等を一律削減ではなく、行革事務局が示した見直し方向に則って、その特殊法人が廃止になるのか、あるいは民営化になるのか、あるいは組織形態を見直して存続になるのか、そういうことを見越して、将来のあり方をできるだけ早く、行革事務局の方で明示してほしいと。それによって一律減ではなくてメリハリというものがついてくると。そこのところを皆さんも十分考えてもらいたいというような発言があった。
【問】 将来のあり方は、今のところ年末の整理合理化計画までわからないわけで、予算策定にあわせるとすれば、少し前倒してその前に姿が見えるようにしておかなければ作業が困難なのではないか。
【石原大臣】 おっしゃるとおり。
【問】 秋くらいには組織形態を示さなければ間に合わないのではないか。
【石原大臣】 将来のあり方を明示してほしいと財務大臣から要望があったし、その特殊法人が存続するのか存続しないのかによって予算にメリハリがついてくる。12月の予算決定までに何らかの組織論が見えてくるように当方としても鋭意努力している最中である。 塩川大臣のお気持ちを代弁すると、例えばシーリングで2割カットみたいなことをやると、必要なところもバサっと一律削減で落ちてしまう。そうなると何のための特殊法人改革なのかということがきっとご念頭にあるので、組織形態論、将来の在り方をできるだけ早く明示してほしいという発言があったのではないかと私は理解させていただいた。
【問】 シーリング段階で一律削減にしないためには、この段階で個別法人名についても具体的姿を示さなければいけないのかなと思うが。
【石原大臣】 具体的な事業見直し、こういうものはやめたほうがいいというのは既に示させていただいて、10日に、両論、反論も併記して出させていただく運びである。
【問】 各役所は反論しているのだから、概算の段階では当初方針通り要求してくるのではないか。
【石原大臣】 総理が、特殊法人等については廃止・民営化を前提にゼロベースで見直すことを今日閣僚懇でおっしゃられて、特殊法人等に対する財政支出についても平成14年度予算で1兆円削減の意気込みで関係府省の大臣にやってくれと言ったのだから、総理大臣が言ったのを全く閣僚が無視して、我々は必要なんだと予算要求してくるとは当方は思いたくない。
また、総理はこうもおっしゃっているが、各省の行う概算要求について、当方が示している改革の趣旨に合致しているかして合致していないかということの検証を、9月中に行革大臣にやってもらうということを総理が言っている。概算要求が出てきて、話が違うんじゃないか、我々の趣旨と違うんじゃないかということを、9月に出てきたものを私どもが見て、公にすることによって年末までの予算編成過程で取組みがなされていくと承知している。
【問】 総務大臣はそれに関して何か発言したか。
【石原大臣】 旧総務庁のところで特殊法人の新設・改廃に関する審査をやっているので、そこのところについても特殊法人等の個別事業の見直しの考え方を可能な限り反映するよう関係閣僚にきちんとやってもらうよう、要望をされた。
【問】 総理は1兆円削減指示もあるし、大臣は各省がゼロ回答してくるとは思いたくないとのことであるが、各省が実際ゼロ回答に近い形で出してきた場合には大臣は対応を考えているか。
【石原大臣】 総理のご発言にもあるように、各省の行う概算要求について、今般の特殊法人等改革の趣旨に合致しているかという観点から、9月中に行革大臣が検証するようにとそういう指示がでているので、事業見直しのものがでているので、これが予算要求と整合性がとれているのか、我々の言っていることと違うんじゃないか、いや趣旨に則っていますね、という話を9月中に示させていただく。ただ、ともかく、何もシーリングの策定も閣議了解も終わっていないのでこれから先のことだと思っている。
【問】 今のところは検証してそれを示すというところまでなのか。
【石原大臣】 総理からそういう指示があったので。まだ、8月10日の基準の閣議了解も終わっていないわけなので、何が出てくるのかも私にはわからないので、出てきたら、当方の考え方と合致しているのかしていないのか、そういう話を示させていただくことになる。
【問】 公務員改革について、昨日、橋本元総理が経団連のセミナーで講演されて、東大偏重、次官・幹部人事に東大出身者が多いことはおかしいと指摘していたが、大臣はどのように思われるか。
【石原大臣】 残念ながら私はその講演を聞いていないが、今朝、新聞の囲みを見て、橋本元総理の考えは、宮澤内閣当時に加藤官房長官が指示し、東大出身者を5割以下にするという指示があったと思うが、橋本内閣のときもおっしゃっていたのを承知している。当時の加藤幹事長もだいぶお話をされていたと記憶しており、そのお考えがぶれないでかわっていないからそういう講演があったんだと、そう感じた。
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<質疑応答>
【問】 閣議後、総理とは何かお話をされたか。
【石原大臣】 1分ほど立ち話をした。8月7日に、党の方に、各役所から反論がだいぶ集まってきているのでそれを整理したものをお見せしたいということを話をしたところ、どんどん反論を皆さんに見せなさいと、そういうもんですよ、というような話があった。
【問】 淡々と。
【石原大臣】 そう、淡々と。ちょっとお疲れのような感じもした。
【問】 総理には反論書は見せたのか。
【石原大臣】 いえ、見せていない。
【問】 それ以外に具体的な指示は総理から何かあったのか。
【石原大臣】 何も。1分間くらいしか話をしていないので。どんどん公にしたらいいんだ、という一言があっただけ。来週そういうものをまとめたいと申しましたら、どんどん表に出しなさいと、淡々と言われた。
【問】 両論が出揃ったうえで、どういった手順で進んでいくのか。
【石原大臣】 こちらが一方的に正しいんだと言い切るような話ではないので、両論を併記させていただいて、党の方では行革推進本部、政府の方としては特殊法人等改革推進本部で、そこでものを決めていく。そして与党は与党協で話を決めると。ですから各役所は勝手に自分達はそんなことを言われたら違うところにもっていくとか、違う組織にかえるとかということは今回はできないということをはっきりしていきたいと思っている。推進本部があるので、総理が本部長なのでそこで政府の決定はしていく。党の方は行革本部、与党は与党協で、そういうところでものを決めていく。これは8月7日の閣議で私が発言させてもらう。
【問】 一部の取材に対して、大臣は、9月、10月に固まった案と言うか、組織についても言わせてもらいたいといったとの事が伝えられているが,それと本部での決定というか議論とはどういう関係になるのか。
【石原大臣】 こっちは事務局ですから、事務局がたたき台を作ってそれを本部でオーソライズしていただくというかたちになるのではないか。
【問】 今日の自民党の講演で、住宅金融公庫の職員を別の機構にということを私案として考えているという話が出たが、あれは住宅金融公庫の組織が大幅に縮減されることを念頭においての発言か。
【石原大臣】 住宅金融公庫の職員は優秀だということを言った。RCCが信託業務等を増強するといっているが、信託業務をやる能力を持つ人がいないわけで、そういうところには政府系金融機関の人の優秀な方々に助けてもらうことを一つの事例として申し上げたのであって、固まったわけでもやるというわけでも。あくまでもそういうことも考えられるのではないかという、政治家相手の話であったので、具体的に話をわかっていただくためにそういうことも考えられると、特殊法人は人材の宝庫であるということを述べた。
【問】 融資はこれ以上しないとか。
【石原大臣】 融資をこれ以上しないということではなく、住宅金融公庫の仕事として今やっているなかで、障害を持っている方や低所得者への仕事というのは住宅金融公庫に限らず、政府系金融で担当していかなければならない分野の仕事というのはあるのではないかということをさっき申し述べたつもり。
【問】 それをしていくとその分業務が削減して人が余ると、そういう論法ではないのか。
【石原大臣】 だって個別法人の組織をどうするという話はしていないので。そういうことも考えられるという話をしたのであって、そうするとも、そうなるとも、そういう話はしていない。頭の体操のような話。優秀なんですよ、住宅金融公庫の人たちは。ノウハウを持っているし、70兆ものカネを運用しているんだから。
【問】 講演で、総理の方から、債務に関してマトリクスを示すべきだと言ったことについて、もう少し分かりやすく教えて欲しい。
【石原大臣】 今週の火曜日、31日に総理に会った。当方が今週月曜から各役所に、当行革推進事務局が考える、各特殊法人の事業のあるべき姿を示していったわけですね。で、今反論が集まってきている最中で、来週くらいにはまとめてお示しできると思う。その中で、総理が指示の一つとして、債務、不良債権が公の部分にもあるはずだと、それを一体どれだけのものがどういうところにどういうふうにあるのかを示さないと、国民も実態がわからないだろうと、それをわかりやすいマトリクスで示すことが大切だと、それをやりなさいという指示があったので、それは、現在財務省が、BS/PL等のバーチャルなものを作っているので、それを揃ったところで一つの表にしてタテヨコをこうやって総体的に見えるようなものにすれば一目瞭然でああそうかというものが出てくるんじゃないかと。ただし、そこで気をつけなければならないのは、あくまで特殊法人は倒産するということがないことが前提で運営されているし、公共用物も減価償却という概念がないので、あくまでこれはバーチャル、架空な話になる。しかし、そういうものがないことには、はっきり処理方法が決まらない。国鉄も長期債務を切り離して処理していったわけですから。仮にそういうものが存在するならばそれを切り離して処理していくということが想定される。それも想定はされるが、実態がわからなければ机上の空論になるので、より実態に近いものを、わかりやすいものをともかく作れという指示があった、ということを講演でさせていただいたところ。
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<質疑応答>
【問】 閣議後、総理とお話をされたのは選挙についてか。
【石原大臣】 総理とは選挙のことと、今日、特殊法人の事業見直しについて各省庁ベースで今、議論が始まっているので、どのようなことをやっているのか報告を聞かせてくれと言われていたので、午後詳しくお話をいたしましょうと、そういう話をした。
【問】 それは今日の午後か。
