<法人名:医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構>
所管省庁:厚生労働省
事務局案所管省庁の意見
【保健医療分野基礎的研究開発、研究振興に係る出融資業務】
○ 効率的、効果的な資源配分の観点から、自前で研究施設をもって研究開発を行わず、各研究機関のシーズ、能力のコーディネートや資金供給を行う法人の業務は1つ(多くとも、「学術研究関係」と「国が明確に目標を定めた研究関係」の2つ)に統合する。


○ 医薬品等の研究開発は、疾病の克服や、活力ある高齢社会の実現など、行政施策と密接又は不可分の関係にあるため、基礎科学一般を取扱う機関ではなく、疾患・医療に特化した機関で実施することが効率的であり、医薬品等の研究振興開発業務は、医薬品の安全性の向上に寄与する業務を幅広く行っている機構の業務とすることが適当である。
○ バイオテクノロジー分野における国、独立行政法人、大学研究機関、他の特殊法人等との関係で、業務の統廃合や大括り化等を含め、より効率的・効果的な実施方法とする。○ 同上
○ 国が研究機関に対してできる限り具体的な達成目標を設定し、研究機関の責務を明確にする。○ 機構においては、国の定める科学技術基本計画等に沿って、画期的医薬品等の開発につながる基礎研究を推進しているところであるが、技術分野、疾患分野の政策目標を実現できるよう、課題の公募、外部専門家による研究課題の採択・設定、中間・事後評価を行っており、国としても、政策目標に向けた指導を的確に行う。
○ 研究課題の設定、実施体制の決定、研究期間終了後の研究成果(長期にわたるものについては中間時点の進捗状況)について、厳格な外部評価を求め、評価結果を研究資源配分等に反映させる。また、研究成果及び外部評価の内容を、できるだけ計量的な手法も用いて、国民にわかりやすい形で情報提供する。○ 現在も外部専門家による評価(事前・中間・事後)を行い、研究費配分へも反映させているところであるが、今後も更に評価を充実させる。 また、研究成果及び評価結果の公表については、研究や特許権等取得に支障がないよう配慮しつつ国民への情報提供をさらに進める。
○ 研究開発に充てる資金供給を一般会計からの出資金により行うことについて基本的に廃止するとともに、費用対効果分析を可能な限り実施し、資源の重点配分を行った上で、補助金等に置き換える。○ プリオン病やO-157感染症の発病機構の解明など医薬品等の開発につながる保健医療分野の基礎研究は、民間による投資を期待しにくいが、その成果は国民の健康の確保に貢献し、医薬品等産業の振興にも寄与する。この分野の基礎研究は政策目標に沿った研究課題の設定、研究費の重点配分を行ってきており、今後とも従来の出資によるような幅広い研究支援が必要不可欠である。研究成果の特許、医薬品等の実用化、疾病の克服度等の費用対効果分析を行うとともに、必要な資金供給のあり方については今後検討する。
○ これまで国費によって達成されてきた研究成果をできるだけ計量的な手法で国民にわかりやすく示す。○ 特許権等の資産価値の適正な評価、論文等の学術的な評価について検討し、研究や特許権の取得に支障がないよう配慮しつつ、国民への情報提供を更に進める。
 また、国民医療の水準の向上に対する効果についてもできるだけ具体的に示せるよう検討する。
○ 研究成果等から生じる収益の還元の現状(当該法人からの出資等収益の還元が予定されているものについては、収支の現状)を公表するとともに、収益改善策を検討する。○ 医薬品の場合は特許等の研究成果が医薬品に結びつくまでには長期間を要するため、短期間の状況でその収益の還元状況を評価することは困難であるが、研究成果については、途中段階でも特許等が取得されれば公表している。なお、取得された特許等は、発表会等実用化に結びつけるため対応を講じており、今後も長期的視野にたって収益改善策を検討する。
○ 産投特会からの出資を受けて実施する当法人からの出資による研究開発業務は、収益改善策を検討した上で事業からの収益の確保の可能性がある場合等を除き、廃止する。○ 機構の出資事業は、保健医療の向上に寄与する画期的な医薬品等の開発を目的としており、医薬品等の開発には長期間を要するなど、他法人の事業とは成果が得られるまでの期間や性格が異なる。 また、近年、収益を期待できる成果が出てきたところであり、現時点での出資事業の廃止は適当でない。
【医薬品調査】
○ IT技術の活用等により、業務の抜本的効率化を図る。

○ 医薬品調査業務においては、従来からFD申請システム等により業務の効率化・迅速化を図っているところである。今後、さらに、医薬品の承認申請受付から審査、承認に至る一連の審査業務の流れの中でIT化が可能な部分について、例えばオンライン申請を可能にするなどより高度なIT化を図ることとし、具体的な検討を行っている。

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