行革断行評議会(第9回)議事要旨

行革断行評議会

  1. 日時 平成13年9月26日(水)13時〜15時15分

  2. 場所 行政改革推進事務局大臣室

  3. 出席者
    石原行政改革担当大臣
    朝倉 敏夫読売新聞社執行役員論説委員長
    猪瀬 直樹作家
    樫谷 隆夫日本公認会計士協会常務理事
    田中 一昭拓殖大学政経学部教授
    船田 宗男フジテレビジョン報道局解説委員長
    (国土交通省)
    岩崎 勉総括審議官
    峰久 幸義道路局次長
    松野 仁大臣官房審議官(住宅局担当)
    鈴木 朗航空局次長
    (事務局)
    西村 正紀内閣官房行政改革推進事務局長

  4. 議題
    (1)国土交通省所管法人の民営化案等について

  5. 会議経過
    (1) 先般(21日)国土交通大臣から総理に対して示された各法人の民営化案等(「日本道路公団、首都・阪神公団の改革について」「本州四国連絡橋公団の民営化について」「住宅金融公庫の民営化について」「都市基盤整備公団の民営化について」「国際拠点空港の整備及び管理運営に関する経営形態の見直し(試案)について[全てPDF])につき、国土交通省の担当者を招いてヒアリングを実施した。
     それぞれの民営化案等につき、メンバーより以下のような意見が出された。

    (「日本道路公団、首都・阪神公団の改革について」及び「本州四国連絡橋公団の民営化について」)

    • この案ではいつ民営化できるかわからない。「道路4公団・・・の廃止、分割・民営化等については、他の法人に先駆けて結論を得ることとし、年内に閣議決定する」とした改革工程表とも齟齬を来たすこととなりかねない。
    • 本四公団の債務償還に当たり、国民負担を求めることを前提とするならば、説明責任を現段階できちんと果たすべき。
    • ネットワークの整備の見通しが立った段階から早急に特殊会社化を図る、としているが、評議会案と違い、道路建設の凍結は念頭にない。50〜60年という長期の償還スキームを前提としているならば、現在現役の者が責任をとりようもなく、問題だ。
    • 「特別検討委員会」も「第三者機関」もともに国土交通大臣の下に置くこととしているが、これは総理の指示にも反するのではないか。
    • 民営化の手法として「上下分離」のような手法も前向きに検討すべき。
    (「住宅金融公庫の民営化について」)
    • 「直接融資は中低所得者向けなどに重点化」とあるが、これまでも「中低所得者」向けの融資が大部分を占めており、変わらないのではないか。
    • 加えて証券化支援業務を開始するということは、むしろ業務拡大ではないか。
    • 新規融資は、補給金を前提としないとしながらも一方で公的資金を前提としたスキームとなっているようで、矛盾するのではないか。
    • 組織形態を、100%政府出資の特殊会社と独立行政法人の2つに区分するとのことだが、相互に密接に関連するというのも分かりづらい。
    (「都市基盤整備公団の民営化について」)
    • 国交省の案では、家主は引き続き公団で管理業務などルーティンワークを民営化するもの。民営化会社では新しい業務も行おうとするもので、これは拡大案ではないか。
    • 「公団賃貸住宅は国民共有の貴重なストック」とあるが、例えば不良債権解消というより大きな観点から、売却も視野に入れた検討をすべき。
    (「国際拠点空港の整備・管理運営に関する経営形態の見直し(試案)について」)
    • いわゆる上下分離の案で、評議会の道路公団分割民営化案と同じだと一見思うが、下物の整備のために、下物会社(国際拠点空港整備・保全法人)に特別会計から無尽蔵に資金を投入しようとするものなら問題だ。

    (文責:行政改革推進事務局)


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