【石原大臣】 そうだ。実はサイドストーリーだが、総理が風邪をひかれた後、私が総理に新素材のシャツをプレゼントして、それで後半戦どうだったかといった話をした。
【問】 今回の参院選の結果を受けて石原大臣の所感如何。
【石原大臣】 選挙が終わった後も申しているが、小泉構造改革路線が国民の皆様方に支持されたと思う。そして小泉内閣にとって初めての概算要求基準の決定があり、その後、開かれるであろう秋の臨時国会と、焦点はいよいよ皆様方の最大の関心事である特殊法人改革、こういうものを具体的な姿として小泉構造改革内閣の一翼を担っていくうえで、この勝利は非常にフォローの風となるのではないかという感想をもっている。
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<冒頭発言>
閣議終了後、第4回行政改革推進本部があり、いわゆる行政委託型公益法人等改革についての中間とりまとめをおこなった。また、公益法人全般について抜本的改革に向けての問題意識の整理、これについて発言した。これに対して片山大臣から、総務省としても所管する部分、ディスクロージャー、抜本的見直しに向けて積極的に協力してまいりたいとの発言があった。また小泉総理からも民間にできることは民間に委ねるという基本原則が重要であるというご発言があった。
<質疑応答>
【問】 公益法人の抜本改革について、そのねらいは何か。
【石原大臣】 明治31年の民法制定以来、公益法人というものに対してメスが全く入っていない。その状態のなかで、NPO法、中間法人法が成立し、公益法人全般をどう位置付けるかについては議論の蓄積が薄いと思っている。今回とりまとめる抜本的改革というものがこれからの議論のベースになる。今回は、行政委託型公益法人について、かなり具体的なものをとりまとめ、これから後はこれだけでなくて、地方認可も含めた26,000の法人について、公益とは何か、という議論もしていくことも必要だろう。これができる過程のなかでどういうふうに行政が関与しているのか、県庁も含めて主務官庁の指導監督のあり方というのも、認めたけどその後どうなっているかわからない、というのもあるし、法人自体の組織、ガバナンス、規律のあり方、あるいは監査がどうなっているか。もうひとつは、平成8年には各法人が閲覧に供すべき10項目を決めたが、実際行ってみると、どこにその書類があるかわからない、担当者がいないのでといったことが法人によってはある。今では、インターネットや「eJapan」と言うようになって2年が経過しているわけだから、足を運ばなくてもインターネットで公益法人全部の10項目についてはインターネットで見られると。インターネットで定量的なボリュームあるものを比較対照してみるところに、実はムダが浮かびあがってくるから、ディスクロージャーも重要。また、中間法人やNPO法人は税の優遇のための条件が厳しい一方、公益法人は収益事業以外に対する税は軽減されている。税制のあり方もこれまで公益法人だからということでそのままになってきた。こういうことを全部議論していくうえのベースとなるものが抜本的改革とご理解いただきたい。その結果、抜本的改革の基本的方向性、こっちの方向に進みますよといったような羅針盤、これを見ていけばこっちだというのがわかるようなものを示すよう努力したい。
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<質疑応答>
【問】 石油公団について平沼大臣とはお話をされたか。
【石原大臣】 平沼大臣とは話をさせてもらった。報道されている内容に若干ブレが見られたので、平沼大臣がどのような発言をされたのかを確認してきた。一点、先行して行革事務局が石油公団の廃止または民営化法案を出すという立場にはないという点を確認したところ、平沼大臣も「私が所管している特殊法人のことなので、私が廃止または民営化法案を出すことは論理的に考えられるが、石原大臣のところが法律案をつくるのはおかしいですな」という言葉をいただいた。ご承知のように、この部分は、事業の類型ごとの見直しをまとめさせていただいて、平成14年度予算案に反映すべく今月の終わりごろから各省庁に当事務局が考える、いらない部分、切る部分、これを申し述べさせていただくので、それによって各府省が判断をされて、予算要求をされるように、そういうことによって小泉総理がかねがねおっしゃるムダを省くということにつながるよう、私どもは全力を傾注していくという立場にある。
【問】 平沼大臣とは、その確認以外の話は。
【石原大臣】 いろいろお話をさせていただいた。今言ったような話が中心だ。
【問】 事業ごとに見直した、事務局の見解はいつごろ、出すのか。
【石原大臣】 7月末くらい。
【問】 それを正式に8月に入って発表するのか。
【石原大臣】 中間とりまとめで、「…を含め検討」というかたちで発表している。その「検討」がとれ、その後、少しやりとりがあるので若干かわるが、やめたほうがいいんじゃないですかとか、ここにムダがあるんじゃないでしょうか、といった話を7月末に、事務局からさせていただきたい。
【問】 その調整した結果、こうあるべきだと思うというのが示されるのか。
【石原大臣】 こうあるべきだというのは年末の整理合理化計画で示したい。というのは、14年度予算案でムダな部分を切っていくという作業をしていかなければならないので、当事務局として考える、「あなたのところムダじゃないの」という話をさせていただく、とご理解いただきたい。
【問】 ムダじゃないのかと投げて…。
【石原大臣】 それが予算に反映される。平気な顔をしていやムダじゃないんだ、と言ってくるかもしれないし、わかりましたここの部分はムダですね、と言うかもしれない。それは各府省に投げてみないことには。
【問】 調整ではなくて、見解を各省に投げると。7月末に。
【石原大臣】 そうだ。
【問】 それは8月10日前後の概算要求基準時に出すものと同じなのか。
【石原大臣】 同じ。1日で言うのではなくて、たくさんなので時間がかかるので、それを投げる、当方の意見を申し述べるということ。
【問】 石油公団の件について、党の役員主導で総理と話をつけて、先行して個別の名前が出ているが、それについて大臣はどのようにお考えか。
【石原大臣】 私は個別名を出してどうこうすることを考えていない。というのは、個別名を出すとそれを統廃合するとか、やめるといった話になってしまうので、そうではなくて、事業全部を見直してスリムにしてその後の組織形態論は12月にお示しするというルールでものを運ばせて頂いている。そのルールからしても、あるいは、特殊法人等改革推進本部は内閣にあるので、その組織を超えて党の幹部の方が物を決めるということは論理的にできない。ご持論であるということは、ご持論として素晴らしいことだと思うが、物事は組織で動いている。私は今、行政改革を担当している長なので、そこは年末に示す整理合理化計画のなかで組織形態論はこうあるべきだというものをお示しして、それを決定、閣議決定することになると思う。
ただ、平沼大臣が、石油公団はこんなにムダがあると、こんなに穴があいていると、これは1日も早く廃止だ、民営化だということをとりまとめられて、法案を出される可能性は否定するものではない。
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<質疑応答>
【問】 自民党の堀内総務会長が、先週、石油公団の廃止について総理に話したところ、総理は賛意を示したということであるが、大臣のお考え如何。
【石原大臣】 これは中間とりまとめを見ていただけばお分かりのように、事業の見直しをして、廃止も含め検討をして下さいと、もうすでに書かせていただいているので、その方向で、今、こちらも事務作業を進めている最中である。総理からの指示としては、平沼経産大臣の代理を私は今させていただいているが、平沼大臣の帰国を待って、3人でじっくり話してくれという指示を金曜日に総理からいただいている。
【問】 その3人とは。
【石原大臣】 私と堀内総務会長と平沼大臣。
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<冒頭発言>
○ 本日、行政改革推進本部が開かれ、公務員制度改革については、このたび新たな制度の基本的骨格とその具体化に必要な検討課題を示す「公務員制度改革の基本設計」が決定された。
○ 総理からは、国民の視点に立って公務員制度改革を進め、公務員の意識・行動原理の改革を通じて行政のあり方を改革することが重要であり、今回の改革では、能力・実績主義に基づく人事制度を導入して、民と官との人材交流の大胆な促進、府省の枠組みを超えてダイナミックな人員の再配置を行う仕組みの導入により、新たな発想からの行政の展開を期待する、また、12月を目途に公務員制度改革大綱を策定し、改革の具体的な内容と集中改革期間のスケジュールを明示、関係各位の積極的な取組みをお願いすると。特に、公務員一人一人の意識改革、主体的な改革への取組みを希望するとのご指示があった。
○ また、総務大臣からは、基本設計に基づいて具体的な制度設計を進めるに際しては、総務省としても、公務員制度等を所管する立場から、引き続き内閣官房と連携・協力を図っていくとの御発言があった。
○ 基本設計についての私の所感は、談話としてお配りしている通りであるが、公務員制度改革の原点は、公務員にとってオーナーであり最大のクライアントである国民の皆さんの視点から行政を見直すことであり、今回の改革は、公務員の意識・行動原理を改革することによって行政のあり方を改革しようとするものである。
○ 今後、改革の取組みをより強固なものとするために、行革事務局における専門的な検討体制の強化を図るとともに、関係機関との更なる連携の下、具体的な制度設計を進めてまいる所存。
国民の皆様の御意見を十分お聞きするとともに、全国の様々な分野で働いている公務員の声や関係者の意見も反映させながら、実効性の高い制度設計に向けて検討を進めていきたいと考えているので、皆様の御理解も頂戴したいと考えている。
<質疑応答>
【問】 「基本設計」について、これまでの議論の経過のなかで、この改革は、一面、政と官の役割分担の見直しという面には触れずに、ある意味キャリア制度の強化して指導体制の強化によって行政効率を上げていこうという側面があるという指摘があるが、どのように考えているか。
【石原大臣】 キャリア制度の強化というよりもU種、V種の人でも能力があれば局長等にも登用するという開かれた制度、総理もおっしゃったように、開かれた人事制度の中で、能力・実績主義を導入して、公務員一人一人の能力向上を促しそれを最大限に能力を発揮できる職場をつくっていこうというもの。「官僚主義」、「前例踏襲主義」、「お役所仕事」といわれる公務員の社会を変えていく上で、今、考えうる制度変更の中での指針を基本設計で述べさせてもらったと認識している。
【問】 橋本大臣のときは、6月に基本設計を完成版として、それに基づいて、来年の通常国会に法案化作業に入るという話だったが、私の印象では基本設計もまだ完成していないところがあって、12月の大綱とりまとめという新たな期限を設定した感じがするがどうか。
【石原大臣】 御指摘のとおりの面がある。「大枠」から詰めて関係府省と協議する中で、平たい言葉で言えば、技術的、専門的に調整したり解決しなければならない、クリアすべき問題点が、作業過程において明らかになってきたので、法制化の前に項目を一つ一つ整理して峻別する作業が必要ではないか、ということでこうなった。いずれにしても大綱策定作業は改革を着実に進めていく上で必要不可欠なプロセスである。法制化を含む作業をだからといってどんどん先送りすることのないように着実に一歩一歩進めていきたい。
【問】 今回の改革は国民の視点から行うとの発言があったが、公務員の不祥事により公務員に対する国民の信頼が失われている。信頼確保の観点からどう考えているのか。
【石原大臣】 総理も一人一人の意識改革を希望すると最後に強くおっしゃっていた。昨今、裁判所の検察官、裁判官の不祥事があり、その前は警察官の不祥事があり、その前は中央省庁の検査部局の不祥事があった。国民の公務員全体に対する信頼感はかなり低下してしまっている。働いている方々がみんなそのようなわけではないのに、ある意味バッシングされていて、世のため人のためやっているという公務員も活力を失っている。今回の改革で問題点を浮き彫りにしてそういうものを乗り越えて、やはり国家国民のために自分達がいて、国民に尽くすなかで、公務員は国のマネジメントに協力していくんだという気持ちを、働く側ももう一度持って、また、世間からも一生懸命にやっているといわれるような姿をどうやって醸成していくか。短期間で不祥事が発生したので、信頼感を回復するためにはよほどの努力が必要。公務員の中にも問題意識、危機意識を持って頑張っていかなければいけないと言う方もいる。そういう人たちの能力をどうすれば引き出せるかということに着目して、これから改革を着実に進めていくということでご理解いただきたい。
【問】 天下り規制について、大臣はかねてから情報の徹底的なディスクローズによって事後チェックで対応できるというお考えだと思うが、公益法人、特殊法人に対する天下りは相当ディスクローズできると思うが、対民間企業への再就職についての情報は、出せるものと出せないものがあるというところでとどまっているようであるが、公益法人、特殊法人と民間企業への天下りに関する情報のディスクローズを同じにしなければならないのではないか。
【石原大臣】 民間、営利企業への再就職については、これまでは人事院の事前承認に力点が置かれていた。今回、大臣の承認へと、承認案件については公表するということにする。ある意味では大臣が責任を持つ。再就職した人が出身省庁の後輩職員に働きかけて、この事業を頼むといったことがあれば、そういうものには、これは今法務省と検討中だが、罰則を、一定の規制を導入して、事前事後のチェックが初めてなされる。公務員の信頼が失墜したひとつの事例として、例えば渡りとか、退職金を高額もらっているといったこと、そういうことも信頼を失墜させている。そういうことのないように、事前事後のチェックをつくっていこうとするもの。大臣の直接承認には、法令で定める厳格かつ明確な承認基準をつくる。各府省の運用基準も公にし、承認された全ての案件について、批判のある再就職先との関係の情報も全部公開する。これまで課長以上とされていたものを、課長未満まで情報を出そうと。そうすることで、「お手盛り」、「焼け太り」との批判にも十分応えられると思うし、さらに承認基準に対する第三者的立場からの関与のあり方も併せて、12月までに検討することとしている。
いずれにしても、公務員に対する国民の信頼感を確保していくためにも、天下りの問題は重要で、国民のみなさんに理解を得られるような、厳格かつ合理的なルールを策定して、今後の大綱決定を目指して、成案をみなさんにお示ししたい。
【問】 天下りについて、そもそも、これまで役所の官房と人事院がやっていたものを、政治主導という名のもと、政治家に責任をおしつけるという見方はできないか。
【石原大臣】 公務員の再就職のあるべき姿は何なんだ、という本質論が問題となっていると思う。全ての公務員も定年を延長してしまえばいいという人もいるが、私はそれがいいとは思わない。若い人の感覚が必要。特に、お役所仕事といわれる、前例踏襲主義、予算主義、事なかれ主義は、長くいればいるほどそういうものが積み重なっていく。昔は恩給で老後が保障されていたが、各省の官房が何歳まで、どういうふうに面倒をみていくのかという本質論だと思う。公務員といえども職業選択の自由はあるし、それをどう考えていくか。ポイントは、国民の信頼を失ってしまったということが最大のポイント。国のマネジメントも都道府県のマネジメントも市区町村のマネジメントも、信頼できない人がやっていると思ったら、それは税金で運用されているんだから、社会の中で行政の組織がなりたたなくなってしまう。そういう問題まで含んでいると思う。これから12月を目途に大綱を策定するが、それまでに関係方面、働いている人や見ている方、いろいろな方々から広く意見を聞いて、制度を変えていく。公務員でも、特に、若い人の意見を聞くと、彼らは天下りは要らないと、天下りがあるから公務員になったという若い人はいない。退官間際の人はそれは困ると言う。総じて人生設計の話である。それをどのように考えていくのか。最大のポイントは、国民が納得してもらえるものをつくっていく。あわせて、公務員がやる気をもって仕事に従事できる環境整備をしていかなければならない。
政治家に全部責任を押し付けるというよりも、この制度改革でやるもうひとつのポイントは、田中真紀子さんが問題提起しているが、大臣が人事管理権をしっかりもつんだということ。人事の問題について内閣が責任を持つんだというのが最大のポイントなので、そのなかでこの問題もクリアにしていかなければならないと現時点では考えている。
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<冒頭発言>
中央省庁改革推進本部の3年間の設置期間が満了するにあたり、今朝の閣僚懇で総理から発言があったのでご紹介する。
「本年1月に新たな省体制に移行し、内閣機能の強化等を実現した中央省庁等改革は21世紀のわが国にふさわしい行政システムを構築するための歴史的な第一歩ですが、これは行政改革の始まりに過ぎません。今後、『民間にできることは民間に委ね、地方にできることは地方に委ねる』との原則に基づき、特殊法人等改革、公益法人改革、公務員制度改革等に取り組み、行政の構造改革を推進しなくてはなりません。閣僚各位におかれては、国民の期待に応えるため、引き続き格段のご尽力をいただくようお願いする次第でございます。」
これを受けて私からは、「小泉総理からのご発言にありましたように、中央省庁等改革は内閣機能の強化、1府12省庁への再編、独立行政法人制度の新設等、画期的な改革ではあったが、引き続き特殊法人等改革、公務員制度改革、公益法人改革、そして規制改革に取り組んでまいる所存でございます。
特殊法人等改革については、先に成立した特殊法人等改革基本法に基づき設置された特殊法人等改革推進本部の第1回会合を本日の夕方に開催し、事業見直しの方向性を示す中間取りまとめをご報告いたします。今後この中間報告に従い、事業の見直しを進めるとともに、その結果を踏まえ、組織形態の抜本的見直しに取組み、各特殊法人の整理・合理化計画を策定いたします。
公務員制度については、3月に示した公務員制度改革の大枠にのっとって進めており、各省のご理解とご協力を得ながら、今月中にグランドデザインとしての基本設計を取りまとめたいと考えております。
この他、公益法人改革、規制改革につきましても、節目節目で作業の結果を明らかにしつつ、着実に取り組んで参ります。関係閣僚におきましても、特殊法人改革等、行政改革の推進に格段のご尽力をいただきますよう、お願い申し上げたい。」という意味の発言をさせていただいた。
<質疑応答>
【問】 今日の閣議では、本日初会合のある特殊法人等改革推進本部の副本部長の人事について決定などがあったのか。
【石原大臣】 副本部長人事については本日の閣議ではなかった。
【問】 中央省庁改革は今年の1月6日に始まって半年が経過したが、これまでの評価如何。また、今後改革を確実にしていくためにどのようなことが必要か。
【石原大臣】 これは総理が言っているように、行政改革は行政システムを再構築するための第一歩に過ぎない。器はできたが魂は十分にまだ入り切れていない。戦後50余年、抜本的な統廃合、特に1府22省庁から1府12省庁に組織変更したことは画期的なことではあるが、総理がおっしゃっているように一歩に過ぎない。今後はこの器にふさわしい魂を入れていく努力をしていかなければならない。半年経過したが、まだこれからというのが率直な感想だ。
【問】 中央省庁改革は内閣機能の強化の効果はあがっているか。
【石原大臣】 特に内閣府ができたことの効果はあがっている。内閣府には特命担当大臣が4名いて、この4名が様々な省庁間の利害調整をはかり、総理に意見具申もできるし、調整もはかると。このような形で経済財政諮問会議も昨日基本方針を決定することができた。
行革も今夕、スタートする特殊法人等改革推進本部、今後、各府省が特殊法人を抱えているので、各関係閣僚との連携を密にして協力していただき、また利害が発生した場合に担当大臣である私が調整をおこなって、中間取りまとめの方針に則って改革を進めていく、こういうことも内閣機能の強化のなせるわざではないかと認識している。
【問】 昨日、扇大臣が道路公団民営化について、20兆円も債務がある公団について引き受け手はないだろうと発言していたが。
【石原大臣】 私は昨日の扇大臣がどのような発言をしたのか詳細知らないが、特殊法人は政策目的があって、行政の事務を代行するかたちで事務事業を展開してきた。日本道路公団も道路整備5ヵ年計画に則って事業をしてきた。この原資は、有償資金であり、これまで資金運用部を通じて郵便貯金、年金等の資金を活用して高速道路を建設してきた。その結果、北海道から九州まで高速道路網が整備された。国に財力があれば一般会計でこういうものも可能だったと思うが、かなり早い昭和30年代から計画を実施し、40年代には名神・東名などの高速道路が整備されたことによって道路網が発展できたという歴史的な意義は否定するものではないが、事務事業をゼロベースから見直すなかで、これから組織形態変更についてはある場合については、今日、社会的存在がいるのかないのか、存在意義があるとして事業は効率的になされているかどうか、76の論点に則った18の類型ごとの中間とりまとめを特殊法人等改革推進本部で説明させていただき、本部を通じ、これから関係各省と組織形態の見直しについて年度末を目途に組織見直し論がおこってくると思っている。そのとき道路公団についても議論がなされ結果が得られるものであると承知している。
【問】 扇大臣は、道路公団の抱えている長期債務を原因として民営化ができないんだといっているが。
【石原大臣】 扇大臣の発言の詳細を知らないが、長期債務という言い方が適切なのか適切でないのか、詳細を存じていないが私とちょっと考えが違うようだ。有償資金だから返せるかどうかが重要なポイントなのであって、返せなかったら郵貯、厚生年金に穴があく。皆さん方から借りてつくっているのだから、それは純粋な債務とは別のものではないか。返せるか返せないかというのが一番重要なポイントではないか。
【問】 かねてから採算性が確保できるかどうか疑わしいところについては反対の姿勢だと思うが、現行の道路整備5ヵ年計画が終了した後はどうすべきとお考えか。
【石原大臣】 現行の5カ年計画は後2年残っている。その後、また新5カ年計画を策定すると思われるが、策定にあたって、関係閣議等もあるので、まあ、その時に私がどの内閣で私がここにいるかどうかは別として、政党人、政治家である以上は、無駄な高速道路はもう作る必要はないと、引き続いて、論陣を張っていきたい。
【問】 特殊法人等改革に伴う財政支出削減の目標について、現在補助金等は一般会計、特別会計あわせて5.3兆円という数字があるが、一般会計と特別会計に分けて考えた場合どうなるか。
【石原大臣】 総理所信にあるように、大胆な削減をしていく。これから概算要求し、年度末の予算編成の段階で、こういう事業はムダじゃないかとか、存在意義があるのかないのかといった、特殊法人ごとの中間取りまとめを今日提示するが、それに則って、今度は、現実問題として役所間、あるいは役所と特殊法人間での議論があって、この事業はやめようとかいうことになると、その補助金出資金が削減されていく、その積み重ねによって14年度予算でどれだけ削減できるか、数字が出て来るんだと思う。17年度末までの集中改革期間までにどれくらいのボリュームを削減することができるか、そこで初めて定量的な数字が出てくると認識している。やはり、一般会計で3兆数千億、特別会計で2兆円強、あわせて5兆3千億ということだから、一割で5000億、二割で1兆、一般会計でいうならば一割で3000億円、二割で7000億円弱、三割で1兆円となる。こういうのを視野に入れて無駄があれば削減していく、それに則って総理の言う、大胆な削減というの数値が決定してくると思っている。
【問】 一般会計を一割削減するのか、二割削減するのか。
【石原大臣】 一割、二割というのは数字を羅列しただけ。計算しただけ。定量的な数字は今の段階ではわからない。どういうことを目指すのかといわれると、総理の言う大胆な削減というのは、仮に全体の一割であれば5000億、あるいは一般会計の一割であってもかなりのボリュームの数字となる。現実問題としては、必要ではない事業がでてきてそれをやめない限りはその事業を要求してくるわけだから、年末の予算で査定が行われて定量的な数字が出てくるという、これまでのと変更はない。今の段階ではそれ以上のことは、数字がないので、どの事業をやめるのかきまっているわけではないので数字を定量的に出すことはできない。
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<冒頭発言>
閣僚懇では、私も参加させていただいたが、先般の16日、17日に開催された青森県・岩手県あるいは鹿児島県・宮崎県で開催されたタウンミーティングについて、竹中大臣より、改革に向けた国民の意識が従来から大きく変わっていることを実感した等のご感想のご開陳があった。
<質疑応答>
【問】 鹿児島でのタウンミーティングにご出席された際、指宿の簡保の施設を視察されたそうだが、ご覧になった感想を。
【石原大臣】 かんぽの宿とグリーンピアの2カ所を視察させていただいた。かんぽの宿は126人の宿泊客が満員で、そのうち9割が簡保の加入者であった。簡保の施設は鹿児島に1つしかなく、競合関係が少ないために客の入りは極めて良好という話を支配人から伺った。
一方、グリーンピアは450人の宿泊定員のうち、当日は30〜40人の宿泊者数であった。施設の大きさも設備も比べ物にならないくらい立派だったという印象をもった。
いずれにしても、特殊法人等改革の中間とりまとめにおいて、施設系、公共事業系、学術・研究系、政策金融系などの類型ごとの整理の中でこれらの問題についても意見が申し述べられるよう、事務当局が鋭意作業を急いでいるところである。
【問】 一部では、整理合理化計画のとりまとめについて来年3月末というメドを、12月末に前倒し、との報道があるが。
【石原大臣】 そういう話は聞いていない。
ただし、この報道の根底にあるのは、小泉総理が所信表明のなかで大胆な削減を目指す、すなわち一般会計・特別会計あわせて5兆3千億円もある特殊法人等への補助金について大胆に削減するという所信表明があるので、それを前に何らかのものができないかということが前提にあるのではないかと推察する。
【問】 何らかのものというのは予算削減ということか。
【石原大臣】 予算削減ができないかということが念頭にあるのでこのような記事がでるのではないかと推測する。
【問】 あくまで予算削減をするということしか決まっていないと。合理化計画は3月末を目途にやっているということか。
【石原大臣】 現段階では予算削減しか決まっていない。3月末を目途に作業をしている最中である。
【問】 中間取りまとめの前に行革断行評議会を開催するのか。
【石原大臣】 20日に開催したいと思っている。
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<質疑応答>
【問】 昨日の経済財政諮問会議で、2〜3年程度は低成長時代が続いても、調整期間を経てでも、構造改革を進めるという方向性が出されているが、それと、大臣がこれから進める、「民にまかせられるものは民に」と、平たく言うと特殊法人改革等との関係はどのように整理されているか。
【石原大臣】 7つの改革の中に、規制改革と行政改革というものが位置付けられている。そのなかで特殊法人等改革、今現在は18の類型ごとに、存在意義が事業自体にあるのかないのか、あるいはあったとしても官業として行う必要性があるのかないのか等精査をしている最中。経済財政諮問会議の、今度は「骨太」と言わなくなったそうだが、「基本方針」と綿密にリンクをしていくものと認識している。
【問】 つまり、構造改革によってかかるデフレ圧力に、大臣が進める改革は逆のインパクトを与えていくものと考えるか。
【石原大臣】 これは両方あるだろう。GDPは官民一緒なので、ある程度のボリュームで、マクロでGDPをかさ上げしている部分もあるだろう。そこが寡占的、あるいは民業圧迫しているものがあれば、それがなくなることによって民間が出てきて活性化する面もあるし。あるいは、存在意義がまだあって事業をやっているけれども不採算な部門がかなり目立っているという意味であるならば逆のこともあるし、両方考えられるのではないか。総じて言えば、民にまかせるということで民間活力が競争原理によって出てきたら、一時的にはマイナス要因はあるかもしれないが、総じてプラスの方向に、改革全体、行政改革全体、規制改革全体は、経済にはプラスの方向に作用するものと確信をしている。
【問】 先週の自民党の行革推進本部会合で、公務員制度改革の関係で、退職金の問題について、高額になるので、ある一定年齢で切って審議官クラスや課長クラスで一度切って出してはどうかという趣旨のブリーフがあったが、これは6月末の基本設計に入ってくるのか。
【石原大臣】 その話は野中前本部長が御指摘された案件と承知しているが、私としてもそういうところに問題があると考える。すなわち、最後の給与プラス(勤続の)年月というかたちで退職金が決定されているので、ひとつの考えとしては、民間企業では、取締役になるとき、ある意味では、一度退職して取締役となる例もある。参考にして検討するようにという指示はすでに事務当局に出させて頂いている。結論はまだ出ていない。
【問】 先週、中間法人法が通過したがこれが公益法人改革に与えるインパクトは。
【石原大臣】 中間法人法案は先週金曜日に参議院の法務委員会を通過し、成立した。既にNPO法人等も実際としては機能している。しかし、ご承知のように、民法34条法人、公益法人は廃止規定がない。業務を停止しているものが国と地方をあわせて年間20数法人あって、廃止されている事実はあるが、公益法人は一義的には民間が設置する法人であり、その法人の存続は民間に委ねられている。そこで、NPO法人法を作るときも税の恩恵を受ける要件が厳しいことが問題となったが、その点、公益法人は、NPO法人、あるいは中間法人に比べて税の恩恵が多くなっている。これを考えあわせたとき、公益法人から中間法人へ、あるいは公益法人からNPO法人への移管ということも法的整備がまだなされていない。これが必要なものではないかとの認識の下に、関係省庁にご協力を要請してまいりたいと考えている。
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<質疑応答>
【問】 27法人の融資見直しについて、今朝の報道で27の法人業務を9の法人に移管した上でとの報道があるが。
【石原大臣】 そういうことは申していないし、総理からもそういう指示は一切出ていない。今日、総理のところに残ったのはそういうことも含めていろいろ総理から指示が出ていないことについても指示を受けたと私が言っているかのような記事が多々出ているので、総理に大変申し訳ない、と、そういうことを言っているつもりはないし、総理からも個別の法人について指示が出ていないのにそういう記事が踊っていると。こちらは粛々と6月18日の週を目途に特殊法人改革についての中間的な方向を示すものを出させるべく準備を進めている。
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<質疑応答>
【問】 行革評価会議の第1回の日程について決まっているか。
【石原大臣】 現在調整中。国会の委員会との関係で今週の金曜日の昼頃できればと考えている。
(別添資料)を配布
【問】 「改革断行評議会」の趣旨について、幅広い観点から評価・審議するとのことであるが、具体的なイメージは。
【石原大臣】 イメージは就任会見でも申したように、私は行革全般の前線基地に立つ司令官であるという認識をもっている。いよいよ各省庁と事務局の間で夏以降個別の問題、すなわち特殊法人改革では事業の見直しと類型ごとの論点が出ると、いや、そうはいってもこれは必要なんだ、私どもがやらなければならないんだという話が各省庁からでてくる。それを当方の事務局が鋭意検討し、また党のほうとも共同して作業して方向性を出そうとしているが、公務員制度改革然り、公益法人然りであるが、そういうものに対して、どうしても前線司令部の数が少ない。新しく民間から10名来ていただき、70名台になるが、そうはいってもそれを客観的に評価したりアドバイスする部門がない。私に対してもご意見を頂戴したいし、検討範囲が多岐にわたるので専門家からアドバイスをしていただき、役所と当方の事務局のやりとりに対して評価を加えていく、そういうことによって事務局の進める改革がより円滑に、党と、元大臣である橋本元総理を応援しようと作られた700人委員会とも歩調を合わせて実のある改革を実現していく。そのために全く私的な諮問機関である改革断行評議会を作らせて頂き話を進めていくという趣旨である。
【問】 各省あるいは組織とのやりとりについて、夏以降というのは参院選以降か。
【石原大臣】 現実的には、事務的作業は休みなくやっている。特殊法人も公益法人も数が多いので、5月の連休まで事務局は休みなく連日連夜作業していた。夏休み返上の気持ちでいかないとなかなか事業量が膨大なので間に合わない。公益法人に至っては、昨日参議院の行政監視委員会でも答弁したが、今まで一度も手をつけていない。明治31年に施行されて以来、ほとんど手付かずのまま数ばかりが増えてきた。そういうものをどうするのか、行政の側、総理府が所管だったと思うが、特殊法人に比べると蓄積も薄い。そういうものを方向性を出していくのだから紆余曲折もあるだろうし、関係者が多岐にわたっており時間もかかり作業量も膨大になると思っている。
【問】 人選はどのような観点から。
【石原大臣】 多方面の方々からご推薦いただいた。
【問】 評価にあたって情報公開が必要ではないか。
【石原大臣】 これは1回目の会議で委員に相談させていただきたいが、発言要旨は会議後一両日中にもインターネットで公にする。
【問】 評価の材料や評価に至るプロセスは。
【石原大臣】 評価とおっしゃったのは、当初構想時に私が「評価会議」でどうかなと言っていたし、皆様からもお話をいただいて、評価というよりもカウンシル、評議の方が私的な諮問会議ならばいいのではないかということで、改革断行評議会と命名したのであるが、ネーミングに象徴されるように、様々な面からアドバイスいただくというものであると会議の位置付けをご理解いただきたい。議論の中で事務局から出てきたものに対して、各委員専門家ばかりなので、これはこうなのではないかというものが出てきたときに初めて評価となる。
【問】 (ネーミングの)「仮称」がとれるのはいつか。
【石原大臣】 委員の先生が集まるのは初めてであるが、そこでよろしいでしょうかと、違うのにしよう、となればまた名前をかえると、私的な会議なのでざっくばらんに、評価という質問がでたが、どういうところに重点をもって会を進めるか、どういうアドバイスをいただけるのかも忌憚なく1回目でディスカッションさせていただきたいと考えている。あくまでも私個人の私的な機関という位置付けで多岐にわたってご意見・参考意見を、また、私の考えている疑問等にアドバイスをいただくという位置付けである。
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<質疑応答>
【問】 閣僚懇談会では、大臣から何か話をされる機会はあったのか。
【石原大臣】 閣僚懇談会では、私からは発言していない。
【問】 先日来、話題になっており大臣もよく発言されている民間人からの登用について、任期付任用制度は4月現在で31人ということであるが、現状認識如何。また、登用促進のための具体策如何。
【石原大臣】 先日もお話したが、平成12年度の新規採用者約6000人のうち、任期付任用、官民交流等々を含めて大体240人程度、これはパーセンテージにして4%程度であり、こういうものをもっと増やさなければならない。行革事務局は民間交流で3名来てもらっているが、この人数を大幅に増やすべく努力しているところ。来週中には何名増えるか発表できると思う。
【問】 大臣はいつも指摘されているが、民間からすると、公務員になったあと民間に帰るときの制度上の障害について…。
【石原大臣】 これはやはり会社を一度辞めるというところに問題がある。これについて、川口環境大臣から、閣僚懇で、思ったところに思った人を連れてくるのが難しいということが発言された。5月末の閣僚懇で、私から、問題点としてこういうものがある、その一方で行革大綱には各大臣が官房審議官を任用できるということが定められていることをお話した。そこも、民間から素晴らしい方に来ていただこうとしても、また役所の中から抜擢しようとしても、例えば3ヶ月で内閣が代わるとそれも難しい。政治が安定することが、この制度が機能していく上でも重要であると改めて認識している。
【問】 特殊法人改革について、総理から直接、歳出削減するよう指示が出たとのことであるが。
【石原大臣】 特殊法人改革については、現在、事業見直し作業で精査中である。どういう事業が必要ないのか、あるいは法人自体の社会的存在意義があるのかないのか等、18類型ごとに整理したものを含めたものを、6月20日前後に、経済財政諮問会議の骨太の議論のたたき台にしていただけるようなものを鋭意検討中である。ご承知のように全ての法人について、今年度中に、組織論を含めた21世紀のあるべき姿を示させていただくというスケジュールになんらかわりない。一方で、一般会計、特別会計あわせて共済組合を除くと5兆数千億円が出ている。6月20日前後に出す特殊法人改革の中間とりまとめにおいて、社会的な存在意義がなくなったもの、あるいは事業別の見直しで、例えばであるが、宿泊施設などしばしば問題になるが、そういうものについては社会的に、あるいは民業圧迫しているものは必要ないのではないか、調べるとそこに補助金もかなりでているわけであるから、所管官庁も評価するほうも行革事務局の中間方針を受けて、所管省庁がそこの予算要求を減らすと考えれば予算は減るだろうし、また、財務省主計局の方が中間取りまとめを受けてこの予算を削ったほうがいいという査定を行うことも十分考えられる。そのような意味では来年度予算にこの中間取りまとめ、事業見直しによって減額も十分俎上にのぼってくると認識している。
【問】 現時点ではその歳出削減目標などは…。
【石原大臣】 いらない事業は何なんだということをやっている。事業ごとに社会的に民業を圧迫しているものはなにか、ということを見直している。常識からして、要求する側も中間とりまとめを全く配慮しないというのは考えられない。また、査定する側も、全く、査定の段階で事務局のとりまとめたものを無視することはないものと私は確信している。
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<冒頭発言>
閣僚懇では、福田官房長官から小泉メールマガジンが6月14日に創刊号が発刊されること、それに先立ち、今日の午後から官邸のホームページに準備号が掲載され、それには私も寄稿している。このほか、タウンミーティングも6月16日から実施する。私も鹿児島に6月16日に伺うことを考えている。
私から、5月15日閣僚懇で、川口環境大臣から民間からの人材登用拡大についてご指摘があったのを受けて、公務員制度改革の中で民間との交流を進めていくよう、今ネックになっている、中途採用拡大とか任期付任用制度の拡充を改革のなかで具体的に検討していきたいと発言した。また、行革大綱を読むと大臣スタッフの充実と政策目標の明示という項目があり、「政府・与党が国民に示した公約・政策目標を達成するため、大臣政務官制度の運用を考慮しつつ、内閣の一員である国務大臣の企画立案を直接補佐するための官房審議官制の活用、任期付職員の採用等により、大臣はスタッフを当該行政機関外からも実際に登用することとする」と明示されている。調べてみると官房審議官が登用されている例はないということである。役所は7月に大きな人事もあるので、このあと、各閣僚がまず官房審議官を外部から、あるいは内部の優秀な人をもってくるということをやったらどうかということを官房長官にお願いした。
<質疑応答>
【問】 官房審議官を民間からということは官房長官にどんなことを…。
【石原大臣】 民間からでなくとも、役所内から若い人であるとか、外部から有識者というのも制度的に可能なので、そういうことが明らかになれば官民交流が進む第一歩になるのではないか。ちなみに、調べたところ、平成12年度の新規採用のうち、中途採用が208人、官民交流で民間からきている方が11人、任期付任用が19人となっており、全体採用6000人のうち240人くらい、およそ4%程度。やはりこれを拡大していくことが重要だと考える。
【問】 民間からの登用のネックとして考えていらっしゃるのは中途採用以外に何があるか。
【石原大臣】 官民交流だろう。11人というのは任期付採用職員より少ない。ここを拡充させる必要がある。行革事務局も今、民間は3名であるが、これもお願いして、今、拡充の方向で動いている。拡充ということは民間からきてくださる方がいるということだから、他の役所もオープンにして、こういう仕事をしていてこういう機会があるということを明らかにしていけば、民間の側が協力してくだされば、官民交流は十分進む素地があると考える。
【問】 官民交流を進めるために民間に対して何らかのインセンティブを付与することを考えるか。
【石原大臣】 若い方は民間で働いていて、日本の官の実態をあまり知らない。自分の関連する分野、興味分野については興味がある。そういう若い人の発想と情熱と創造力を、こちらからインセンティブを与えなくても、人生設計のなかでプラスになるという思いを若い方に持っていただけるのではないか。
【問】 公務員制度改革について、天下りに関する経過等の関係情報を開示していくという報道があったが、ねらいや実効担保方法についてお考えを。
【石原大臣】 押し付け型の天下りについては、国民100人に聞くと皆やめろというだろう。そういう決意で臨んでいくことが必要。いわゆるおみやげをもって、官公需をもっていくというのは事前チェックできる。また、出身省庁の関係のところに天下って、後輩にこれをやれというのはできないような仕組みをつくっていくことが重要と思う。また、情報を明らかにし、どこにどういった人が天下っているのか、Aという役所からBという企業や特殊法人に行って、受注高が増えるとか、業務内容がこれまで関係なかったのにAという役所の関係分野の仕事が増えるといったことが、情報を公にすることで抑制し、食い止めることができるのではないか。
本質的な問題は官と民の関係だ。民の側もある意味ではメリットがあるから受け入れているというところもあるかもしれない。官の側も民に天下って行くとき、能力があればその能力で、高齢社会なので、長く働いてもらうのはいいが、そのへんが不透明になっている。民間の常識を超えた退職金をもらうといったことが明らかになるたびに不信感が増長されている、そういうことをなくしていかなければならない。これらはあたりまえの話だが、大臣就任後から私の所見として公務員制度改革のチームには何度もこの話をしている。
【問】 具体的な法案化を考えているのか。
【石原大臣】 今度の公務員制度改革のたたき台を今週、今日ですか、党に示して、そこから議論が始まる。今言ったような私の原則論は政治家大多数の共通項なので、そういう共通項をもとに、今日、党に示すたたき台をたたきながら法整備が必要なら法整備を行う。6月中を目途に指針を、公務員制度改革のあるべき姿、基本設計をまとめたい。
【問】 道路公団の民営化について国土交通省から否定的な考えが示されているが。
【石原大臣】 私は小野さん(国土交通事務次官)の発言は前向きの発言と思った。これからは、作ってくれといことを、全部有償資金ではできないと、地方の負担を考えてくださいと。私の解釈は、計画があるから箇所付けしてどんどん作ってくれということはもうやらないということを、やれないということをはっきり言っている。総理は特に個別法人について名指しで民営化を検討しろといったわけではないが、道路公団や本四公団など、例としてでるところは有償資金で運用されており、それが返すことができるのかというのがポイント。これ以上、常識的に考えて返すことができない道路を有償資金で作っていくのは無理だと、そういうことを小野さんはいったのではないか。組織の形態については、特殊法人見直しの方向性を、10日間ほど前倒して提示するよう作業しているが、イメージとしては18類型ごとに問題点をもう少し精査して、こういうことができるのではないかというところまでは、6月20日くらいには出したいと思っている。その後、実際にはそういう方向性を示したなかで、所管する役所、特殊法人、行革事務局との間で論争がいよいよ本格的にはじまる。そして13年度中を目途に全ての特殊法人の組織論、あるべき姿に一定の結論を出したい、タイムスケジュール的にはこうしたことを考えている。
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<質疑応答>
【問】 一昨日、総理官邸に行った時、総理から特殊法人改革について、道路公団の民営化の指示があったという報道があったようだが。
【石原大臣】 個々の法人の問題ではなく、総理から私に指示があったのは、特殊法人については改革の方向性を6月末をメドに検討しているという日程上の問題があるが、総理からは、もう少し急ぎなさい、方向性を早くしなさいという話があった。重要なポイントは、民営化できるものは民営化する、民営化すると無駄な事業はできなくなる、ということであった。私からは、6月末を目途に、77の特殊法人について類型に沿って論点をまとめている。どこどこの法人をどうするのか、ということはそこから先の話になる。そうしないと、どうしてもそこにだけスポットがあたって、他のものについての議論が不十分になり、皆エージェンシーだ、というように特殊法人改革は流れがちである。下手をすると、同じようなものをくっつけるということで終わってしまう。これまで政策的に郵貯・簡保の金をダイレクトに入れてきた。4月から財投機関債も、まだ発行はされていないが、発行できるようになった。そういうお金の流れと特殊法人のありようは川の流れのようにつながっている、そういうところまで結論をだしていかなければならないという話をさせていただいた。
【問】 総理から個別の法人の話はでたのか。
【石原大臣】 総理は民営化できるものは民営化するんだと、それが基本だ、という指示。その理由は民営化すれば無駄な事業をおこなっていくことができなくなると。
【問】 その際個別の法人について…。
【石原大臣】 個別はなかった。
【問】 道路公団という名前は出なかったのか。
【石原大臣】 道路公団という名前が出たか出なかったかについては、はっきり覚えていないが、いろいろな特殊法人、政策金融、基金、年福、今問題となっている本四公団など77ある法人の名前が複数出た。個別の法人にどうのこうのというよりも、ここの法人はこういう問題があるな、これは民営化されたらこういうふうになるんだな、という、いわゆるブレーンストーミング的な話はあった。しかしそれを個々になにをどうこうしよう、これだけ一つだけ民営化しろといった指示はない。
【問】 検討を急ぐということであるが、これまでの特殊法人改革は6月末を中間取りまとめというスケジュールだったが。その際には個別の話ではないということだったが。
【石原大臣】 個別の話はそのあとだ。類型ごとに4月の論点整理に、こういう問題がある、指摘されているということを既に書いている。存在意義がないんじゃないか、これくらいの金が使われているということを類型ごとに整理されている。6月の報告は、それの踏み込んだものというイメージで作業している最中である。
【問】 それは変わりないと。
【石原大臣】 変わりない。それで皆さん方の関心が個別の法人にあることはわかるが、そこで全部の77の法人がこうあるべきだと、例えば民営化、廃止すべきだとか、そこまでは難しい。そこから先は相手があるから、言うのは簡単だがやりませんよ、といわれたらそれだけになる。6月のあと、個々の特殊法人との議論が始まるという流れだ。
【問】 急ぐというがもう5月下旬だが。
【石原大臣】 急いでいます。目が回るくらい。
【問】 当初6月末の中間まとめをメドとしていたが、どれくらい、なるべくはやくというのは、メドとしては半月ほど前にということか。
【石原大臣】 それはチームと相談してみなければわからない。私からは総理から急ぐようにという指示があったので、急いでくれという指示をだした。しかるべき段階で皆様におしめしする時期がくる。
【問】 道路公団という特定の名前について一昨日は出たのか。
【石原大臣】 特定の法人についてこれだけを民営化しろとかそういう話はない。原則民営化できるものは民営化しろ、そうすれば無駄を出せなくなる、というのが総理の基本的考え方。私からは民営化するものは民営化しましょう、廃止すべきものは廃止しましょう、どうしても政策的に、形態は独立行政法人かどうかわからないが、政策的に残さなきゃなければならないものもきっとあるだろう、そういうものは独立していきましょう。一つを民営化しておしまい、と、特殊法人改革をおわらせるのはよくない、それは総理も同じ考えだと承知している。
【問】 明日で小泉内閣誕生から1月になるが、これまでの小泉内閣の総括と大臣ご自身のご感想は。
【石原大臣】 この1ヶ月間で一番感動したのは、ハンセン病の患者の皆さんに対する(対応)。政府声明にも入っているが、法的な問題を言えば、国会の立法の不作為について責任を広く言及している点は、過去の最高裁判例事例からして行き過ぎではないかという気がするし、民法の国家損害賠償請求も期限が20年で切れているので、法的にはあの判決は、これまでより踏み込んだ判決であり、これまでの内閣なら間違いなく控訴だったと思う。私も控訴するのだろうな(と思いつつも)、控訴して判決を確定させずに和解するより、なんとか、これまで数十年間に渡り社会的にも個人的にもご苦労された方々の気持ちを汲んで決断できないかと心を痛めていたが、総理が控訴を中止させたわけである。これは、画期的なことであり、決して大衆に迎合したのではなく、個人の人間として、人間の尊厳を何にもまして総理がお考えになり、人権というものを政策を判断する上で最大限尊重されたという小泉総理の決断を高く評価している。また内閣に加わらせて頂いて素晴らしいことと考えている。
その他、施策的には、道路特定財源を見直すということを予算委員会で言われたときは椅子からずり落ちそうになった。私の12年間と、ジャーナリストの世界での10年の経験の中で、そこはタブーであったので、そこに切り込むという、問題提起・決断がこの限られた1ヶ月の中であった。ここから先は、より具体化させていくということにポイントが移っていく。
もう一つは、これから日米首脳会談、サミットがあるが、国際社会の中における日本のあるべき姿、21世紀のこの国の形がどうあるべきか、対外的に国家戦略をどう持つのかといった外交・安全保障に関する分野でも、小泉総理は、これまでにない骨太なアピールをしていただけるものと確信している。
【問】 この1ヶ月に点数をつけるとしたら何点か。
【石原大臣】 それは、皆様方で点数をつけていただきたい。
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<質疑応答>
【問】 公務員制度改革に関係して、一部報道があったのでご存知かと思うが、昨日、太田行革本部長が団体交渉権その他協定締約権を認めてもよいと発言したとのことについて担当大臣としてはどうか。
【石原大臣】 報道でしか知らないが、党の関係者という記事も載っていたが、どんな方とどんな場でどういう意図を持って発言されたのか、今日は一日議会で動けないが、明日にでも聞きたいと思っている。団結権はもうすでに認められているのであり、詳細がわからないのでどこがニュースなのか、どこにニュースバリューがあってどういう意図なのか確認させていただきたい。特に私のほうにご連絡はいただいていない。
【問】 今の検討状況として、協定締結権については認められていないが、それについて回復するというようなことはあるか。
【石原大臣】 いつも労働基本権についてはお話しているように、公務員制度改革、特に給与面とか全体のあるべき姿、信賞必罰のものをつくる、あるいは公務員の仕事の評価をするとか、いろいろなことが議論途上であるし、これは働く側、組合の意見というのを、私もこの前初めて改革に前向きだということで連合の方と話をしたばかりであり、全体のなかでいろいろな方の意見を聞かせていただいて結論を得るべき問題だと考えている。労働基本権だけを先にどうあるべきかという議論はやはり考えられないのではないか。個人的には、私もこの間、連合の方がいらした時、スト権はないはずであるが、東京都はこの間ストしていましたよ、と言っていましたので、いろいろな考え方があると思うので、これから議論のなかで労働基本権の問題、決定されていくものと考えている。
【問】 交渉締結権や協約締結権については、イメージとしては郵政職員など現業職をイメージするが、そういう類の議論になりかねないという見方でよいか。
【石原大臣】 国家公務員が80万人いて、郵政職員、現業部分は30万人といわれているけれども、太田本部長がどこを念頭に発言したのか全く現段階では承知していない。太田先生個人としてのご意見のポイントがどこにあるのかをお聞きして議論の対象にのぼるのかのぼらないか検討していくという問題だと考えている。
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<冒頭発言>
財務大臣より、既定予算の点検作業について、歳出の徹底した見直しに努めていくとの方針が、小泉総理より示されたので、各省の協力を得て、予算の内容等について点検を行いよう事務当局に指示をしたので、各大臣からもよろしくお願いするとの発言があった。
具体的には、歳出の大きな柱である社会保障等の予算とIT関連の予算、そして当方に関係のある特殊法人に対する財政支出の内容について検討してくれというお話であった。
私の方から、特殊法人改革については、事業の徹底した見直し作業を今行っているところであり、また、各府省が所管している法人の事業の積極的な見直しを役所の側にお願いしているところであるという状況説明、そして、総理からも所信表明の中で特殊法人等についてゼロベースから見直し、国からの財政支出の大胆な削減を目指すと所信があったので、関係各省の大臣の皆様においてもこの趣旨にのっとってよろしく見直しをしていただきたいと発言をした。
<質疑応答>
【問】 行革の断行評議会の人選はどうなっているか。
【石原大臣】 まだ名前も決まってはいない。今各方面の方々と話をさせている。橋本大臣の当時に行政改革を進める700人委員会というのがあり、すごいメンバーで行政改革を国・国民挙げてやっていこうという人たちもいらっしゃるので、そういう方々の中でも、私は記者会見で申し上げたとおり、前線の司令官であるという気持ちを持って戦いますので、司令官の顧問団みたいな形で数人の方に御協力いただければということでお話させていただいている。
【問】 評議会のコンセプトはどういうものか。
【石原大臣】 前お話したときと変わっていない。
【問】 特殊法人、公益法人の見直しは国からの財政支出をどうするのかという観点で見直されていると思うが、公務員制度改革において大臣はどういう観点から改革をやっていこうと考えているのか。
【石原大臣】 公務員制度改革の最大のポイントは、一つは公務員の方がやる気をもって国家・国民に奉仕するという姿勢を貫くことができるようなシステムをつくるという事と、もう一つは国民の皆様方から批判の大変強い、特殊法人・公益法人等への天下りというものがあるが、こういうものに対して国民の皆様方にどれだけ明確な変革がなされたかということをお示しすることができるのかというこの2つの視点。あと、3月に発表された「公務員制度改革の大枠」等の中で、2つの大きな柱を持ってこの公務員制度のあり方を検討していることになっているので、作業チームも今回の組閣や私へのブリーフィングで、行政改革事務局は61名しかいないのだが、大多数の人間と時間が割かれてしまっているので、作業に遅滞のないように6月末までに成案を得るべく関係方面とも充分に話をしていただいて、事務作業を急ぐように、そして、党側のほうもやっと、太田本部長以下常任顧問として野中先生、橋本元総理等が就任されたので、党側とも充分な意思疎通をしながらこの公務員制度のあるべき姿を具体化していく作業を急がせているというのが現状だ。
【問】 党の本部でも橋本元大臣や野中さんなど大物が座ってやっているが、その点について、お若い大臣からみていかがか。
【石原大臣】 行政改革は行政の側だけではできない。正直言って、精鋭部隊の事務局61名が特殊法人、公益法人、公務員制度と、それぞれ20名弱の陣容で先輩方に切り込んでいる。やはり政治の判断というものが必要になってくる。制度というものは誰もが完璧だと思う制度はないわけだから、それを政治の決断として責任を持って実行していくということで、党の行革本部とは密接な関係とサポート・応援をいただいて、また議論を積み重ねていかなければならない。そういう上で、橋本元大臣がミスター行革、野中先生は2005年という数字を入れてかなり大胆な御提言をされている方なので、そういう両先輩と密接に連絡をとりながら、実のあるものにしていく上で大変心強く思っているというのが正直な感想。
【問】 61人しかスタッフがいないという発言がありましたが、初めての入閣で官房のない組織の大臣として、事務作業の困難さを感じておられるのか。
【石原大臣】 特にそういうことは感じていない。
【問】 61人しかいないというのはどういうことか。
【石原大臣】 61人しかいないということだ。100ではなく61であるということだ。作業量が非常に過度になっている。例えば今朝の自分のところに質問の説明で各担当の4,5名の人間が来れば、現場には10人少々しかいなくなり、マンパワーとしてはかなり限られた中でやっているんじゃないかという意味で61名しかいないと申し上げた。
【問】 特定財源が見直された場合に、特殊法人の歳入が絞られてくるが、現在の特殊法人改革の中でどんな影響があるのか。また大臣から特殊法人改革を進めていく上で特定財源問題に何らかの働きかけをするのか。
【石原大臣】 先ほど申したように、今事業の徹底的な洗い直しというのをやっていて、この法人がこの事業をやる意味があるのか、あるいはその法人として存在意義があるのか等含めて、今、精査をしている最中。精査の方法としては、所管省庁からのヒアリングということも重要な要素となってきている。その一方で、特殊法人の運営は、国の一般会計、特別会計等からの支出、それと有償資金を主に郵貯・年金資金等でまかなっているというのが特殊法人の姿である。
ですから、特別会計にメスを入れるという形によってお金の流れが変わる。今までは、特定財源問題を見直すというのはタブーだったのが、それが今はじめてタブーではなくなって議論することになりまして、閣僚として、所管ではないが、見直しの重要性について指摘をさせていただいたこともあまりないことではないか。それだけ密接に関係している問題なのだから、閣僚懇で述べたように、大胆な見直しを行うと、正確には国からの財政支出の大胆な削減を目指すということは、一般会計、特別会計からの事業の見直しによって、この事業はいらないということになれば、そこに入るお金が減っていくわけだから、当然、トータルとしても財政支出の見直しにつながっていくと考えている。
【問】 今まではタブーを前提として特殊法人改革を進められたと思うが、その前提であるタブーがなくなったときには、特殊法人の改革の進め方も変わるのか。
【石原大臣】 川の流れで、財投機関債が出るようになったが、これまでのことで言うと、郵貯、簡保、年金みたいな川上からお金が流れてきて、資金運用部に入って、それから川下の特殊法人等にお金が流れていったということであるので、川中のところを議論すれば、当然川下の特殊法人の在り方に、ある意味では直結していく。
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<冒頭発言>
中谷大臣から、大臣に人事権があるのかないのかについて、まあ私はあるとは思っているのですが、そのようなご提案があり、いわゆる公務員制度のあり方についての意見の開陳があって、これは広い意味で行革担当である私に関係あるので、私の方から、今、鋭意、公務員制度のあり方等を精査中であると、6月を目途に21世紀にみあった公務員制度のあるべき姿の方向性をお示したいとそういう話をさせていただいた。片山大臣から、日本の公務員制度はメリットシステム(成績主義)になっていると、アメリカとは違ってアメリカはポリティカルアポインティー(政治的任用)が多いが日本はそういうふうになっていないとの発言があった。また、福田官房長官から、官僚の掌握については内閣がコロコロかわるから難しいと実感している、ともかく長期政権を目指さなければいけないと発言があった。また、川口大臣から、民間からの登用を多くできるようなシステムについて、制度上はできているが、なかなか制約があるようなので、そのような制約についても十分勉強して欲しいと私におっしゃったので、私からは川口大臣の趣旨を踏まえ、民間登用の道を広げるべく勉強させていただきたいとお答えした。
<質疑応答>
【問】 人事権の話だが、石原大臣は大臣に人事権があるとお考えとのことだが、例えば局長以上の人事となると官邸の人事検討会議との調整をどのようにはかるのか。官邸の検討会議と大臣が固有にもつ人事権の関係についてどのように考えるか。
【石原大臣】 これは内閣を構成している人間と、内閣をとりまとめ調整する内閣官房との関係に準拠するのではないかと考えている。
【問】 それは相矛盾しないということか。
【石原大臣】 相矛盾しないのではないか。仮の話であるが、Aという局長をある大臣が辞めさせたいというとき、局長以上は官邸の人事検討会議で議論するわけですよね。議論して、考えてみたら同じ、局長も内閣を構成している行政官なのだから、そこで調整するということは矛盾しないのではないか。
【問】 公務員制度改革の大枠には人事権者としての大臣の位置付けを明確にするという部分があるが、それとメリットシステムとの関係、あるいは、アメリカ型のポリティカルアポインティーとの関係についてどう考えるか。
【石原大臣】 そこがその福田官房長官のとりまとめられた一言に象徴されているのではないか。日本の場合は平成に入って10人総理が替わった。そういうなかで、その都度、全てをポリティカルアポインティーにしていたら、官僚の人の数、局長以上だとしてもそれこそ省庁間で交代でもしなければ足りないし、なり手もいない。現実問題としては内閣が2〜3年続くということであるならば、ポリティカルアポインティーで大臣がこれだと思うような人、あるいは民間でやってみたいというような人が役所の中のしかるべきポジションに入ることが可能だと思うが、それが3ヶ月で終わってしまうようであれば、民間からきてやろうという人もいないのではないか。
【問】 この一件で田中大臣からは発言があったか。
【石原大臣】 発言はなかった、今日は。
【問】 川口大臣の発言も、3ヶ月ではなり手がないのではないかという趣旨か。
【石原大臣】 川口大臣の発言はご自身が民間出身ですから。1月6日からの省庁再編で民間人の登用ができるようになったが、制約条件が結構あると。具体的に何の制約条件があるということは意見の開陳がなかったが、制約条件があると。私がひとつ例をあげたのは期間が短ければなり手がないというのもある種の制約だと思うけれども、川口大臣の言っている制約条件というのが具体的に何かはわからない。が、制約条件があるのでそういうものを十分検討してもらいたいということだったので、検討させていただきます、と答えた。
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<質疑応答>
【問】 行革に関する「評価会議」のようなものをつくられると仰っていたが。
【石原大臣】 本日、事務局を呼んで私の考えているイメージを提示し、どういう組織が考えられるのか、また事務局がどう考えるかをディスカッションし、スタートの準備に入りたいと思っている。
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<質疑応答>
【問】 閣議後大臣は総理のところに行ったようであるが、用件如何。
【石原大臣】 今回ご指名頂いたのが急だったので、今度の内閣で総理が行革に対してどういう気持ちを持っているかを確認しないまま、こういう思いだろうということで、2回の会見に臨んだ。それを確かめる意味で、「総理は強い意志で行革をやるんですね」ということを確認した。
総理は、「本当に変わったんだ、こんなに無駄があるんだ、ということを明らかにしなければならない」ということを例の強い調子で言われた。昨日、私が総理の思いとして申し上げたことにブレはなかったと、ある意味では安心した。
その場には塩川財務大臣、福田官房長官もいらっしゃった。
【問】 総理の言葉を受けて、既に出されている一定の方向について、必要があればもっと踏み込んだり対象を広げるということもあるのか。
【石原大臣】 個人的にはいろいろ考えをもっているが、やはり、総理の所信を聞かせていただいた上で調整させていただき、6月の中間取りまとめにおいて、スピードや濃淡、ボリュームを明らかにして行きたい。
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<冒頭発言>
行革については、ある意味ライフワーク的に党の規制改革本部あるいは行革本部で金融関係の主査や、輸銀と開銀統合等、個別的なことをやってきた。そういうところで御指名があったのかな、と非常に驚きをもって捉えていた。
初閣議で総理は行革について強く触れられ、徹底した行政部門の見直し、透明な行政の実現を各大臣目指すようにと、かなり強い調子でおっしゃった。「官は民の補完を、民でできることはすべて民に委ね、地方ができることは地方に」と、小泉総理の徹底した強いメッセージを受け、総理の行革による日本の新しいかたち作りのお手伝いをさせて頂くことになり、改めて大変なことをやらなければならないと緊張しているのが現在の心境。
<質疑応答>
【問】 今日、小泉総理から大臣就任の要請があった時、どのように思ったか。
【石原大臣】 行革は環境とともに自分のライフワークではあるが、専門は税制、財政、金融。今回は「党でお手伝いを」と思っていた矢先に指名を頂き、正直びっくりした。 総理が、初閣議で徹底した行政の見直しを各大臣にやってくれと仰った時、「大変な仕事だが、それをやらなければ日本を覆う暗雲を拭い取ることができない」と身の引き締まる思いがした。
【問】 総理からは、どのように要請をうけたのか。
【石原大臣】 「行革を手伝ってくれ」と。それで官邸に向かうように言われた。
【問】 小泉総理は、改革には必ず抵抗する勢力が出てくると言った。行革は特に抵抗が大きいと思われるがどうか。
【石原大臣】 行革の必要性について100人に聞いたら全員が絶対必要と言うと思うが、いざ自分に関係する各論となると、勘弁して欲しいという人もいる。そんなことを念頭に総理は仰られたのだろうと思う。私も、行革を通じて経済構造、社会構造を変えるという総理の強いメッセージを感じ、現場の軍曹のような立場で具体的に取り組んで行きたい。
公益法人は7000もあるし、特殊法人やそれに類似するものは100もあり、その一つ一つの財務を洗いなおす、しかも関連する株式会社までやるというのには、途方もないエネルギーが必要。橋本行革を契機に取組み、橋本大臣が陣頭指揮をとって洗い直してきた中で、早く実態を把握して、小泉総理の「民に任せられるものは民に」という気持ちをもって、大きな障壁と対峙して行かなければならない。
【問】 橋本元大臣のまとめた「公務員制度の大枠」についての評価如何。
【石原大臣】 橋本大臣の言動をメディア経由で見てきて、橋本大臣は特殊法人に関心があると思っていたが、報道をみると公務員にかなり重点を置いている。なぜかを考えたが、橋本大臣は行革を橋本6大改革のひとつとして強く打ち出し、省庁再編で50年ぶりに新しい21世紀対応型の器を作った。この器の中で働くのは公務員である。橋本元大臣は、行革によって21世紀のこの国のかたちを示すと仰ったが、公務員の方々が誇りをもって働ける制度をつくらなければという橋本大臣の熱い思いが、今、大臣を拝命してわかった気がする。
【問】 これまでに公表された「公務員制度改革の大枠」、「論点整理」等の方向を大臣は継続するのか。
【石原大臣】 これは行政の継続性もある。そもそも橋本6大改革に端を発した省庁再編、そしてそれに魂を入れることが公務員制度改革であるし、小泉総理の「民でできることは民で」ということと特殊法人改革、公益法人改革はつながっている。その意味では、橋本元総理と小泉総理の目指すものは同じ線の上にあると改めて感じている。
【問】 「この国のかたち」の理想はどのようなものか。
【石原大臣】 規制緩和の時代から金融の主査をやっていた。金融部門は規制緩和すべき項目が多かったが、緩和が進み、今までは投資家サイドからみても面白いものが増えてきた。規制改革の国民生活へのプラスは大きい。規制緩和をしてどんな社会を、どんな国家を作るのかを国民にしっかり示さないと、総論賛成、各論反対という議論に収斂してしまう。それは決して良いことではない。
【問】 公務員改革の論点のひとつに、労働基本権付与の問題があるが。
【石原大臣】 労働基本権の取扱いだけを独立して議論できるものではない。公務員のスト権が認められるのか、実態は地方公務員と国家公務員と国家公務員も違う。政と労でもう一度話し合う中で方向性が見えてくるはずだから、今、独立して付与すべきかどうかという議論は成り立たない。
【問】 これまでの行革は党との連携を重視しすぎていたのではないか。また、政治主導の理想的なバランスをどのように考えるか。
【石原大臣】 党の側は「必要ないだろう」と役所を追い込んで行く立場で、わりと楽な立場である。役所の現場ではひとつひとつ局地戦が始まっている。実際、現場で戦っているのは役人だし、相手の特殊法人などには役人OBもいるかも知れない。実態を見ると、行革大綱は本当に全部2005年までにできるのか、ということもある。次の党の行革責任者が誰になるのか、三党サイドでどうバックアップしてくれるのかを見ないと、正直言ってわからない。
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<冒頭発言>
行政改革、規制改革担当大臣を拝命いたしました石原伸晃です。突然のご指名だったので、びっくりしているというのが今の率直な感想です。まして、元大臣は、この1月6日にスタートした省庁再編、半世紀ぶりに行政の「器」を変えるという大改革を遂行された橋本元度総理であります。橋本元総理の打ち出された行政改革、ハードの分野がスタートした21世紀、ここにどうやって魂を吹き込んで行くか、そこで働く公務員の方がどのように生き甲斐をもって仕事をすることができるのか、そして元気をなくしてしまった日本が元気を取り戻し、国民の皆さんが、この国に生まれて良かったと思えるようにして行く上で、国のあり方そのものを決める、行政改革と規制改革は極めて重要です。
小泉新総理が掲げ、体現しているリフォーマーとしての内閣の特性を、私も汚すことのないよう全霊を傾けて取り組んで行きたいと考えております。
昨年12月にとりまとめた行政改革大綱は、年限を区切って、2005年までに集中的に取り組んで行くことを謳っています。これは、党の行革本部で当時の野中本部長が先頭になって作ったものを政府がしっかりと受け止めてできたものです。2005年というのは手の届くところまで来ていますので、スピードを速める位の気持ちをもってやって行かねばならないと考えています。
橋本元総理が集中的に取り組んでこられた公務員制度改革については、公務員の方々も国のことを思い、この国を少しでも良くしようという思いをもって働いて下さっているわけですから、その方々が働き甲斐、生き甲斐を感じられるようにして行くことは言うまでもありません。
特殊法人改革につきましては、これまでも党の規制改革本部で取り組んできましたが、私が見た特殊法人の現況というものは、正直申し上げて、一人の人間でその内容を解明するのが本当に困難とも言える構造になっていると思います。
1995年、村山内閣当時、開銀と輸銀を一つにすることはできないかというアプローチで塩川財務大臣をヘッドに取り組みましたが、政府系金融機関の合併は、口で言うは易し、いざ取り組むとなるといろいろな問題があります。その中で、官営公庫、金融公庫等は、一つにするような事業もなされてきたわけです。
公益法人の問題につきましては、民業を圧迫しているものがあれば、絶対にそれを排除するという、小泉総理の強い意志を受け、しっかりと取り組んで行かなければならないと思います。
4月に決まった規制改革の推進についても、550項目につき、ひとつひとつフォローアップして行かなければなりません。
1月にスタートした中央省庁の新しい体制、中央省庁改革の着実な推進についても、事務局は6月まであるわけですから、フォローアップしていかなければならない重要な課題だと思います。
この他、行政改革、規制改革は幅広い分野があり、たとえば、地方分権、電子政府の実現等も入るでしょう。幅広い観点から、この行政改革、規制改革によって、こういう国を作るんだ、という新しい国家像を国民の皆さん方に示して行くような意気込みで取り組んで参りたいと考えております。